
読んでみた、フランス人?著者によるノンフィクション。1996年発表。
コンピュータが急速に市民生活に浸透すると共に、それを悪用した「ハッカー犯罪」も増加を始めた。本書は20世紀末までに世界各地で派生したサイバー犯罪を集め、それらの驚くべき手口や社会的影響を紹介する…という内容。
実話の犯罪録ではあるものの、文体が小説みたいな調子なので、クライムノベルでも読んでる感じ。なので取材に基づいてはいそうだけれど、この事件や犯人どうやって知ったよ?とか、この夢オチ話なに?とか首を捻ったり。でもミケランジェロウイルスやユナボマーも紹介されてる辺り、作り話ばかりではなさそう。
本書で紹介された犯罪も、多くは現在じゃ通用しないだろう手口だったり、犯人が逮捕された事で得られた調書からなので、まあほっとしつつ読める。ものの、あの手この手を駆使したハッカー事件の記録は、純粋に興味深い。自分が連想したのは、データハウスから出てる様な胡散臭い本だけど…面白いは面白い。