2023.03.03

空の青さを知る人よ

観てみた、長井龍雪監督によるアニメーション映画。2019年公開。

両親を事故で亡くして以来、姉・あかねと2人秩父で暮らす妹のあおい。あかねは高校時代同級生の慎之介から上京を誘われたものの、それを断った為に2人の関係も終わっていた。そして13年経ったあおいの前に、高校生の慎之介が時を超えて現れる。しかも現在の慎之介まで久々に帰郷してきて…という内容。

「あの花」制作チームによる第3作。シリーズと銘打つ程でもないけれど、秩父を舞台にしている事とファンタジー描写、ヒロイン少女にとって恋愛がビターに終わる点などは共通している。ただ前2作にあった、屈折した要素(女装だのラブホだの)が見られない辺り、取っつきやすい代わりに少々フックが足りない気が。

どちらかと言うと「焼けぼっくいに火が付いた」姉の恋愛の方が主軸なので、(結局バンド演奏云々は脇道だったりと)あおいはあくまでもそのストーリーの語り手にすぎない。…そういう意味では「妹の存在自体が」屈折しているのかも。
posted by ぬきやまがいせい at 22:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ