2022.03.27

「レッド・オクトーバーを追え」トム・クランシー著、井坂清訳

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読んでみた、アメリカ人作家による長編小説。1984年発表。

極めて静粛性の高い推進装置を搭載した、ソ連の最新型ミサイル原潜「レッド・オクトーバー」。ところがラミウス艦長率いる同艦は消息を絶ち、ソ連海軍は必死の捜索を行う。その動向を受けて、CIA所属のライアンは…という内容。

ショーン・コネリーの主演で、1990年には映画も製作された。そちらの内容は多少簡略化してはいるけれど、だいたい同じ(だったと思う)。本書は冒険小説ならぬ、「軍事テクノスリラー」の嚆矢ともなる重要作だが…軍事関連用語の氾濫を抜きにしたら、2時間の映画に収まるだけあってプロット自体は案外単純。

本書の影響を強く受けたと思しき漫画、「沈黙の艦隊」(1988年)の複雑なストーリー展開に触れた後だと、拍子抜けしてしまうかもしれない(軍用語も沈黙を読んでいれば余裕だし)。…本書は「ジャック・ライアン」シリーズの第1作でもあるのだが、彼の内面描写は「ダイ・ハード」の主人公刑事にも先駆けてるかも。
posted by ぬきやまがいせい at 22:59 | Comment(0) | 読書