2017.02.28

ジョン・ウィック

観てみた。キアヌ・リーヴス主演、C・スタエルスキ監督映画。2014年公開。

最愛の妻を亡くし、失意の中彼女の最後の贈り物である犬と暮らすジョン・ウィック。だがロシアンマフィアのヨセフに愛車を奪われ、更に犬まで殺されてしまう。復讐に燃える彼の名前を聞いて、ヨセフの父親にして大ボス・ヴィゴの面に恐怖が走る。ウィックは暗黒街で誰もが恐れる凄腕の元殺し屋で…という内容。

主演のキアヌ久々の当たり役として、早速続編も製作中だという本作。愛犬を殺された男が復讐の為にマフィアをバンバン殺しまくるという、事前に聞いてなんだそりゃと思った通りのシンプルな話。…ただ本作は主人公の喪失感や孤独感が、キアヌ本人の私生活ともシンクロして妙に切ない味わいを醸し出している。

詳しい話は省くけどキアヌって、ハリウッドスターなのに一般人からも心配されちゃう様な人なのよね。だからこそ本作でも、派手に暴れてくれる事のカタルシスがある訳で。…とは言うものの細かい事は気にせずに観るのがいいと思うよ。
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2017.02.26

天空の蜂

観てみた。江口洋介主演、堤幸彦監督映画。2015年公開。

自衛隊の巨大ヘリコプター・ビッグBが、「天空の蜂」なるテロリストにより遠隔操縦で乗っ取られた。犯人は日本全国の原発を停止せねば、福井県の高速増殖炉・新陽の上空で滞空するビッグBを落下させ爆破するというのだ。だが無人と思われた機内には、ヘリ開発者・湯原の息子が偶然に乗っており…という内容。

原作は東野圭吾の小説。同書は1995年の出版だが、後の東日本大震災における原発危機(更にその後の原発避難児童に対するいじめ問題まで)を予知したかの様な、先見的な内容となっている。映画は時代設定を95年そのままとし、エピローグで2011年の震災に言及するという辺り生真面目な作品ではある。

ただ反面(悪い意味で)いかにも、最近の日本映画そのままという出来なのがな。まあその辺はいちいち書かないけど…個人的にはビッグBにもうちょっと、ガジェット的な面白さがあれば良かったのになと。ただのでっかいヘリなんだもん。
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2017.02.25

ザ・ドア 交差する世界

観てみた。マッツ・ミケルセン主演、アノ・サオル監督映画。2009年公開。

ダヴィッドは妻の留守中に浮気相手宅にいた事で、娘の事故死を招いてしまう。その5年後、自暴自棄になった彼は、不思議な導きから地下のドアを通って違う空間に足を踏み入れる。そこは娘が死ぬ直前の世界で、彼は事故を未然に防ぐ事に成功した。だが彼の前に現れた、その世界のダヴィッドを…という内容。

アキフ・ピリンチの小説を原作とする、ドイツ製SF映画の本作。導入は「バタフライ・エフェクト」風の人生やり直し話かと思ったら、自分で自分を手に掛けるドッペルゲンガー・テーマの作品だった。…かと言うとそうでもなく、個人的には「妖精の取り替え子」の取り替わった子視点で描かれた映画なんじゃないかなと。

まあ観ている間は死体の隠し方が杜撰すぎてイライラしたものの、そうでもないと話が転がらないか。娘の死を巡る夫婦の喪失感が切ないんだけど…よく考えると主人公が元いた世界では、主人公自身が失踪した事になってる筈だよな。
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2017.02.23

ゾンビ・ファイト・クラブ

観てみた。アンディ・オン主演、ジョー・チエン監督映画。2014年公開。

ある都市に建つ高層マンション。その建物の住人達が服用したドラッグのせいでゾンビ化し、凶暴な暴徒となった。ジェニーは特殊部隊員アンディと共に脱出するもその1年後、地表はゾンビの群れに覆われた。しかも権力を握った科学者の娯楽に人間とゾンビが戦わせられ、その中に2人の姿があって…という内容。

台湾の製作によるゾンビ映画で、一応タイトル通り「ファイト・クラブ」をやってはいるんだけど…二部構成の前半はゾンビ版「ザ・レイド」で、後半はゾンビ版「マッドマックス3」とでもいった感じの作品。でも陰影を強調した画面作りやラップメタル風音楽の使用等、いかにも近年のゾンビ映画という雰囲気なのにへえと。

ただゾンビが出たぞ→噛まれたぞ→ゾンビになったぞ…という繰り返しの展開ばかりで少々退屈(まあゾンビ映画ってのは、そういう物だと言われればそうだが)。それでも世界水準には間違いなく達している辺り、台湾映画侮れないな。
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2017.02.22

アフガン

観てみた、フョードル・ボンダルチュク監督映画。2005年公開。

1988年。まだ従軍経験の無い若き志願兵が送られたのは、ソ連軍が軍事介入の為に侵攻してから9年が過ぎたアフガニスタンの砂漠地帯だった。彼らは厳しい訓練を耐え抜き成長すると共に、近隣民間人の女性とも交流していた。そして遂に派遣された最前線の戦場で、兵士達が遭遇したものとは…という内容。

1988年1月7日からソ連軍第345親衛独立空挺連隊・第9中隊とイスラムゲリラとの間で起きた、3234高地を巡る戦いを描いた本作。…入隊から訓練と順番に見せる展開もあって、「フルメタルジャケット」との共通点が指摘される事が多い。個人的には導入部の青春映画的要素から「最前線物語」も連想したかな。

そういう意味ではちと首を傾げたのだが、クライマックスの激しい戦闘描写は壮絶(ゲリラ軍が戦列歩兵みたいに、堂々と歩み寄って来るのが怖い…)。ロシア軍が全面協力しただけあって、実物の東側兵器が数々登場するのも圧倒的だ。
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2017.02.20

パーティクル・フィーバー

観てみた、M・レヴィンソン監督によるドキュメンタリー映画。2013年公開。

いまだ議論の分かれる物理学の未知領域解明の為、欧州の研究所CERNで建造された大型のハドロン衝突型加速器(LHC)。粒子を光速近くまで加速し衝突させる事により起きる現象を、観測する装置に関わる科学者や技術者達。そして科学界長年の夢であった「ヒッグス粒子」の発見までが描かれる…という内容。

本作最大のハイライトである、「ヒッグス粒子」発見の盛り上がりは記憶に新しいが…筆者結局どういうものかよく判ってないんだけど。それでも本作後半で提唱者のヒッグス博士本人を前にした粒子発見の発表場面は、まさに歴史的瞬間を目撃したという興奮が味わえる。これこそドキュメンタリーの醍醐味だよねえ。

本計画に関わる人々それぞれの証言も勿論興味深いが、個人的には恐ろしく大規模なLHC設備が映像で見られたのに震えた。途中挿入された報道の映像ではGenesis Machineと呼ばれてたんだけど、ホーガンの小説からの引用?
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2017.02.19

仮面 / ペルソナ

観てみた。イングマール・ベルイマン脚本、監督映画。1966年公開。

有名な女優エリザベートはある日舞台上で言葉を失い、その後身動きもままならない状態に。彼女の治療に付き添うのが看護士のアルマで、2人は海辺の別荘に転地療養にやって来た。だが沈黙を続けるエリザベートに対してアルマが、自身に秘められた過去を語った事から、両者の間に齟齬が生じ…という内容。

難解で知られるベルイマン監督の代表作の1本だが、タイトルが雄弁に内容を物語っているのは間違いない。「ペルソナ」とはスタンドみたいな奴…じゃなくて、ユングが提唱した人格の二面性に関する概念の事。本作では女優と看護士の2人が対比的あるいは混濁させて描かれ、更に両者個々の人格も分裂している。

と共に本作では作品自体の虚構性が強調される事で、映画と現実の両側面が溶け合っていく。…まあ何か個人的には観ていて、ベルイマンと言うよりアントニオーニみたいだなと思った。そういう辺り、同監督の別人格的作品なのかもね。
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2017.02.18

ザ・ローマ 帝国の興亡

見てみた、イギリスBBC製作によるTVドラマ。2006年放映。

紀元前8世紀のイタリア半島より始まり、その後地中海一帯に勢力を拡大した巨大国家「ローマ帝国」。本作はネロやシーザーを始めとする歴史上有名な指導者を採り上げ、帝国の衰亡までを描いた全6回のミニシリーズ…という内容。

ローマを題材にした海外ドラマは他にもあって紛らわしいのだけれど、本作は多分そんなに有名じゃない方。印象としてはドキュメンタリーに挿入される再現場面だけでシリーズ化してしまった感じ(実際日本のあるTV番組で、本作の映像が引用されたらしい)で、ドラマには違いないものの結構ダイジェスト感がある。

とは言え、考証のしっかりした映像だけでも充分楽しめた。古代の軍勢が見せる威容や、投石機や櫓による攻城戦といった大規模の戦闘描写は仲々見事。今風に画面が揺れて速いカット割りで進むので、余りジックリ見る感じでもないけど…簡潔に纏められた有名な歴史的事件を目撃する様な臨場感はあるかも。
posted by ぬきやまがいせい at 20:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | ドラマ

2017.02.15

イコライザー

観てみた。アントワン・フークア監督映画。2014年公開。

ホームセンターに勤める黒人中年のマッコールは、穏やかな日々を送っていた。だが友人の少女娼婦テリーが、売春組織から見せしめに病院送りにされたと知るや、マフィアを相手に瞬く間に5人を殺害してしまう。ロシア本部の指示で事件の犯人捜しにに赴いたレンセンが、マッコールの存在に感づき…という内容。

80年代に放映された米国のTVドラマ、「ザ・シークレット・ハンター」の映画版だという本作。普段は知的で物静かな男が、一旦切れると僅か数十秒で悪漢を皆殺しにしてしまうという…要するにB級アクション。主演であるデンゼル・ワシントンの佇まいのお陰で案外高級感が漂うけれど、割とシンプルなお話ではある。

本作は「狼よさらば」的な自警団もの映画の一種でもあるな。…ユニークなのは、主人公が働くホームセンターにある品々で悪党と戦う辺り。一見間抜けな感じもするのだが、ちっともユーモラスに描いていないのは独自の感覚かもしれん。
posted by ぬきやまがいせい at 23:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2017.02.14

プレステージ

観てみた、クリストファー・ノーラン監督映画。2006年公開。

ボーデンとアンジャーのマジシャン2人は、長年因縁の関係にあった。ある夜アンジャーが行った瞬間移動のトリックを見破る為、舞台下に忍び込んだボーデン。だが水槽で溺れるアンジャーに遭遇し、彼を殺害した嫌疑で逮捕されてしまう。実は過去にボーデンは、アンジャーの妻を水槽で溺死させており…という内容。

原作はC・プリーストの小説。対立するマジシャンをヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベールが演じ、更にニコラ・テスラ役としてデヴィッド・ボウイが出演している。何でテスラ?と思ったら、19世紀末が舞台の奇術対決が、いつの間にやら超常SFになって(テスラコイルの性能すげえ)賛否両論…という作品だった。

まあ割と冒頭からその辺は示唆されていたので、個人的には充分楽しめたけど(最終的にはSFに古典的トリックが勝利する話だな)。例によってノーランらしく長い映画だが、複雑な時系列構成のお陰もあって案外飽きずに観られたし。
posted by ぬきやまがいせい at 23:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2017.02.12

西遊記 はじまりのはじまり

観てみた。ウェン・ジャン主演、チャウ・シンチー監督映画。2013年公開。

妖怪退治を生業にしながら暴力を好まず、師匠の教えを守ってわらべ歌で調伏せんとする若者・玄奘。彼は凶暴な水妖に苦しめられる村で、同業の女ハンター・段に出逢う。その後も豚の妖怪との戦いを経て、いつしか心を通わせる様になる2人。だが豚妖怪を倒す為に訪ねた、伝説の怪猿「孫悟空」は…という内容。

シンチー監督が製作として参加した、ハリウッド版「ドラゴンボール」の後に手掛けたのが本作。DBも一応西遊記をモチーフとするものの、直接の関連はないけれど…その辺の経緯を色々邪推してしまうところ。本作は内容的には三蔵一行が旅に出る前の前日譚で、個人的には「西遊妖猿伝」の長い導入を連想した。

本作は案外笑える場面には乏しく、妖怪が皆凶暴な上に死人も山盛りという内容は賛否両論だが、これはこれで。まあ本作で一番のサプライズは劇中流れるある音楽であって…こればかりは実際に観て、キョトンとなって頂きたいところ。
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2017.02.11

任侠外伝 玄界灘

からの観てみた。安藤昇主演、唐十郎監督映画。1976年公開。

朝鮮戦争の頃、韓国で無法に振る舞っていた沢木と近藤。今近藤は舎弟の田口と共に、組の代貸となった沢木の指示で、朝鮮から渡って来た女達を裏社会に売りさばいていた。その中に李孝順という女がおり田口と親しくなるのだが、彼女の顔は近藤がかつて朝鮮半島で手に掛けた女そっくりだった…という内容。

アングラ演劇界の中心人物・唐十郎が、唯一監督として手掛けた映画が本作。…一応ヤクザ物としての体裁を持つものの、当時唐は1972年の戒厳令下にあった韓国国内で無許可のまま演劇公演を行っており、本作の方もそちらに関連した社会派的な内容となっている。まあいかにもATG的な雰囲気とも言えるが。

回想が頻繁に挿入されて混乱する上に、(宍戸錠や根津甚八等が出演する割に)アングラ的な演技や演出で一貫しており相当に奇妙な感じのする作品。…今観ると韓国をこういう形で採り上げただけで、相当先見の明があるかもなあと。
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2017.02.10

スティーヴ・マックィーン その男とル・マン

観てみた。ガブリエル・クラーク監督他によるドキュメンタリー映画。2015年公開。

米映画界に大きな足跡を残す、俳優スティーヴ・マックィーン。ドライバーとしても自らハンドルを握り、カーレースに情熱を燃やした彼が、製作と主演を兼ねて取り組んだ大作が「栄光のル・マン」。実際にレースカーを走らせ臨場感・迫真性を狙ったこの作品は、完成までに想像を絶する困難があって…という内容。

レースは人生だと語るマックィーンだけに、「栄光のル・マン」(1971年公開)はまさに彼自身を象徴する映画であって、興味深い内容となっている。でも意気込みが空回りした事で一向に脚本が完成せず、監督の降板や多額の予算オーバーが発生した。最終的に映画はマックィーンから取り上げられてしまうのだが…

当時は賛否両論だったそうだが、今となっては歴史的意義のある作品なのは間違いない。…本作も撮影時の映像やマックィーンの貴重な肉声、現在の関係者証言を積み重ねる事で、偉大な俳優の栄光と苦悩を浮かび上がらせている。
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2017.02.08

ランダム 存在の確率

観てみた、ジェームズ・ウォード・バーキット監督映画。2013年公開。

彗星が地球に最接近した夜。男女8名が友人宅に集まってホームパーティの食卓を囲むその時、突然の暗闇が訪れる。地域一帯停電となり電話もネットも使用不能になった中、少し離れた場所に建つ一件の家だけに照明が灯っていた。だがその家は時空が混乱した為に出現した、別の宇宙の友人家で…という内容。

出演者は8名のみに舞台はほぼ家の中だけという低予算映画ながら、入り組んだ内容のパラレルワールドSFとなっている。量子力学的世界観の説明や時系列が前後する展開のお陰で、流し見してると混乱しそうな話だが…要は「多世界解釈」を事前に知っていれば、さほど難解という様なストーリーでもないと思う。

また本作はドッペルゲンガー・モチーフが重要だけど、最終的なオチはポオの「ウイリアム・ウィルソン」リスペクトとでも思えば大丈夫。下手に家から出入りせずに大人しくしてりゃ何事もなかったのに…落ち着きない人は損だねって話だ。
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2017.02.07

ロシアン・スナイパー

観てみた、セルゲイ・モクリツキー監督映画。2015年公開。

1942年。訪米使節として大統領夫人と懇意にし、初めてホワイトハウスに招かれたソ連人であるリュドミラ・パヴリチェンコ。彼女は学業に優秀な成績を修めながらも射撃の腕前を見込まれ、対独最前線に送られた女性狙撃手だった。309名もの敵兵を射殺した彼女も、戦場では何度もの死地に見舞われ…という内容。

DARKER THAN BLACK二期ヒロインの元ネタにもなった、実在の凄腕女性スナイパーを題材にした実話映画。「死の女」と呼ばれるのも無理のない戦歴だが、本作では彼女と恋仲になった男性が軒並み死んでしまうという。…この辺りはフィクションとして話を盛っていそうな感じだけれど、戦場場面の迫真性は本物。

パヴリチェンコの神がかった狙撃手としての描写も凄いのだが、I-16がBf109と互角の空中戦を繰り広げたりと、戦争映画として見応えあった。むしろルーズベルト大統領夫人との友情の方が、実話の筈なのに半信半疑になるという…
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2017.02.06

「Antologia 1982‐1988」WRETCHED

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聴いてみた、イタリアのパンク・バンドのコンピレーション盤。2016年発表。

「レッチド」は1980年のミラノで、Gianmario(vo)、Fabietto(b)を中心に結成。1982年には Indigestiとの‎スプリットEPで、初の音源リリースをする。その後もメンバーチェンジを経つつ、単独で7”を4枚とLPを1枚を制作するも、1988年に解散してしまう。尚モットーは「Chaos, non Musica(混沌、音楽に非ず)」。

本作は同バンドの全リリース音源に、ライブやデモを加えたCD2枚組コンピアルバム。…伊ハードコアバンドとしては日本で最も知名度があるとの事で、筆者も名前だけは知っていた。まあこうして手軽に作品が入手出来るのは有難い。

タイプ的には荒々しいDischarge系で、6年の活動期間中でもそこは一貫している。とは言え徐々に録音や演奏が整理され技術的にも向上はしていくので、多少好みは分かれそう。個人的には初期のロウでダーティな方が好きかな。…プログレで馴染んだ伊語が、ハードコアボーカルで崩壊するのは仲々に衝撃的。
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2017.02.04

「Drop dead ‐ 30th anniversary edition」SIEGE

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聴いてみた、米ハードコア・バンドのコンピレーション盤。2015年発表。

「シージ」は80年代前半のボストンで結成されたものの、活動当時はデモテープ「Drop Dead」(1984年)を唯一の作品として、アルバムをリリースする事はなかった。だがその後1989年のOff The Disk Recordsによる7”での再発を皮切りに、幾度となくリイシューを重ねる事でその伝説を世界に広げていった。

本作はそちらのデモテープ音源や、Pusmort Recordsのオムニバス「Cleanse The Bacteria」への提供曲。2006年のDeep Six Recordsによる12”での再発の際に追加された、84年録音のセッションからのボーナストラック。更に同セッションより未発表1曲を加えた、全13曲の「30周年記念版」となっている。

甚だややこしいけど、まあ要は本作だけ持っていればだいたいOKという事。…既存曲もリマスターが施されて音質が(気持ち)向上したのに加え、セッション音源に関しては筆者今回初めて聴いた事もあって、改めて圧倒されてしまったな。
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2017.02.03

「(same)」TYPHUS

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聴いてみた、日本のパンク・バンドのコンピレーション盤。2016年発表。

「チフス」は1980年の秋に、シン(b)、イズミ(vo)らにより結成された。翌年の1月には遠藤ミチロウのレーベル、Political Recordsよりソノシート作「Typhus」をリリース。「法定伝染GIG」というシリーズイベントを続けるも、イズミの脱退もあって解散する。その後のシンの活動は、Gauzeの結成により引き継がれた。

日本のハードコア・パンクの草分け的存在と言われる彼らの唯一の作品であるソノシートと、リハーサルやライブの音源を集めたコンピアルバム。本作に収録されているのは半年にも満たない期間ながら、UK Subs的な後期型パンクからハードコアとして完成する、急激な演奏の変遷が記録されているのが興味深い。

勿論Gauzeへと繋がる音楽性だが、イズミがその後参加するあぶらだこや(当時としては本流ではない)山崎春美のガセネタにも近い感覚があるのは面白い。…そういや日本のパンクは、「菌」の名前を付けてそうってイメージの元だね。
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2017.02.02

「Cosmic child」白井貴子 & CRAZY BOYS

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聴いてみた、日本の女性ボーカリストのバンドアルバム。1987年発表。

「白井貴子」は1981年にソロ歌手としてデビューし「Chance!」等のヒット曲に恵まれるものの、その後「クレイジー・ボーイズ」を率いてロック方面へと転身する。5枚のアルバムを制作した後再びソロへと戻るが、2006年に再始動した。

本作は彼らの4thアルバム。CD2枚組でそれぞれが「Sun」「Moon」と題された、コンセプト作となっている(BeatlesのWhite Albumを連想した)。…Sunは同時代J-Popの女性アーティストとの共通点があれこれ窺えるのが面白いけど、個人的にはMoonのダウナーでメランコリックな内容の方が興味深く聴けた。

特に出色なのはタイトル曲「Cosmic Child」なのだが…これはOVA「ガルフォース2」の主題歌として当時から好きだったので、今回改めて聴きたくなったという次第。ガルフォースの方も2が最高傑作として仲間内では評価されて来たのは、この曲あっての事だよなあと改めて。とは言えアルバムとしても良いね、これ。
posted by ぬきやまがいせい at 21:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽