2016.02.29

プライマー

観てみた。シェーン・カルース主演、脚本、監督他映画。2004年公開。

ベンチャー企業の研究者アーロンとエイブは、反重力の開発で業績逆転を狙う。だがその装置内で発生した現象とは何と時間進行の異状。彼らは装置内に入って過去へと時間を遡り、事前に得た情報を使って株で大儲けする事を目論む。だが同じ時点にはもう一人の自分、「ダブル」が存在しており…という内容。

サンダンス映画祭で審査員大賞他を獲得した本作だが、まず真っ先に話題になるのがその内容の複雑さ。同じ人物が同時に存在して、同じ場面を繰り返す錯綜した筋運びなのに、理解を促す説明が無いという困った仕様となっている。

それ故「5回観ろ」という掛け声の元に、内容を読み解こうと多くの人々が解析を始めた訳だが…筆者はまだ1回しか観てない上半分寝てたのだわ(カッコ悪)。ただ話の規模自体は矮小なものなので、映画から何かしら学んだり為になったりする事を求める人には、余り意味を成さない難解さだという気はするなあ。
posted by ぬきやまがいせい at 23:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.02.27

チェイシング・エイミー

観てみた。ベン・アフレック主演、ケヴィン・スミス監督映画。1997年公開。

ホールデンとバンキーはコンビの人気コミック作家。ホールデンはある時紹介された女性漫画家アリッサに、一目惚れしてしまう。意気投合する2人だったが、彼女の正体はなんとレズビアン。諦めきれないホールデンは告白をし、遂に彼女のOKを得る。ところがバンキーが調べ出したアリッサの過去とは…という内容。

本作プロデューサーの体験を元にしたという作品。しかもその相手の女性は劇中で出演もしているという念の入り様。…ただ逆に言えば人物の設定がコミック関係者でなくても話が成立してしまうのは、要するにそういう事かと。ペンシラー(下描き担当)とインカー(ペン入れ担当)の地位論争なんか面白かったけど。

屈折しまくった恋愛もので個人的に共感は少々難しく、クライマックスの三者面談なんか変な笑いが出る。とは言え心に響いたのはレズ仲間に異性の恋人が出来たと報告する場面で、彼女達の寂しげな表情には正直共感してしまった。
posted by ぬきやまがいせい at 23:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.02.25

鑑定士と顔のない依頼人

観てみた、ジュゼッペ・トルナトーレ脚本、監督映画。2013年公開。

高名な美術鑑定士ヴァージルは老年に差し掛かった今も女性を遠ざけ、代わりに無名の画家ビリーと共謀し婦人画の名品を数々、自身のオークションで手に入れていた。そんなある時クレアという女性から、遺産の鑑定依頼がある。ヴァージルは彼の前に直接姿を見せない彼女に次第に惹かれていき…という内容。

「ニューシネマパラダイス」が殊に有名な同監督。そちらの浮世離れした様なメルヘン的印象が念頭にあったせいで、予備知識無しに本作を観た筆者はまんまと騙されてしまった。…あまり内容に関して書くとネタバレになってしまうけど、そうした監督自身の作品イメージ自体が、誤誘導になっているのには成程と。

だからって観て爽快な気分になったりはしないので注意。…婦人像が壁一面に掲げられた隠し部屋や、用途不明の歯車から組み上げられるオートマタ。美術方面のガジェットや実物の美人までと、視覚要素だけでも眼福な映画ではある。
posted by ぬきやまがいせい at 22:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.02.24

百日紅 〜Miss HOKUSAI〜(さるすべり みす ほくさい)

観てみた、原恵一監督によるアニメーション映画。2015年公開。

江戸時代、ある長屋の一部屋で暮らす絵師の父と娘がいた。鉄蔵こと葛飾北斎はお栄と共に一心不乱で画業に打ち込む傍ら、もう一人の盲目の娘・お猶に対してはその不遇さ故にわだかまりと共に距離を置いていた。そしてお栄は親愛の情を持って妹に接する一方、絵筆の運びに関しては迷いも多く…という内容。

江戸の研究家としても知られる杉浦日向子の漫画を原作に、原監督らしい緻密さでアニメ映画化した本作。対岸の人までが動く川辺の情景や火事場の熱気、江戸の風景を詳細に再現した映像を始め、その時代に暮らす市井の人々の日常を活写した説得力ある描写に見応えがある(まあ多少の脚色はある様だが)。

そうした遠い世界である筈の江戸を、盲目の妹が手探りで得た感覚を介して観客も追体験するというのが本作の趣向。物語面で一貫した芯が無いという点もよく指摘されるけど…代わりに「情緒」という綱一本で渡り切っているのは凄い。
posted by ぬきやまがいせい at 23:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2016.02.23

Uボート156 海狼たちの決断

観てみた、ウヴェ・ヤンソン監督によるTVムービー。2011年放映。

1942年9月。南大西洋上を航海中の英国客船「ラコニア号」は、ハンデンシュタイン艦長率いる独軍潜水艦「U-156」に捕捉される。Uボートの放った魚雷により、2500名の乗員と共に海に沈んだラコニア号。救命艇に分散して生き残った人々に救いの手を差し伸べたのは、なんと敵であるU-156で…という内容。

第二次大戦中の実話をドラマ化した本作。まるで日本海軍における駆逐艦「雷」「電」の逸話の様だが、この時にも実際にはイタリアの潜水艦他を含む複数の船による救助だったとの事。また雷電の救出は戦後まで秘されたのに対して、こちらは米軍からの攻撃を受けた事から、救助活動が厳に禁じられたそうで。

とは言え事実を元にしている関係か、色々問題が持ち上がりそうで案外問題にならないまま話が終わってしまう感じ。まあドラマとしては平坦な感じもあるけど、実話ならではの驚きや感動がある。Uボート内の緊張感溢れる映像も良い。
posted by ぬきやまがいせい at 23:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.02.21

コンボイ

観てみた、サム・ペキンパー監督映画。1978年公開。

巨大なトレーラーを操り、互いに無線で交信しつつ荒野のハイウェイを行くトラッカー達。その1人であるラバー・ダックが横暴な保安官ライルを殴り付けた事から、トラックの大集団による隊列を組んだ逃走劇が始まった。そこに取材のマスコミや、彼らを利用せんとする政治家までが乗り出して来て…という内容。

元々はテーマソングでもある、同名曲から発想された作品だとの事。でも70年代にはニューシネマからB級アクションまで(かのスピルバーグも)、この手の自動車による集団暴走をネタにしているので、最後発の本作はそれをトラックに置き換えただけとしか思えないのが正直。…同監督作品としてもかなりユルいし。

とは言えオプティマス・プライムの名前が、日本で独自に変更された元ネタの映画なので(まさにコンボイの謎)それはそれで観ておいて損はないかも。…個人的にはM42対空戦車の登場におおと。昔タミヤのプラモを作ったもんでな。
posted by ぬきやまがいせい at 22:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.02.20

バンクーバーの朝日

観てみた。妻夫木聡主演、石井裕也監督映画。2014年公開。

20世紀初頭、カナダに渡った日本人達がいた。厳しい労働環境の中で楽しむ為に始められた野球は、いつしか「バンクーバー朝日」というチームで現地リーグに参加するまでになる。だが白人との体力差は大きく、チームは負け続き。ある日メンバーの笠原が、走塁を活かした戦法で遂に得点を挙げ…という内容。

戦前のカナダで活躍した、知られざる野球チームの実話作品。活動当時は日本に遠征して試合も行った様だが、近年存命の選手に取材した本の出版により再び注目を集めた。筆者も同チームに関しては、今回初めて知ったのだが…

バントで出塁して足でかき回す戦法は、まあこの手しかないよねとは思いつつも爆笑してしまった(草野球なのにバントで攻める、「ガン・ホー」って映画を思い出す)。…ただ野球物を期待したら、実は当時の日本移民の生活描写が中心であれれ。とは言え日本国内にセットで再現された、戦前カナダの風景は見事。
posted by ぬきやまがいせい at 22:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.02.19

赤ずきん

観てみた、キャサリン・ハードウィック監督映画。2011年公開。

幼い頃より共に森で遊んだピーターと相思相愛のヴァレリーは、両親によって村の有力者の息子との婚約が決められる。だがそんな時、彼女の姉が何者かに殺された。村を訪れた神父によると、長年村を恐れさせる物の正体は人に化けたオオカミ、「人狼」だとの事。恐怖に村人達は互いを疑いだし…という内容。

有名な童話「赤ずきん」を、CGを駆使した最新の映像技術で映画化したのが本作。主にグリム童話が知られているが、それ以前に編纂されたペロー版だと、赤ずきんは狼に食われたままで助からないんだよ。…で本作も一応童話の要素を採り入れてはいるけれど、何か殆ど関係無い「人狼ゲーム」みたいな作品。

とは言え主演のアマンダ・サイフリッドが被る真紅の頭巾が、無彩色の冬の風景に映えて美しい。これだけでも「赤ずきん」の意味はあったのかな(頭巾がイメージ的にやたら長くなったりする場面は、北野監督の「Dolls」を連想したり)。
posted by ぬきやまがいせい at 23:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.02.17

ジャックと天空の巨人

観てみた、ブライアン・シンガー監督映画。2013年公開。

昔々天空の国で人間と巨人との戦いがあり、魔力を持つ王冠が作られた。亡き母からその物語を聞かされたジャックは、街で修道士から馬と交換に不思議な豆を手に入れる。その夜豆は、彼の家に立ち寄ったイザベル姫と共に天へと伸びていった。そして姫を救出する一行にジャックも加わるのだが…という内容。

有名なイギリスの童話「ジャックと豆の木」を、CGを駆使した最新の映像技術で映画化したのが本作。内容的には巨人との派手なアクションや姫との恋愛要素を加えた、エンタテインメント性の強いものとなっている。…多くの人が指摘する通り籠城戦の件りなどは「進撃の巨人」を彷彿とさせるのだが、上記の変更点はその昔「長靴をはいた猫」で東映動画がやったアレンジと同じ方向性ではあるな。

まあ元が童話なだけにそう無茶も出来なかったのか割とアッサリ決着がつくので、物足りない気もするけれど…そうした自制の利かせ方は嫌いじゃないよ。
posted by ぬきやまがいせい at 23:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.02.16

エクスタミネーター

観てみた、ジェームズ・グリッケンハウス監督映画。1980年公開。

NYの物流倉庫で働くベトナム帰還兵・ジョン。同僚には命の恩人である戦友のマイケルがおり、今の職場で起きた強盗事件の際にもジョンを救ってくれた。だがそのマイケルが強盗からの報復に遭い、廃人も同然になってしまう。ジョンは復讐の為に武装し、街の悪党共を次々に抹殺する「処刑人」となり…という内容。

先日紹介した「ローリング・サンダー」の影響下にあると思しきベトナム帰還兵物。また「狼よさらば」等に通ずる米自警思想が窺えるが、出来自体は残酷描写ばかりが取り沙汰されるB級アクションとなっている。尚今回観たCS放送では斬首シーンがカットされていたけれど、これは恐らく近年のテロ関連に対する配慮。

子供時分本作の紹介映像をTVで観た時は、ミンチ機の場面が本当にイヤだったなあ…(こちらに関してはそのままだった)。まあ改めて観ても正直褒められた内容ではなかったけど、テーマ曲が象徴する気怠い雰囲気は意外だったかな。
posted by ぬきやまがいせい at 23:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.02.15

ザ・スパイダースのゴーゴー・向う見ず作戦

観てみた。ザ・スパイダース主演、齋藤武市監督映画。1967年公開。

TVでチノという可愛子ちゃんが、全ての障害を乗り越えて直進して来た人と結婚したいと言っていた。それを本気にした若者7人が、横浜から東京に向けて一直線に歩き始めた。その姿が各所で話題になるのだが、チノのメッセージは実は煮えきれない態度の恋人・健に向けたもの。そして健もまた…という内容。

堺正章や井上順らが在籍した人気グループ、「ザ・スパイダース」の主演映画は4本ほどある様だが、本作はその第1弾。内容的には「ヘルプ! 4人はアイドル」辺りのビートルズ映画をお手本にしたもので、熱狂的ファンに追い回される描写や、コメディ的なストーリーにヒット曲の演奏シーン等と…まあ割とそのまんま。

でも本作は脚本に倉本聰を迎え、街中を突っ切って進むという単純にして他にないアイデアが光る秀作となっている(最後のオチも見事)。他愛ないと言ってしまってはそれまでだが、若き日のマチャキ達の姿が見られるだけでも楽しい。
posted by ぬきやまがいせい at 21:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.02.12

市川崑物語

観てみた、岩井俊二監督によるドキュメンタリー映画。2006年公開。

日本を代表する映画監督・市川崑。誕生から映画製作を志しての上京、徴兵を免除された戦争を経て監督となった彼の半生を追う。生涯の伴侶である脚本家・和田夏十こと由美子との共同作業で、数々の名作を手掛けた市川。そして「犬神家の一族」を皮切りに作られた金田一もので更に頂点を極め…という内容。

音声による台詞は一切無く、字幕を用いて市川の業績が語られるという趣向。本作は存命中に製作されたものだが、初期のアニメや人形劇を始めほぼ全作品を網羅しているので同監督に関して手軽に知るにはいいかも(尚今回観たCS放送では、公開時挿入されていたディズニー関連映像はカットされた模様)。

ただ本作はどうやらリメイク版「犬神家の一族」の公開に合わせた宣伝目的である上に、制作者の自己愛が滲み出ているのがどうも。字幕の語り手は当初市川だった筈なのに、いつの間にか岩井監督?の自慢話みたいになってるし…
posted by ぬきやまがいせい at 22:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.02.11

ナチョ・リブレ 覆面の神様

観てみた。ジャック・ブラック主演、ジャレッド・ヘス監督映画。2006年公開。

給仕担当の修道僧イグナシオ。新任の美人シスターが気になる彼だが、料理が不評で修道院を飛び出してしまう。そんな彼は幼い頃からの憧れだったメキシコのプロレス、「ルチャリブレ」の世界に飛び込んで行く。街で知り合った通称・ヤセとコンビを組んで、レスラー・ナチョとして徐々に人気が出て…という内容。

メキシコには本当にプロレスラーとして活躍した司祭がおり、本作も恐らくそのフライ・トルメンタという人物から着想を得たもの。以前にはジャン・レノの主演で「グラン・マスクの男」という映画も作られたが、本作の内容はブラック主演作らしいコメディ。…というか、雰囲気や展開がインド映画そのものでちょっと驚いた。

実際のトルメンタは孤児院経営の為だったそうだが(本作でも一応踏襲している)女子にモテたいという動機も付け加えたのは、説教臭さを抜くためか。…まあ監督が「バス男」の人なので、等身大の青春ものとして再構成した感じかね。
posted by ぬきやまがいせい at 21:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.02.10

複製された男

観てみた、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督映画。2013年公開。

大学の教員・アダムは、友人から薦められた映画の中に自分と瓜二つの姿をした出演者を発見する。興味を抱いて調べるうちに、そのアンソニーという名前の俳優の居場所を突き止めた。遂に直接出会った2人は容姿だけでなく生年月日や、生まれ付いたものではない傷の場所までが一致すると判明し…という内容。

原作はノーベル賞作家ジョゼ・サラマーゴの小説。以前紹介した同原作者の「ブラインドネス」と同様に、SF的というか突飛な設定が採り入れられた内容となっている。ドッペルゲンガー・モチーフの変形ではあるので、ポオの「ウィリアム・ウィルソン」を思い出したら、オチはカフカの「変身」だった… これってネタバレ?

まあ映画の公式サイトでは、監督自身の口から本作の真相が明らかにされてしまっている。とは言えそちらはアナロジー面の話だと思うので、表層的な不条理劇として観ても構わないじゃないかな。…ただそれだと、ちと退屈な作品だが。
posted by ぬきやまがいせい at 23:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.02.08

謝罪の王様

観てみた。阿部サダヲ主演、水田伸生監督映画。2013年公開。

ヤクザ相手に交通事故を起こした倉持典子は、当事者に成り代わって謝罪と示談交渉を行うという黒島譲と出会う。黒島の仕事に興味を持った典子は、彼の東京謝罪センターで働く事にする。持ち込まれる様々なトラブルを得意の「土下座」で解決する黒島。しかしある王国との間で起きた国際問題で…という内容。

水田監督、阿部主演に加え宮藤官九郎の脚本という、「舞妓Haaaan!!!」等と同じ顔合わせによる作品。高視聴率を記録したTVドラマ「半沢直樹」の放映とほぼ同時期の公開なので、土下座ブーム(?)の一翼を担った…かもしれない。

それ以前にも様々な不祥事等での謝罪に、妙なおかしみがあったというのも確か。そこからコメディの題材を採るというのは、成程卓抜した着想だが…個人的に人が謝ったり頭を下げている姿を見てもいい気分はしないので、観ても楽しくはなれなかったというのが正直な感覚。やっぱりこういうのはデリケートだね。
posted by ぬきやまがいせい at 23:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.02.07

史上最大のティラノサウルス“Sue”の物語

観てみた、トッド・ミラー監督によるドキュメンタリー映画。2014年公開。

1990年8月12日。サウスダコタ州の荒野で、ティラノサウルスが全身骨格の状態で発見される。ラーソン博士と彼のチームは「スー」と名付けられたその化石を発掘したものの、地主との間で所有権を巡る騒動が起きる。政府により強制的に押収された標本の返還を求めて、裁判にまで発展するのだが…という内容。

世界で最も有名なティラノサウルス化石である「スー」。筆者もスーに関しては権利を巡って裁判沙汰になっていると当時聞いていたけれど(雑誌「恐竜学最前線」でも特集があったね)、詳細に関しては全く知らなかったので成る程なと。

スーの化石も現在では分析が進み、T-REX研究における数々の発見をもたらした事でも知られるが…本作ではそうした辺りにはノータッチで、専ら騒動の経緯のみに絞って採り上げている。結局スーは発見者の元には戻らなかったのでスッキリとはしないけど、この顛末を教訓として知っててもいいのではないかな。
posted by ぬきやまがいせい at 23:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.02.06

パラサイト・クリーチャーズ

観てみた、マーヴィン・クレン監督映画。2013年公開。

アルプスの高山に設置された観測基地。管理人ヤネクと科学者達は、ある日真っ赤な色に染まった氷河を発見した。更にその氷河が原因と思われる、肉体が不気味な形状に変異した怪物からの襲撃を受ける。これはどうやら新種の微生物の仕業。しかも運の悪い事にそこに大臣一行が視察にやって来て…という内容。

オーストリア製作による「遊星からの物体X」の亜流SFホラー。設定的にはどちらかと言うと「ハンター×ハンター」のキメラアントみたいな感じで、色々ドログチョな合性生物が登場する。ただ撮影がドキュメンタリー調の手持ちカメラ中心な上に暗い場面が多く、更に早いカット割の編集の為によく見えない事甚だしい。

まあ低予算を誤魔化す意味でなら、雰囲気自体は悪くなかったのでアリじゃないかと。でも根本的な部分で盛り上がりに乏しい作品なもんでな。…とは言え科学者連中を差し置いて、女大臣がなぜか率先して手術したりするのは面白い。
posted by ぬきやまがいせい at 22:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.02.04

ゴッド・アーミー 悪の天使

観てみた。グレゴリー・ワイデン脚本、監督映画。1994年公開。

神父を目指しながらその道を諦めた、トーマス刑事が新たに担当した事件。奇妙な死体が所持する聖書には、存在しない筈の黙示録に関する記述があった。その章に記されていたのは、人間に対する嫉妬から天使が引き起こす戦争の事。その内容の通りに天使ガブリエルが現れ、ある少女を狙って…という内容。

ガブリエルを演じるクリストファー・ウォーケンを始めとして、イケメン天使が総登場するオカルト映画。ヨハネ黙示録の第23章や、特徴的な「座り方」を始めとした天使に関する独特の解釈が面白い作品だけど…そうした当初の期待に反してクライマックスは地味もいいとこで、まあ何てちっちゃなハルマゲドンだろう!と。

とは言えキリスト教圏の米では問題があった様で、「The Prophecy」の題で再編集版が公開された。まあ天使対人間の戦いというのはエヴァンゲリオンに1年先駆けており、同じ題材の日米での扱いの違いを見るのも案外面白いかも。
posted by ぬきやまがいせい at 23:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.02.03

靴みがき

観てみた、ヴィットリオ・デ・シーカ監督映画。1946年公開。

白毛の馬を買い取る事を夢見る靴磨きの少年・パスクアーレとジュゼッペ。彼らはジュゼッペの兄が持ちかけて来た犯罪に、そうとは知らずに手を貸してしまう。だが遂に馬を手に入れながら、少年院に収監される2人。しかもジュゼッペが鞭打たれていると思ったパスクアーレは、思わず真犯人を白状して…という内容。

第二次大戦終結の翌年に公開された名作。靴磨きの少年達の視線を通し、当時の貧困や犯罪といった社会問題を描く…というのは間違ってないけど、本作の殆どは少年院内で展開されており何だか「あしたのジョー」初期の話みたい。

救いのない結末を始め、悲惨で痛ましい内容はまさに伊ネオレアリズモだが…「自転車泥棒」等を観た時ほどにやり切れない気分にならないのは、きっと「少年」という存在自体が未来への希望を内包しているからだろう。観客である自分達はこの作品の少年達が、戦後イタリアを復興させた事も知っているのだしね。
posted by ぬきやまがいせい at 23:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画