2023.03.20

「ガンシップ」ヘンリー・ジーベル著、江畑謙介訳

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読んでみた、アメリカ人著者によるノンフィクション。1987年発表。

ベトナム戦争当時。米空軍が地上の軽車輛破壊の為に、輸送機の機体に重武装させた「ガンシップ」。本書は同機で低光量TV担当の航法士だった著者が、戦闘や破壊に加え仲間との友情等、かつての日々を振り返る…という内容。

現在でも改良型が運用中のAC-130、本書中だと最大火力は40o砲。その為成果判定が「完全破壊」かどうかで、揉めているのが興味深い。要するに簡単に修理可能では不十分という事だが(その後導入された105o砲のお陰で、現在でも通用している様だ)…そんな話を延々されても余り面白くはないのにな。

本書は孤独な戦闘機パイロットと違い大人数の人間模様が中心で、陽気な青春群像はいかにも米軍戦記という感じ。なので戦闘狂としか思えない一方、著者の苦悩も描かれており意外に奥行きのある内容。個人的にははミサイルの追撃を、回避機動だけ(チャフ/フレアは未装備)でしのいだのには驚かされた。
posted by ぬきやまがいせい at 16:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書