見てみた、G・フェルドマン監督によるドキュメンタリービデオ。1989年発売。
1930年に米インディアナ州で誕生した「スティーヴ・マックィーン」。アクション派の俳優として世界的な人気を博し、50歳の若さでこの世を去った彼は、幼い頃父親から見捨てられ一時は荒れた生活を送った。本作ではマックイーンの俳優としての生涯を、貴重な映像や関係者の証言から追っていく…という内容。
マックィーンは日本でも、キャリア極初期のTVドラマ「拳銃無宿」の頃から人気が出たので、世代の人には思い入れ深い存在。筆者は本作で生まれの不幸は初めて知ったけど…撮影現場での問題児・反抗的な態度や、逆にその反動かと思われる子煩悩振りなどは、知ってより魅力的に感じられる話ではなかろうか。
短い生涯の中で重要な映画へ、立て続けに出演しているのに驚いたけれど…初の主演作である「マックイーンの絶対の危機」(1958年)は、ポスターがチラッと映るだけなのは納得いかんなあ。いや、まあそれも無理ないとは思うが…
2026.02.10
2026.02.08
ジェームス・ディーン / フォエーヴァー・ヤング
見てみた、M・J・シェリダン監督によるドキュメンタリーDVD。2005年発表。
1931年インディアナ州で誕生し、1955年に24歳の若さでこの世を去った「ジェームス・ディーン」。僅か3本の主演映画を残し、伝説的な俳優として記憶される彼だが、それ以前にTV出演を中心とするキャリアの積み重ねがあった。本作ではそれらの貴重な映像から、ディーンの短い俳優人生を追う…という内容。
本作ではキャリアの初期も初期、初めてカメラに写ったというCMの映像から見られる。特別すぎる存在としてあまり下積みというのを感じさせないだけに、ファンには驚きの内容だろう。3本の主演映画とはかなり違った演技をしている作品も多く、ディーンの才能が持っていた可能性を、今になって知る思いがする。
余談に近いけれど個人的に驚いたのが、The Kate Smith HourというTV番組の1コーナー「The Hound of Heaven」。これ後に「ミステリーゾーン」の「狩りの最中突然に」としてリメイクされている。色んな関連があるものだなあ。
1931年インディアナ州で誕生し、1955年に24歳の若さでこの世を去った「ジェームス・ディーン」。僅か3本の主演映画を残し、伝説的な俳優として記憶される彼だが、それ以前にTV出演を中心とするキャリアの積み重ねがあった。本作ではそれらの貴重な映像から、ディーンの短い俳優人生を追う…という内容。
本作ではキャリアの初期も初期、初めてカメラに写ったというCMの映像から見られる。特別すぎる存在としてあまり下積みというのを感じさせないだけに、ファンには驚きの内容だろう。3本の主演映画とはかなり違った演技をしている作品も多く、ディーンの才能が持っていた可能性を、今になって知る思いがする。
余談に近いけれど個人的に驚いたのが、The Kate Smith HourというTV番組の1コーナー「The Hound of Heaven」。これ後に「ミステリーゾーン」の「狩りの最中突然に」としてリメイクされている。色んな関連があるものだなあ。
2026.02.07
「神林長平トリビュート」虚淵玄、円城塔、辻村深月他著
読んでみた、日本人作家によるSF短編アンソロジー。2012年発表。
1953年新潟県で誕生した、日本を代表するSF作家「神林長平」。本書は彼を敬愛する新進気鋭の後輩作家総勢8名が、各々神林作品をモチーフとした(タイトルもオリジナル作を踏襲している)新作短編を執筆したもの…という内容。
神林のオリジナルの方は(全部ではないものの)割と読んでたので、本書のトリビュート作も結構成程なと思いつつ楽しめた。「猫」の登場頻度の高さや、「フムン」の頻発(胃の名前がフムンは笑った)などは…まあ、そんなに詳しくなくても皆んな知ってるか。原典尊重も換骨奪胎も、担当作家それぞれで興味深い。
個人的には、原典尊重の方が好感度は高かったかな。刊行当時まさに時代の寵児だった虚淵玄が、「敵は海賊」で直球の二次創作をしてるのとか、むしろ好ましい。因みにオリジナル作で自分が好きなのは「魂の駆動体」だったり。「雪風」トリビュートは…多田由美先生の漫画や、メイヴちゃんでいいんじゃない?
2026.02.05
「SFの殿堂 / 遥かなる地平」ロバート・シルヴァーバーグ編、小尾芙佐、酒井昭伸訳
読んでみた、アメリカ人作家によるSF短編アンソロジー。1999年発表。
SF界には綺羅星のごとき作家達が書き継いだ、圧倒的世界を誇るシリーズ作が幾つも存在する。本書は名編集者でもあるシルヴァーバーグの声掛けにより、11シリーズの新作短編を11作家が手掛けたアンソロジー…という内容。
作家名をいちいち挙げるだけで、キリがないので割愛するけど…本書刊行当時最も注目されていたのが、「ハイペリオン」シリーズ作者であるダン・シモンズ。他の作者のシリーズは良くも悪くも既にお馴染み感があったのに対して、まさに旬のハイペリオン新作が読めるというのは、結構話題になったんじゃないかな。
で本書のコンセプトはすごいものの、全部のシリーズを制覇済という猛者でもないと完全には楽しめない、のも正直なところ。自分もある程度は読んでいたけど、好みというのもあるし(因みにN・クレスという作家は、チャールズ・シェフィールドの奥さんですって)。要は思いついて実現させた、編者がすごいという本。
2026.02.04
「シオンズ・フィクション / イスラエルSF傑作選」シェルドン・テイテルバウム、エマヌエル・ロテム編、中村融他訳
読んでみた、イスラエル人作家によるSF短編アンソロジー。2018年発表。
1948年に建国されたユダヤ人国家「イスラエル」には、(Zi-Fiと自らが称する)知られざるSF/ファンタジーの存在がある。本書は中でも「スペキュラティヴ・フィクション」と呼ばれる作品から、16作家の短編を紹介していく…という内容。
なのでSFはSFでも「サイエンス」じゃない。そういう方面の内容を期待してたのに、ガジェットや科学的アイデアが中心ではなく、全く当てが外れて正直退屈してしまった。本書末尾の解説文「イスラエルSFの歴史」は、原書だと実は冒頭に置かれていたとの事。その方が個人的には、呑み込みやすかったかなあと。
とは言え興味深い内容なのも確か。同国では終末的な題材が中心と聞いて(信仰や歴史の反映と見ると)身が引き締まるが…本書を読む限りでは人生の苦衷を、思弁的な設定の下に語るスタイルって感じ。ユーモアや楽観的な雰囲気が殆どない辺りしんどいけど、同国の人々の素直な心情の一端ではあるのかも。
2026.02.02
「ロシア・ソビエトSF傑作集」アレクサンドル・ベリャーエフ、オドエフスキー他著、深見弾訳
読んでみた、ロシア/ソ連人作家によるSFアンソロジー。1979年発表。
独自の国情を背景とし、豊饒な作品を生み出してきた「ロシア・ソビエト」のSF小説。上巻では革命前の帝政ロシア、下巻は第二次大戦前のソビエト作品を全10作掲載し、訳者による解説と共に同国のSFを紹介する…という内容。
一般に有名な作家は多分収録されていない。個人的には下巻に入っている「巨匠とマルガリータ」の作家・ブルガーコフ、映画化された「アエリータ」を以前観た事のあるトルストイ(戦争と平和の人、ではない)なら知っていたかな?、という程度。まあ全く知らなかっただけに、むしろ興味深く読めたのではないかと。
下巻はブルガーコフのモンスターパニック等、それなりに娯楽要素がある(マッド・サイエンティスト物が多い)ものの、上巻の方はまるで政治論文みたいな固い内容(レーニンから批判を受けたという、ボグダーノフ「技師メンニ」とか)ばかりで、うへえ。とは言えそれもまた、露・ソっぽくてよいのではないでしょうか。
2026.02.01
「折りたたみ北京 / 現代中国SFアンソロジー」ケン・リュウ編、中原尚哉・他訳
読んでみた、中国人作家によるSFアンソロジー/短編集。2016年発表。
貧富の格差により3つの区画に分かれた都市・北京が、時間帯により空間が折り畳まれ幾何学的に変貌していく。ある女性への手紙を託され、別の区画へ向かった主人公は…という表題作と共に、全7作家の13短編を収録している。
近年SF小説の分野でも、目覚ましい発展を遂げたのが中国の作家達。本書はいち早く国外で評価された「ケン・リュウ」により選ばれた同国作家の短編を、欧米読者に向けリュウ自身が英訳したアンソロジー。本書刊行後、中国SFは日本でも、ある種ブームになった感があるので、改めて説明の必要はないかも。
とは言え実際に読んでみると、独自の感性がやはりユニークで面白い。(個人的な印象としては)SFでも「未来」を描いたと言うより、「過去=歴史」と「現在」を合体させた様な感触とでも言うか。それは現在の同国を意識しすぎ…って事かもとは思ったけど、「1984年」への言及の多さは意識せざるを得ないよなあ。
2026.01.30
M3GAN / ミーガン 2.0
観てみた。ジェラルド・ジョンストン脚本、監督映画。2025年公開。
少女型AIロボット「ミーガン」の暴走から2年。ミーガンのデータを用いたと思しきAI兵器・アメリアが、軍の管制から逃れて独自行動を執っていた。開発者・ジェマと被害に遭った娘のケイディは、その騒動に否応なく巻き込まれてしまう。更に密かに潜伏していたミーガンが、新たな身体を得て復活し…という内容。
ヒット作ミーガンの続編だが、本国アメリカでの興収不振により、日本での劇場公開は見送られてしまった。でもいざアマプラの配信が始まってみると、案外評判は悪くなかったりする印象。それも判ると言うか、ミーガンが味方化するという安直…もといオタクくん好きっしょ?、という趣向だったので。まあ割と納得か。
ただ「安心して観ていられる作品になってしまった」という感じで、個人的にはちょっとなあ(J・ワンの肩書「キャラクター原案」を見ると、今回関わってない?)。伺かみたいなデスクトップ・キャラとしているだけなら、それもいいんだけど。
少女型AIロボット「ミーガン」の暴走から2年。ミーガンのデータを用いたと思しきAI兵器・アメリアが、軍の管制から逃れて独自行動を執っていた。開発者・ジェマと被害に遭った娘のケイディは、その騒動に否応なく巻き込まれてしまう。更に密かに潜伏していたミーガンが、新たな身体を得て復活し…という内容。
ヒット作ミーガンの続編だが、本国アメリカでの興収不振により、日本での劇場公開は見送られてしまった。でもいざアマプラの配信が始まってみると、案外評判は悪くなかったりする印象。それも判ると言うか、ミーガンが味方化するという安直…もといオタクくん好きっしょ?、という趣向だったので。まあ割と納得か。
ただ「安心して観ていられる作品になってしまった」という感じで、個人的にはちょっとなあ(J・ワンの肩書「キャラクター原案」を見ると、今回関わってない?)。伺かみたいなデスクトップ・キャラとしているだけなら、それもいいんだけど。
2026.01.29
ザ・クリエイター / 創造者
観てみた、ギャレス・エドワーズ監督映画。2023年公開。
近未来。核攻撃を受けて反AIとなった西欧の一方、アジア地域ではAIとの共生が行われていた。任務でAI圏に潜入したジョシュアは、当地での妻のマヤを喪い消沈の日々を送る。そんな時彼は妻生存の情報を得て、再びアジア圏に。そこでジョシュアは子供の姿のAI、アルフィーと出逢ったのだが…という内容。
レジェンダリーゴジラ1作目の監督だけに、本作にも渡辺謙が出演。その謙さんの頭に穴が開いているのが見所…と言うかそういうのでも無いと、人型AIが人間っぽすぎるんだよ。今の映画だからAIってだけで、昔ならエスパー(地球へのミュウとか)がそこに当て嵌まっていたんじゃないかな。むしろその方が自然。
映像こそ凄いものだが、SFとしては手垢付きまくりなので、期待からしたら少々物足りない。…とは言え、全力疾走した後に爆発するメカ沢新一みたいなロボとか結構好き。あとアジア圏の、辺境ロックを採り上げているのはまじナイス。
近未来。核攻撃を受けて反AIとなった西欧の一方、アジア地域ではAIとの共生が行われていた。任務でAI圏に潜入したジョシュアは、当地での妻のマヤを喪い消沈の日々を送る。そんな時彼は妻生存の情報を得て、再びアジア圏に。そこでジョシュアは子供の姿のAI、アルフィーと出逢ったのだが…という内容。
レジェンダリーゴジラ1作目の監督だけに、本作にも渡辺謙が出演。その謙さんの頭に穴が開いているのが見所…と言うかそういうのでも無いと、人型AIが人間っぽすぎるんだよ。今の映画だからAIってだけで、昔ならエスパー(地球へのミュウとか)がそこに当て嵌まっていたんじゃないかな。むしろその方が自然。
映像こそ凄いものだが、SFとしては手垢付きまくりなので、期待からしたら少々物足りない。…とは言え、全力疾走した後に爆発するメカ沢新一みたいなロボとか結構好き。あとアジア圏の、辺境ロックを採り上げているのはまじナイス。
2026.01.27
ゴースト・イン・ザ・シェル
観てみた。S・ヨハンソン主演、R・サンダース監督映画。2017年公開。
肉体を機械の義体へと改造し、対テロチーム・公安9課で活動するミラ・キリアン少佐。彼女は義体製造企業・ハンカ社への犯罪現場で、同社に関して警告を発するクゼという謎の男と遭遇する。少佐はクゼを追う中で、ハンカ社の極秘プロジェクトの存在を掴む。やがて彼女は自身の過去と向き合い…という内容。
士郎正宗の漫画「攻殻機動隊」、及び押井守監督による劇場アニメを、ハリウッドでリメイクした実写映画が本作。要するに原作に向けたファンムービー、と言ってしまってよい感じ。ただストーリー的には原作から多少アレンジされており…それが何でか、ほぼ「ロボコップ」と同んなじ話になってしまっているという。
割と普遍的な「いい話」化(桃井かおりイイネ)しているので、自分は嫌いじゃないな。そこに原作の名場面や小道具、小ネタを混ぜ込んだ印象。…そらまあ原作を上回ったとは思わんけど、ファンムービーとしてなら十分以上でしょ。
肉体を機械の義体へと改造し、対テロチーム・公安9課で活動するミラ・キリアン少佐。彼女は義体製造企業・ハンカ社への犯罪現場で、同社に関して警告を発するクゼという謎の男と遭遇する。少佐はクゼを追う中で、ハンカ社の極秘プロジェクトの存在を掴む。やがて彼女は自身の過去と向き合い…という内容。
士郎正宗の漫画「攻殻機動隊」、及び押井守監督による劇場アニメを、ハリウッドでリメイクした実写映画が本作。要するに原作に向けたファンムービー、と言ってしまってよい感じ。ただストーリー的には原作から多少アレンジされており…それが何でか、ほぼ「ロボコップ」と同んなじ話になってしまっているという。
割と普遍的な「いい話」化(桃井かおりイイネ)しているので、自分は嫌いじゃないな。そこに原作の名場面や小道具、小ネタを混ぜ込んだ印象。…そらまあ原作を上回ったとは思わんけど、ファンムービーとしてなら十分以上でしょ。