2016.03.31

バベットの晩餐会

観てみた。ガブリエル・アクセル脚本、監督映画。1987年公開。

19世紀のユトランド。海辺の村で禁欲的な信仰生活を送る姉妹の元へ、パリの騒乱から逃れたバベットという女性がやって来る。家政婦として14年を過ごしたある日、彼女の買った宝くじが当たったという報せが届く。大金を手にしたバベットは、姉妹と村の人々を招待して晩餐会を開く事にするのだが…という内容。

カレン・ブリクセンの小説を原作に、アカデミー外国語映画賞を獲得したデンマーク映画。前回と同じくデンマークの作品だけど、本作は暴力とは無縁のハートウォーミングな内容。坦々とした田舎の生活が豪華なフランス料理の調理や配膳風景に一転し、更にそれを味わう人々の反応で思わず微笑んでしまう。

これも事前知識無しに観始めたので、主役が登場しない前半は何の映画かすら判らなかった。でも海亀のスープや鳩のパイといった馴染みのない食材や調理が、手際よく描写されるだけで何故か満足感が味わえる不思議な作品。
posted by ぬきやまがいせい at 23:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.03.30

オンリー・ゴッド

観てみた。ニコラス・ウィンディング・レフン脚本、監督映画。2013年公開。

バンコクでキックボクシングのジムを経営する、米国人ジュリアン。裏で麻薬売買に関わる彼の兄が、売春婦を殺した報復を受けて惨殺された。息子の訃報を知ってタイにやって来た彼らの母親は、ジュリアンに復讐を命ずる。今回の事件の裏には常軌を逸した権限を持つ、チャンという元警官がおり…という内容。

タイを舞台にしたアジアンノワール風の作品だが、監督のレフンはデンマーク人。容赦の無い暴力描写に反して極端に台詞は少なく、鈴木清順的色彩に溢れた画面はアートフィルム風という相当変わった映画。予備知識無しに観始めた筆者は、幾度となく睡魔に襲われた(まあ拷問場面では流石に飛び起きた)。

普通人っぽいオッサンが滅多矢鱈に強くて、しかもカラオケで熱唱するというよくわからなさ。カンヌではパルムドールを争ったというのだからよくわからんな。…これでもう少し愛想が良ければ、キル・ビルになってた感じではあるけど。
posted by ぬきやまがいせい at 23:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.03.27

ゲゲゲの女房

観てみた。吹石一恵主演、鈴木卓爾監督映画。2010年公開。

島根にある酒屋の娘・布枝は、傷痍軍人で現在は貸本の漫画を描いているという武良茂と結婚する。原稿の〆切りを控えて大急ぎで終わらせた婚礼の後、彼女の嫁いだ先はとんでもない貧乏所帯だったと知る。原稿料を値切られ、質屋には通い詰める生活。それでも夫婦は自らの信念を曲げる事なく…という内容。

先日亡くなった漫画家・水木しげるの妻である、武良布枝の自伝が原作。同年大ブームになったNHKの朝ドラとは同じ原作を元にしているが、企画自体は映画の方が先だとの事。…まあ本作は少年マガジンでの掲載が決まった時点までなので「ゲゲゲの」じゃないじゃん、という気が(貸本時代は「墓場鬼太郎」だし)。

とにかく貧乏描写がしんどく、全編画面からして薄暗い作品。照明の暗さは時代性の再現かなと思ったら、背後に映り込む風景は現代そのままというよくわからんコンセプト。まあ正直ドラマ全話は見てられないので、もうこれでいいや…
posted by ぬきやまがいせい at 23:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.03.26

クロッシング・ウォー 決断の瞬間(くろっしんぐ うぉー けつだんのとき)

観てみた、フェオ・アラダグ監督映画。2014年公開。

タリバンからの防衛を名目に、ドイツ連邦軍が駐留していた頃のアフガニスタン。一旦は同地から帰国していたイェスパーは、再び招集に応じてある村の防衛任務に就く事に。その際同行した現地通訳の若者がタリク。彼の父は反タリバンと見なされ殺されていた。ある日彼のバイクに同乗していた妹が…という内容。

結構珍しいドイツ製の戦争映画。第二次大戦はナチスに対する反省から、戦後は戦争自体起きてないからその手の映画には腰の重い(多分)同国。でもアフガン駐留の際には戦後初となる戦闘があったので、本作が作られたのだろう。

雰囲気自体は「ハート・ロッカー」を連想させるけれど…描かれるのは兵士の苦悩だけではなく、タリバンからの恐怖に苦しむ民衆の姿でもあって、「アフガン零年」の視点を変えた映画という印象。本作のやりきれない結末からは、ドイツ軍が撤退した現在もその苦境が続いているだろう事に思い及んで気が重くなる。
posted by ぬきやまがいせい at 22:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.03.24

ミッシェル・ガン・エレファント “THEE MOVIE” -LAST HEAVEN 031011-

観てみた、番場秀一監督によるドキュメンタリー映画。2009年公開。

2003年に惜しまれつつ解散した、日本のロックバンド「Thee Michelle Gun Elephant」。その後2009年に急逝したメンバー、アベフトシ(g)を追悼する為に製作されたのが本作。2003年10月11日に行われた幕張公演の最終ライブを中心に、彼らの歴史を残された貴重な映像を元に綴っていく…という内容。

筆者このバンドは、インディーズ時代に出た最初のライブ盤しか持ってないんだけど…まあなんかオサレ系作家が愛聴している(あとブランキーとかギターウルフとか)イメージがあるので、後学の為に観ておくかと。でもその割には知ってる曲ばかりなので驚いた。多分「ヘイ!ヘイ!ヘイ!」出演の際に見たからだな。

基本的には解散ライブの映像が淡々と続く感じで、同じ曲調似た絵面ばかりで門外漢にはちとつらい。時折挿入される過去映像も、素人臭い撮影を何の工夫も無しにお出ししちゃうのがな。…とは言え、成程カッコいいのは間違いないね。
posted by ぬきやまがいせい at 22:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.03.22

エンター・ザ・ボイド

観てみた、ギャスパー・ノエ監督映画。2009年公開。

幼い頃に両親を亡くしたオスカーとリンダの兄妹。現在は東京で暮らす2人だが、妹はストリッパーで兄は麻薬の売人という生活だった。ある夜オスカーは麻薬売買に赴いた「ボイド」というバーで、何者かに射殺されてしまう。その瞬間彼の肉体を離れたオスカーの霊魂は、宙を舞って街の上空を彷徨い…という内容。

丹波先生の映画風に言えば「死んだらおどろいた!」。主人公のPOVで描かれる売人の生活が一転、死後の魂による遍歴の旅が描かれる作品。…壁を抜けるわ過去に遡るわ、しまいにゃラブホテルで覗きをするわ(?)と自由自在。ドラッグによる生々しいトリップ描写と同等に描かれる辺りに、妙な説得力がある。

確か「ブレインストーム」で死の瞬間を疑似体験する場面も、こんな感じだった様な。まあこれで天使とか出て来たら、多分キリスト教圏の人が観てもギャグになっちゃいそうだしなあ。閻魔大王だったら…それじゃ中川信夫の「地獄」だ。
posted by ぬきやまがいせい at 23:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.03.20

マイ・プライベート・アイダホ

観てみた。ガス・ヴァン・サント脚本、監督映画。1991年公開。

ポートランドで暮らすマイクは両親の愛情を知らずに育ち、しかも突然の眠りに襲われる持病があった。一方スコットは市長の息子という恵まれた生い立ち。対照的な2人ながら、共に体を売って日々の生活費を稼いでいた。マイクは彼の元を去った母親を訪ねるべく、スコットとバイク旅に出るのだが…という内容。

本作公開の2年後この世を去った、夭折の俳優リヴァー・フェニックスの主演。更にその1年後に「スピード」で世界的成功を納めたキアヌ・リーブスが共演した事で、今や伝説的に語られる作品。内容的にはオフビートな青春物だけど、男娼やナルコレプシーといったショッキングな設定を採り入れているのが特徴。

実はシェイクスピア作品を元にしているとの事だが、まあ筆者それは正直よくわからんかった。…本作での破滅的なリヴァーと何やかやで上手い事やったキアヌは、現実でも対照的だった2人そのままで怖い。なるほど伝説化する訳だね。
posted by ぬきやまがいせい at 23:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.03.19

スーパー!

観てみた。ジェームズ・ガン脚本、監督映画。2010年公開。

人生で輝ける瞬間が僅かに2回だけという冴えない中年男・フランク。その上薬物中毒の妻は彼を捨て、売人の元締め・ジョックの元へと去ってしまった。だが神からの啓示を受けた彼はマスクを被り、ヒーロー・クリムゾンボルトとなって街の悪党を退治して廻る。更にリビーという娘が彼の協力者となり…という内容。

10人が観たら10人が「キック・アス」を引き合いに出すだろう、なりきりヒーロー映画。まあ本作の公開はそちらの半年後なので、特段影響関係みたいなものは無い様だが…内容としても本作の方が生々しく、現実寄りな上に病んでいる感じ。武器がパイプレンチなのには笑ったけど、それで一般人の頭カチ割るしさ…

コメディ的描写もふんだんな一方で、正義のあり様を問いかける内容は(また引き合いに出してしまうけれど)ヒーロー版「ローリングサンダー」と表現してもいいのかもしれない。ただまあキック・アス程には知名度が無いのも宜なるかな。
posted by ぬきやまがいせい at 23:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.03.17

風に立つライオン

観てみた。大沢たかお主演、三池崇史監督映画。2015年公開。

東日本大震災より24年前、ケニアに派遣された若き医師・島田航一郎がいた。彼は日本に恋人を残しながらアフリカへ医療奉仕活動の為に赴いたのだが、戦闘の中で負傷した少年兵達と接するうちに現地に留まる決心をする。そんな中で彼は心を閉ざしたある少年を「ミケ」と呼び、交流を図るのだが…という内容。

原作はさだまさしの小説だが、元々はアフリカで医療従事した医師を歌詞で採り上げた同題の歌。そちらを小説化する事を、本作で主演をした大沢に薦められて執筆に至ったとの話。また暴力的なアクションやコメディが得意なイメージのある三池監督が、比較的真面目っぽい題材に取り組んでいるのも興味深い。

ERにもこんな話あったなと(カーターが難民キャンプに行く回)。まあケニアで現地ロケしただけあって雰囲気は出ているけど…実話風なのにフィクションというのは確かに興醒めではある。とは言え元々が歌謡映画みたいなもんだしな。
posted by ぬきやまがいせい at 22:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.03.16

マッスルモンク

観てみた、アンディ・ラウ主演映画。2003年公開。

筋骨隆々の男性ストリッパー・ビッグガイが女性刑事・フンイーに追われるその一方で、別の殺人事件が発生していた。ビッグガイの特殊能力を駆使した協力を得てその犯人は逮捕されるのだが、彼はフンイーの背後に不吉な物を感じる。ビッグガイの持つ能力とは、人の「カルマ」を見て取る事であり…という内容。

香港国内で多くの映画賞を獲得した評価の高い作品。なんだけど、主演のラウは特殊メイクでムキムキの筋肉襦袢を装着している不思議な作品。…不思議なのはそれだけではなくて、開始当初こそ香港映画らしいコメディ調のアクションなのに、生々しい殺人描写を経て最終的に観念的な仏教問答に着地するという。

筋肉襦袢は作り物と判るのに違和感は無いという絶妙の線だが、少々設定を変えれば成立する話なので何でわざわざ…とは思ったものの、本作の奇妙な雰囲気作りには欠かせなかったのかも(ラストで業からの解脱という意味も?)。
posted by ぬきやまがいせい at 23:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.03.14

ロジャー・ラビット

観てみた、ロバート・ゼメキス監督映画。1988年公開。

1947年、アニメのキャラクター達は実際に存在して「トゥーン・タウン」で暮らしていた。映画の人気者ロジャーは、ヴァリアント探偵の調査で妻の浮気を知る。しかもその相手が何者かに殺害された事で、彼が犯人と疑われてしまった。ロジャーはトゥーンの味方と信じられていた探偵に泣きつくのだが…という内容。

ミッキーやドナルドを始めとする有名キャラが、実写と合成されて登場するという作品。今観ても驚く程手間の掛かった映像だが、手法自体はこれ以前にもあるにはあった(ボーンフリーとかな)。本作がユニークなのは実写背景にアニメキャラが出ると共に、その逆にアニメ世界へ実写俳優が入り込んでしまう辺りか。

白黒ベティ・ブープを始め、黄金期の米アニメへの愛情が感じられるのだが…内容の方は過剰すぎるアメリカン・カートゥーンの世界そのものなので、観ていて段々イライラして来たのだわ。とは言えある意味、夢の様な作品ではあるなあ。
posted by ぬきやまがいせい at 22:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.03.13

ピノキオ

観てみた、ウォルト・ディズニー製作によるアニメ映画。1940年公開。

時計職人のゼペットが作った人形・ピノキオは、女神の力で命を吹き込まれ自由に動けるようになった。彼は親代わりのコオロギ・クリケットの庇護を受けながら、甘い誘いに乗って人形一座に売り飛ばされてしまう。更に悪徳の報いを受けてロバになりかけたピノキオだったが、ゼペットの危機を知って…という内容。

原作はカルロ・コッローディの児童文学だが、辛辣だった内容を夢のあるものに改め現在のイメージに高めたのが本作。名曲「星に願いを」と共に、今の目でも圧倒的な作画に驚く(まあ波の表現等は異常に細かいのにリアルさはないけれど)。そら手塚じゃなくても、こんなの作る国と戦争やっても勝てないと思うわな。

ただちょっとばかり気になったのは、ロバになった子供達が完全放置な辺りかな。ピノキオ1人は人間になれたからいいものの。…そういう辺りが悪い事したら相応の罰を受けますよという、原作の教訓面を踏襲したものなんだろうなあ。
posted by ぬきやまがいせい at 23:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2016.03.12

ワールド・ウォーZ

観てみた。ブラッド・ピット主演、M・フォースター監督映画。2013年公開。

元国連職員のジェリー・レインは妻子と外出中、パニック状態の群衆に遭遇する。それは未知の病原体により凶暴化した人々が引き起こしたもので、世界中がゾンビ=「Z」と呼ばれる感染者に覆われていった。レインは感染源を突き止めるべく世界各地を廻るうち、Zの奇妙な振る舞いに気付いたのだが…という内容。

マックス・ブルックスの小説の内容を大きくアレンジして映画化した本作。これまで低予算マイナー系ジャンルとして発展して来たゾンビ作品が、ブラピ主演のハリウッド製ビッグバジェット映画として作られた事で注目された。…まあ日本での宣伝ではその辺伏せられたんだけど(それもある意味東宝東和らしいのか)。

個人的にはイスラエルを舞台にゾンビ群が暴れただけでOK。元々閉鎖環境サスペンスだったゾンビ物が、世界を股に掛けて展開するのも新鮮だったし。逆に後半になって原点に立ち返るかの様な内容になるのも、それはそれでよし。
posted by ぬきやまがいせい at 22:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.03.10

さすらいのガンマン

観てみた、セルジオ・コルブッチ監督映画。1966年公開。

アメリカ先住民の集落を襲って皆殺しにした、ならず者ダンカンの一味。彼は内通者の協力の下に、列車で運ばれて来る大金50万ドルをまんまと奪ってみせる。だが列車をダンカンの手下から取り戻す者がいた。それはナバホ族のジョーという青年で、彼はダンカンの襲撃を受けた先住民の出身だった…という内容。

「続・荒野の用心棒」を撮っているところから(?)セルジオ・レオーネに続く二番手というイメージのある人だけど、実はマカロニ・ウエスタンの嚆矢となる作品を手掛けたのはコルブッチ監督だとの事。…本作は米先住民が主人公という異色の作品だけに、実際にその血を引くバート・レイノルズを主演として迎えている。

レイノルズはヒゲ面でマッスルカーを駆ってるイメージしかなかったので、これは仲々新鮮だな。内容の方も早撃ち合戦とは違い先住民らしい1対多のゲリラ戦中心で、独特の雰囲気が楽しめる。幕切れも良い感じな、知られざる逸品。
posted by ぬきやまがいせい at 22:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.03.08

サイド・バイ・サイド フィルムからデジタルシネマへ

観てみた、C・ケニーリー監督によるドキュメンタリー映画。2012年公開。

映画誕生より100年に渡り撮影に用いられて来た「フィルム」、近年の技術革新によりそれに取って代わりつつある「デジタル」。本作では両者を比較しつつ、第一線の映画人の発言から映画制作の現状、そして未来を探る…という内容。

本作では製作も兼ねているキアヌ・リーブスをホストに、デジタル派であるボイルやフィンチャーからフィルム派のノーランまで、有名監督それぞれの意見が聞けるのが面白い。それだけで充分に興味深い作品なのだが…語られるのは作り手側の問題すぎて、正直観客目線ではそこまで関係の無い話題だという気も。

いや個人的にはフィルムに愛着があるのも確かなんだけれど…現像を待たないとならないフィルムと違って、デジタルの利点はその場でラッシュ映像が見られるところだ、とか言われてもな。とは言え上記の論争を起点に現在が「映画」というものの在り方自体が問われる、まさに変革の時代にある事も判って刺激的。
posted by ぬきやまがいせい at 22:41 | Comment(2) | TrackBack(0) | 映画

2016.03.07

ザ・ヤクザ

観てみた、シドニー・ポラック監督映画。1974年公開。

戦友の娘がヤクザに誘拐され、日本へとやって来た探偵ハリー・キルマー。彼は終戦間もない時期にも日本で進駐しており、その際英子という女性と愛人関係にあった。彼女の兄だという元ヤクザの男・田中健の協力を仰いで、娘を取り戻す事に成功するキルマー。ところがそれがヤクザの報復を呼び…という内容。

高倉健が出演した事で有名なハリウッド製任侠映画。米国人主人公を日本で迎える健さんという構図が、後年製作された「ブラック・レイン」を連想させるのだが(健さん初登場シーンが剣道場というのも同じ)意識されているのかな?

日本人スタッフが協力したという事で、結構東映任侠映画そのままという雰囲気(まあ多少はおかしい点もあるけど)。でもクライマックスの殴り込みにどこか見覚えがあると思ったら「ローリング・サンダー」…ポール・シュレイダーが脚本なのね。という事はランボーもマッドマックスも、ルーツはヤクザ映画なのだなあ。
posted by ぬきやまがいせい at 23:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.03.06

エリート・スクワッド

観てみた。ジョゼ・パヂーリャ脚本、監督映画。2007年公開。

銃で武装したギャングによる凶悪犯罪が横行する都市リオ。犯罪者に多くの警官が癒着し利益を貪る末期的状況に対して、軍警察の特殊部隊BOPEは日夜激しい戦闘に明け暮れていた。近々ローマ法王の同地訪問を控えて、身重の妻を持つ隊長ナシメントは常に緊張状態を強いられる。そんな時…という内容。

ベルリン映画祭で金熊賞を獲得し、ブラジル国内では最も知名度のある作品だという本作。日本では長らく未公開だったが2014年にイベント上映された。単純なドンパチ物かと思ったら、実はセミドキュメンタリー風の社会派アクション。イメージとしては、「シティ・オブ・ゴッド」を警察特殊部隊側の視点から描いた感じ。

勿論アクションとしても臨場感や迫力に溢れたものだが、相手は巨悪でも何でもない街のチンピラ。隊員の日常から窺い知れる腐敗や犯罪根絶などとても無理そうな社会背景自体に思いが及ぶと、とてもスカッとした気分にはなれないな。
posted by ぬきやまがいせい at 23:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.03.04

映画は映画だ

観てみた。ソ・ジソブ主演、チャン・フン監督映画。2008年公開。

新作映画の格闘場面撮影中、相手俳優を負傷させてしまったスタ。評判最悪で彼と共演してくれる同業はもういない。そこでスタは偶然知り合ったヤクザの男・ガンペに、最後の頼みの綱と声を掛ける。かつて役者志望だったガンペは出演を承諾するのだが、彼の条件はヤラセ無しでの本気の撮影だった…という内容。

海外映画祭で受賞常連の監督キム・ギドクの原案を、彼の弟子であるチャン・フンが初監督したという韓国映画。本作で俳優として演じるヤクザを演じるソ・ジソブは勿論俳優だが(ややこしいな)、ひょっとしたら本物のヤクザ? という真に迫った存在感で最後まで目が離せない映画だった。…まあ映画は映画だけど。

冷静に考えると最後のアレで映画はお蔵入りになっちゃうなとは思うけれど、映画では泥の中に倒れたヤクザが現実の世界で自らの「本物」を突き付け勝ち誇る凄絶さに震える。…なんて言ってみたものの、まあ映画は映画なんだけど。
posted by ぬきやまがいせい at 23:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.03.03

アイス・ジョーズ

観てみた、スコット・ホイーラー監督によるTVムービー。2013年放映。

世界中のスキーヤーが集う、カナダのスキー場・マンモスマウンテン。だがトーテムポールが倒されて、封印されていた悪霊「スカッカム」が復活してしまう。雪の中を自在に泳ぎスキー客を次々に喰らう怪物は、凶暴な鮫そのものだった。保安官のアダムを始めとする人々は、生き残る道を探るのだが…という内容。

TVで変な作品ばかり放送しているカナダが、満を持して送るサメ映画。同国らしく真冬のスキー場を舞台にサメが大暴れする内容となっている。まあ雪の中からサメが顔を出す最初の瞬間こそ笑ったけれど、その後がぐでんぐでんで観るのも正直つらい出オチっ振り。やはりカナダとサメは混ぜるな危険だったか…

世界の中心で愛を叫んで喰い殺される若者とか、出番は少しなのに妙に存在感のある日本女性とか…まあダラダラ突っ込みつつ観る分には不自由しないかなという出来。露天風呂で金髪グラマーの水着も、ちゃんと押さえているしな。
posted by ぬきやまがいせい at 23:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016.03.01

夢のハワイで盆踊り

観てみた。舟木一夫主演、鷹森立一監督映画。1964年公開。

今は亡き父と母の思い出の地、ハワイを目指してバイトに励む大学生・舟田夏夫。ある日難儀している所を助けた老人・遠山剛造は、何と彼の実の祖父。剛造はかつて彼の息子と駆け落ちした夏夫の母の事を許せないままでいた。祖父の心を解きほぐすべく、夏夫はハワイで盆踊り大会を開いて…という内容。

「高校三年生」等のヒット曲で知られる歌手・舟木一夫は、映画でも多数の作品で主演しており、こちらはその1本。本作で目を引くのはザ・スパイダースでデビューする前の堺正章が出演している辺り。当時絶頂だった舟木のオーラと比較すると、後の人気者という片鱗が全く感じられない地味な印象なのが面白い。

映画の内容自体はタイトル通りと言うか、タイトルの面白さ程にははじけている訳でもないと言うか…まあ要は舟木の歌う同名曲をテーマにした歌謡映画(今で言うメディアミックス?)。他愛ない作品ではあるけれど、仲々に興味深いね。
posted by ぬきやまがいせい at 23:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画