2022.03.05

「ご冗談でしょう、ファインマンさん / ノーベル賞物理学者の自伝」R・P・ファインマン著、大貫昌子訳

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読んでみた、アメリカ人著者による自伝/エッセイ集。1985年発表。

量子電磁力学への多大な功績で、ノーベル物理学賞を獲得した科学者「リチャード・フィリップス・ファインマン」。本書は彼が友人と対話した際の録音を元に、自身の人生で体験したユニークな出来事を縦横に語っていく…という内容。

おそらく著者の研究内容以上に知られているだろうベストセラー。本書でも自身の口で説明はしているけれど…よく判らないので、まあそんなもんかと流してもよいのでは。少年時代の実験精神から始まり、絵画や音楽さらには金庫破りと、様々な分野に果ての無い好奇心を向ける様子を、ユーモラスに綴っている。

特に「アルタード・ステーツ」みたいな装置に嬉々として入って、幻覚の実験をしているのは色々な意味ですごいわ。ただ原爆製造に携わった際の挿話も、他のイタズラ武勇伝と全く変らない調子なのには正直複雑な気分。…まあその後来日して日本を絶賛しているのを見ると、純粋に無邪気な人なんだろうなって。
posted by ぬきやまがいせい at 20:58 | Comment(0) | 読書