2021.10.11

「樹のごときもの歩く」坂口安吾、高木彬光著

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読んでみた、日本人作家による長編推理小説。1958年発表。

矢代と巨勢博士が調査する事になったのは、終戦後まるで丹下左膳の様な姿になって「復員」して来た男の事。実は同家ではその5年前に、不審な轢死事件が起きていたのだ。その上しかも、次々に新たな殺人が起きて…という内容。

安吾が1949年から推理小説「復員殺人事件」を連載するも中絶。それを彼の没後、1957年より高木が引き継いで完成させたのが本書である「樹のごときもの歩く」。まあ当然、安吾による真相を惜しむ声が大きい訳だが…高木が創意を発揮した完結編も相当な力作。個人的には、これで充分なんじゃなかろうかと。

ぶっちゃけ名作と呼ばれる「不連続殺人事件」が、あまり好きではないもんで…読者挑戦型として歴史的意義は大きいけど、今読むと無理ありすぎだ(あと不連続と違って探偵役が出ずっぱりな方が、やはり感情移入しやすいしな)。ちなみに「復員〜」は「UN-GO劇場版 因果論」の原作。えぇ…そ、そうなのかなあ?
posted by ぬきやまがいせい at 23:30 | Comment(0) | 読書