2016.06.30

ハワード・ザ・ダック 暗黒魔王の陰謀

観てみた、ウィラード・ハイク監督映画。1986年公開。

アヒルの世界に暮らすアヒルの青年・ハワードは突如異空間に吸い込まれ、辿り着いた先は人間の地球だった。ロックバンドの女性ギタリスト・ビヴァリーの元に転がり込んだ彼は、元の世界に戻るべく手段を探る。ハワードが巻き込まれたのは、どうやらジェニングス博士が行った実験のせいらしく…という内容。

本作も元々はアメコミで、近年のマーベル映画時空にもちゃっかり参加している。でも「ハワード・ザ・ダック」と言えば、ジョージ・ルーカスが製作総指揮を執ったにも関わらず大失敗した本作映画版がまず思い浮かぶ筈。特に日本では所ジョージが担当した、吹替の評判も散々だったというおまけまで付いている。

まあ今改めて観ると80年代的に浮ついた内容も、当時は皆こんなだった気がするせいで特別ひどいって事もないが…何でこうもイラつくのか判らないハワードの可愛く無さは健在なので、永遠の黒歴史映画であり続けるだろうなと。
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2016.06.29

座頭市血煙り街道

観てみた。勝新太郎主演、三隅研次監督映画。1967年公開。

旅籠である母子と相部屋になった座頭の市。ところが母親が病死し、彼女の遺言を聞いた市は息子の良太を父の元へと届ける事に。一方その子の父親である庄吉はやくざに囲われて、無理矢理に絵を描かせられていた。しかも市だけでなく、赤塚多十郎という腕の立つ侍もまた彼の周囲を探っており…という内容。

勝新主演の「座頭市」第17作となるのが本作。当シリーズで1作目より要所で演出を担当した、名匠・三隅研次が監督をしている。と共に本作では市のライバルとして戦前からの時代劇スター、近衛十四郎が登場している辺りも見所。

内容自体は安定期に入った作品だけあって、ストーリー面や市の風貌(極初期は坊主頭で無精髭も生やしてないんだよね)も当シリーズに抱くイメージ通りのもの。ただその分目新しさには欠けるというのも正直なところだが…クライマックスで雪の降る中行われる2大スターの立ち会いは、これは素晴らしいの一言。
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2016.06.27

ポリス・ストーリー 香港国際警察

観てみた。ジャッキー・チェン主演、監督映画。1985年公開。

麻薬捜査で大物タオの逮捕という手柄を上げたのが、香港国際警察特捜隊員のチェン刑事。一躍有名人となった彼は、タオの秘書サリーナの監視を命じられる。ところが彼女に逃げられた上、証言を録音したはずのテープも消されてしまい裁判は不発。しかもチェンは警官殺しの濡れ衣を着せられて…という内容。

近年も派生作品が作られ続けている、ジャッキーを代表するシリーズの第1作。「プロジェクトA」の警察要素を現代に置き換えた感じの内容だが、銃撃戦や犯罪へのストレートな怒りの表現等、多少シリアスな雰囲気があるのが特徴。

それでも下り坂のチェイスやポールを滑る急降下、特に斜面に建つバラックを車で突っ切る冒頭場面等、立体的なアクションシーンの連続は変わらず楽しい(香港のデパートのショーケースって脆いな)。上記の様に多少コメディ的な緩和が薄れているので、ダイレクトに危険が伝わって来る辺りも本作の見所かも。
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2016.06.26

里見八犬伝

観てみた。薬師丸ひろ子主演、深作欣二監督映画。1983年公開。

蟇田素藤の手により一族を皆殺しにされた静姫。彼女は身分を伏せて逃亡中、親兵衛という若者に救われた。静姫はかつて蟇田を滅ぼした里見家の子孫で、その際に伏姫が世に放った8つの霊玉を持つという剣士を探し出して素藤と戦う事を決意する。しかし彼女に力を貸してくれる親兵衛は、実は…という内容。

曲亭馬琴の「南総里見八犬伝」を翻案した、鎌田敏夫の「新・里見八犬伝」が原作。なんだけど深作監督に、 真田広之、志穂美悦子、千葉真一と主要キャストが共通しているお陰で、個人的には時代劇版「宇宙からのメッセージ」に見えるという逆転現象が起きて困った(…真田は本作でも馬に乗った暴走族だし)。

今観るとおおらか過ぎる内容なのは仕方ないけれど、クライマックスの爆発シーンなんかは結構な迫力で驚く。まあそれ以上に人気絶頂だった薬師丸ひろ子の演じるラブシーンが、やたら長い上に気恥ずかしいのも何だか微笑ましい。
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2016.06.24

マチェーテ・キルズ

観てみた、ロバート・ロドリゲス監督映画。2013年公開。

山刀を振るう不死身のお尋ね者「マチェーテ」は、アメリカ大統領からの呼び出しを受ける。大統領から彼に託された任務とは、自らの心臓をミサイルの発射装置に接続してワシントンに脅しをかける男の捕縛だった。マチェーテは発射装置を解除する為に、男を武器商人ヴォズの元へと連行したのだが…という内容。

「マチェーテ」の続編である本作。元々が「グラインドハウス」の嘘予告からのスピンオフだっただけに、今回も胡散臭い予告編が仕掛けられている。で本編の方は相変わらずと言うか…前作以上にくだらないギャグが連発する上に、007やスター・ウォーズのパロディまで採り入れて益々知能程度が低下している。

そういう映画だからアハハと笑い飛ばしとけば済む話ではあるものの、前作が実はいいバランス感覚で作られていたんだなと。取り敢えず続編はもうないだろうけど…嘘予告で始まった作品が、嘘予告で終わるというのも綺麗な着地だ。
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2016.06.22

SUPER8 スーパーエイト

観てみた。J・J・エイブラムス脚本、監督映画。2011年公開。

1979年のオハイオ州。事故で母親を亡くし消沈する少年・ジョーは、友人達と共に自主製作でゾンビ映画を作っていた。ある夜ヒロイン役に抜擢された少女・アリスと共に撮影中、大きな列車事故に遭遇する。事故を引き起こしたのは彼が通う学校の教師で、その列車にはどうやら秘密が隠されており…という内容。

エイブラムズ監督がスティーヴン・スピルバーグを製作に迎え、彼が80年代に手掛けた数々の名作にオマージュを捧げた映画。…という趣旨の様なのだけれど、どうもチグハグでおかしな方向に転がっていくストーリー展開は、スピルバーグ作品よりも「ドリームキャッチャー」を連想した(褒めてる様には聞こえない)。

8mmでの映画製作というのはノスタルジックで良いものの、そちらが本編の展開とあまりリンクしてないのも不満(EDで流れる完成映像は微笑ましいけど、単に流しただけだし)。全編に漂う名作っぽい雰囲気だけは大したもんだがな…
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2016.06.21

CHILDHOOD'S END -幼年期の終り-

見てみた。アーサー・C・クラーク原作によるTVドラマ。2015年放映。

人々が見上げる空に異星人の巨大な宇宙船が現れた。自らを「カレルレン」と名乗った異星人は圧倒的な科学力で地球上から貧困や病気、戦争までも根絶させ人類を幸福へと導いた。だが彼は仲介者に言葉を伝えるのみで、人々の前に直接姿を見せようとはしない。果たしてカレルレンの真意とは…という内容。

原作は有名なSF小説で、これまで幾度となく映像化が検討されたがその都度実現には至らなかった。今回遂に満を持して製作された6話構成のTVミニシリーズの本作は、まあ実際悪くない出来だと思う。ただ内容がほぼ原作そのままである分、今これを見せられて上記知識の無い人はどう思ったのかなあ…と。

名作SFという風格に相応しく「人類の進化」という壮大なテーマを扱っているものの、実際は感動と言うより呆然とするバッドエンドにしか見えないしな。まあカレルレンの正体の方で、落とし話短編SF的に楽しんでくれればいいんだが…
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2016.06.19

鉄輪(かなわ)

観てみた。乙羽信子主演、新藤兼人監督映画。1972年公開。

平安時代、夫の不義で嫉妬に狂った女が丑の刻参りをする。一方現代でも愛人との逢瀬にふける男に、無言電話が執拗なまでに掛かってくる。男は自分の妻の仕業と思って激昂するが、電話は一向に止むことはない。男は無言電話から逃れるために愛人とホテルに籠もるのだが、なんとその部屋にも…という内容。

能の演目「鉄輪」を題材に、平安と現代を行き来しつつ前衛的な表現で描く作品。…そう言うと聞こえはいいが平安編は能の舞台そのままで、現代編は愛人が常に素っ裸でずっとエロティックなポーズを取ってる。殆どは無言なのに、会話場面が始まると急にコントのセットみたいになるという不可解すぎる内容。

まあATGの製作と言われると確かにそういう内容ではあるので、ミニマルな要素が多層的に反復するという辺りを楽しむべきか。…ずっと手前に向かって走ってる乙羽信子が、現代でも自動車で向かってくるのにはなんか成る程なあと。
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2016.06.18

野獣死すべし

観てみた。松田優作主演、村川透監督映画。1980年公開。

大雨の夜ある刑事が刺殺され拳銃を奪われた。しかもその銃で違法カジノから、大金が強奪される事件が発生する。その犯人・伊達邦彦はクラシックを愛好する冴えない男だが、次なる計画の為の協力者を探していた。目を付けたのは真田という直情的な青年で、伊達は彼に銃の扱い方を手解きし…という内容。

「蘇える金狼」に続いて大藪春彦の小説が原作。でも主演の松田と脚本を担当した丸山昇一がアレンジを加えた主人公像に対し、作者本人は批判したとの事。…とは言うものの本作の見所はその松田による狂気迸る演技(有名なリップ・ヴァン・ウィンクルの件りとか)に尽きるので、まあこれはこれでという感じか。

実際ストーリー面は色々と辻褄が合ってない気がするのだが、それも主人公が狂ってるんだから仕方のない話なのかもな。…アングラ演劇かという優作の一人芝居も大概だが、アフロヘアの若き鹿賀丈史までがやりすぎてる作品。
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2016.06.16

長崎ぶらぶら節

観てみた。吉永小百合主演、深町幸男監督映画。2000年公開。

幼い日に丸山の遊郭に売られて来た芸者・愛八。座敷唄の歌唱に卓抜した技能を持つ彼女は、民俗学者・古賀と共に長崎各地を巡って民謡を収集し記録する事となる。2年にも渡る旅の末、互いに想いを抱く様になる2人。だが旅も終わりとなった頃、彼らは「長崎ぶらぶら節」という民謡に出逢って…という内容。

実在の民謡歌手・愛八こと松尾サダを題材にした、なかにし礼の小説が原作。筆者も音楽は好きなので、お座敷での演奏場面や民謡収集の件りは面白く観られた。んだけど、本作を観る気になったのは「戦艦土佐」が登場するから。

土佐は大正10年に進水したもののワシントン条約の煽りで建造中止、標的艦として沈められた悲劇の戦艦。本作では舳先の部分や遠景で曳航される姿が映る程度だが、土佐を悼んで吉永小百合が歌う座敷唄とも相まって仲々興味深い内容となっている。…そういう訳で、サユリスト以外でも観てもいいんじゃないか。
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2016.06.15

ハンナ・アーレント

観てみた、マルガレーテ・フォン・トロッタ監督映画。2012年公開。

かつてハイデガーに教えを受けた、ユダヤ人哲学者ハンナ・アーレント。戦後米国で暮らす彼女の元にナチス戦犯アイヒマンが、裁判にかけられるとの報が届く。雑誌社と原稿執筆の契約をし、現地イスラエルへと赴いたアーレント。だが傍聴で彼女がアイヒマンから受けた率直な印象を記事にしたところ…という内容。

ナチスから受けた自らの迫害体験を元に、全体主義研究を行った実在の女性哲学者を題材にした伝記映画。ドイツ国内では高く評価され、日本では小規模公開だったものの連日行列が出来る盛況だったとの事。ドキュメンタリーではないが、アイヒマンの裁判場面は当時の記録フィルムをそのまま使用している。

(ナチズムの事であろう)根源的悪の実在を語りながらアイヒマンを凡庸と断じた一方、ユダヤ批判とも受け取れる主張を行ったアーレントの見識は冷静かつ俯瞰的だが…その為に崩壊した人間関係に見せた、一抹の寂しさが切ない。
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2016.06.14

レベル15

観てみた。ポール・タンター脚本、監督映画。2014年公開。

クリスマスイブのロンドン。英国首相の娘アリスが、謎の武装集団の手により誘拐されてしまった。彼らは15フロアもの階層に分かれた地下駐車場を占拠し、首相との交渉を要求して来た。駆け付けた特殊部隊SASが潜入に成功するも、犯人との銃撃戦の末次々に斃れていく。果たして犯人の目的とは…という内容。

クリスマスに出現したテロリスト。政治犯と思いきや実は(あ、やっぱり)…という内容の端々から、多くの人が「ダイ・ハード」を思い浮かべるであろうイギリスのアクション映画。恐らく低予算での製作なんじゃないかとは思うけれど、ドラマも余韻もへったくれもないドライさでバタバタと人が死んでいく内容はかなり強烈。

SASが無能すぎるという指摘もあるが、むしろテロリスト側が相当強いという印象でなんか衝撃的。パリを始め世界各地で起きた数々のテロを想起させられて正直ゾッとしてしまうが、映画としては今いちな事に逆にほっとしてしまったり。
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2016.06.12

戦後猟奇犯罪史

観てみた。泉ピン子主演、牧口雄二監督映画。1976年公開。

泉ピン子レポーターが語る、戦後史に名を馳せる数々の凶悪殺人犯。大学教授や弁護士を騙り、日本各地を巡って殺人を繰り返した男。不倫相手を絞殺し、死体を車のトランクに放置した有名歌手。そして若い女性を次々に強姦し殺した死体を山野に遺棄した男、といった事件を映像で再現する…という内容。

かつて人気だったTV番組「ウイークエンダー」のスタイルを借りて、当時の有名な殺人事件を採り上げた映画。その番組でレポーターだった泉ピン子をそのまま起用し、「西口彰事件」「克美しげる事件」「大久保清事件」を再現している。

まあ正直リアルタイムでは知らない事件ばかりだったけれど、「エイトマン」の主題歌を歌った人の犯罪がこんなところで映画になっていたというのは意外だったな(あと川谷拓三演じる大久保清が、女を釣る為に埴谷雄高の本を持ち歩いてたというのは面白い)。…筆者元ネタならギリギリ判る世代だから楽しめたよ。
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2016.06.11

ゾンビコップ

観てみた、マーク・ゴールドブラット監督映画。1988年公開。

ロス市警の刑事ロジャーとダグが遭遇した強盗事件の犯人は、実は何者かの手によって蘇生された動く死体。2人が踏み込んだ製薬会社でロジャーもまた命を落とすものの、謎の装置により「ゾンビコップ」として復活した。だが彼の肉体が保つのは僅か12時間、それまでに真犯人を捕まえられるのか…という内容。

本作を配給したニューワールド・ピクチャーズはロジャー・コーマンの会社として知られるけれど、本作は彼が同社を売却した後の作品。でもいい意味でB級感を引き継いだ雰囲気で楽しめる。…刑事物とゾンビ物の融合というコンセプトもユニークだが、馬鹿馬鹿しいコメディ描写と幕切れの切なさの融合もいい感じ。

ゴールドブラットは編集者としては名の知られた人物で、多くの大作にも関わっているのに…監督作となると本作と「パニッシャー」の2本だけというのも不思議な。どう評価したらいいのか判らないけど、本作に関しては良い仕事したね。
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2016.06.09

ハドソン・ホーク

観てみた、マイケル・レーマン監督映画。1990年公開。

天才レオナルド・ダ・ヴィンチはかつて、黄金を生成する装置を開発したという。そして現代、10年の刑期を終え出所した大泥棒ハドソン・ホークは何者かの圧力で、ダ・ヴィンチにまつわる品を盗む事を強要されていた。仲間のトミーや事件を追う女性アンナも巻き込まれつつ、遂に黒幕が正体を現し…という内容。

「ダイ・ハード」シリーズで人気の頂点にあったブルース・ウィリスを主演に迎えながら、興業/評価の両面で大失敗した事で知られる作品。「ルパン三世」みたいなコメディアクションなのに、シリアスっぽい売り方をした辺りがまずかった様だが…(そういやルパン四期も、イタリアが舞台でダ・ヴィンチをネタにしてた)。

ゴールデン・ラズベリー賞では作品賞、監督賞、脚本賞の3冠に輝いたというのだから大概な話ではある。まあ全編ジャッキーの「スパルタンX」みたいな軽いノリなので、そこさえ飲み込んでおけばそれなりに楽しめるとは思うけどなあ。
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2016.06.08

白熱

観てみた、ラオール・ウォルシュ監督映画。1949年公開。

列車を襲撃したジャレット一味は、大金の強奪に成功した。だがその際に死亡した手下の身元から足が付いた首謀者コーディは、別件の軽罪で収監される事を選ぶ。強盗事件が彼の仕業と確信する警察は、同じ房に秘密捜査官ファロンを潜入させる。強奪された現金の行方、そしてコーディの思惑とは…という内容。

フィルム・ノワールの古典的名作と言われる本作…なんだけど、正直筆者殆どそういう事を意識せずに観てしまった。主演のジェームズ・キャグニー自身が発案したという「凶悪ギャングがマザコン」だという画期的アイデアも、最近見てるドラマ「ゴッサム」のペンギンもこんなだなとか、完全にスルーしてしまっていた。

とは言え列車襲撃から刑務所内のサスペンスを経て、脱走そしてクライマックスと犯罪映画の定番的要素が短い時間内に詰まっているのには感心する。特にラストの破滅的展開は、ある種の爽快感すら感じさせる辺り成程確かに名作。
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2016.06.06

TOKYO TRIBE

観てみた。鈴木亮平主演、園子温監督映画。2014年公開。

近未来の「トーキョー」では主要な街ごとに「トライブ」と呼ばれる過激な集団が存在し、自分達の勢力を伸ばすべく相争っていた。中でもブクロでは黒幕ブッバと息子のンコイ、さらに「ブクロWU-RONZ」を率いるメラが権勢を振るっていた。そんなある夜、彼らの元にスンミという娘が捕らえられて来て…という内容。

原作は井上三太の漫画「TOKYO TRIBE2」。本作はそちらを元に全編日本語ラップを用いたミュージカル仕立てにするという、かなり思い切った形で映像化されている。元々原作にそうした音楽のネタが採り上げられている所からの様だが…仲々上手い発想だと思う反面、出オチ映画になってしまってる感も。

内容自体はワルが喧嘩してるだけの話なので、当初のインパクトが切れた後は同監督作としては定番のおふざけが延々続く感じ。筆者原作は未読なのでその辺の良し悪しは判らないけれど…馬鹿馬鹿しさを楽しむのならいいかもね。
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2016.06.05

湖中の女

観てみた。ロバート・モンゴメリー主演、監督映画。1947年公開。

私立探偵フィリップ・マーロウは雑誌編集長エイドリアン・フロムシットの依頼で、1ヶ月程前に失踪したキングスビー出版社の社長夫人、クリスタルの行方を捜す事になる。マーロウは彼女と一緒に姿を眩ました男の所在を突き止めたものの手酷い歓迎を受け、更にその男が何者かに殺害されてしまい…という内容。

原作はレイモンド・チャンドラーのハードボイルド小説。本作では原作の雰囲気や一人称文体を再現する為か、主人公の視点で撮影を行うという特殊な演出法が採られている。主人公の姿が見えるのは幕間の独白場面か鏡に映った際だけと、相当面倒だったであろう撮影が徹底されている事には感心したけれど…

今風に言えばADVやFPSのゲームの様な感覚だが、カット割も構図も単調になってしまい相当に無理がある事が判る。…とは言え主観撮影はモキュメンタリーに受け継がれるので、(珍作として以上に)先駆者として価値はあるのかも。
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2016.06.04

ドライヴ

観てみた、ニコラス・ウィンディング・レフン監督映画。2011年公開。

寡黙な自動車修理工の男。彼は危険なカースタントを難なくこなす凄腕の運転技術を持つ一方、夜には犯罪者の逃亡を手助けしていた。ある日親しくしていた同じアパートの女性、アイリーンの元に夫が帰って来た。多額の借金を抱える夫の頼みを聞いて、彼は「逃がし屋」としてハンドルを握るのだが…という内容。

先日紹介した「オンリー・ゴッド」のレフン監督が、それ以前に手掛けた出世作。カンヌ映画祭では監督賞を獲得すると共に、世界的に注目される契機になったらしい。…実際オンリー・ゴッドと比較すると突飛さは控えめだし、ドローン系の音楽や強烈な暴力等の鋭い描写を含みつつも理解しやすい内容となっている。

ただ思ったより車が活躍するシーンが少なかったのには拍子抜けだったけれど、冒頭の手際の良い逃走劇等では手に汗を握らせる。珍妙な方向性は抑え気味のままで、アート系犯罪映画的な方向性を突き詰めてくれたら嬉しいかな。
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2016.06.02

伝説のF1チャンピオン ニキ・ラウダ / プライドをかけた33日間の死闘

観てみた、H・M・シェール監督によるドキュメンタリー映画。2014年公開。

1976年。ニュルブルクリンクで開催されたドイツグランプリで大事故に見舞われながらも、その僅か6週間後にはレース復帰を果たしたF1ドライバー、ニキ・ラウダ。3度の世界チャンピオンに輝いた彼自身が、幼少期からレースを志した自らの半生を振り返り、事故の瞬間そして奇跡の復帰までを語る…という内容。

ある時期のF1を知る者なら、強烈な印象として刻み込まれているのがニキ・ラウダの事故と復帰劇。筆者もその世代と言っていいと思うけど、本で読んだ知識だけで実際の映像を見るのは今回が初めてかもしれない。…なもんで現在も存命中のラウダ自身が事の顛末を語るという、それだけで興味が湧くというもの。

とは言え実際には美談ばかりではなく、事故で負った火傷に関するあけすけな吐露や、心ないマスコミへの怒り等も時折窺えたのが証言としても実に貴重。…単なる「伝説」で片付けるには生々しい内容でもあるが、一見の価値はある。
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