
読んでみた、アメリカ人作家による長編冒険小説。1978年発表。
広告会社勤務のクレアは、ある日何者かから狙撃を受ける。犯行はプロの殺し屋によるもので、襲撃に失敗した犯人は彼女を執拗に付け狙う事に。クレアは護衛に付いた刑事・マルチェックと共に、敵と対峙するのだが…という内容。
本書は2度ばかり映画化されており、最初はシルヴェスター・スタローン主演の「コブラ」(1986年)。そちらは脳筋アレンジのお陰でか、まあ原作ファンからは散々の評判だけれど…本書も読んでみると、衝突する男女の恋愛をユーモラスに描く「スクリューボール・コメディ」の、枠組みを用いた構成な辺り興味深い。
とは言え原作で特に評価されているのは、ギャビン・ライアルを彷彿とさせるクライマックスでの銃撃戦。女性作家のデビュー作とは思えない緊迫感の連続で、手に汗握る。なので途中までの展開とで、ギクシャクした印象もあったものの…やっぱり映画よりいいな。コブラはフォード・マーキュリー以外見どころないし。