2023.03.22

キューブリックに愛された男

観てみた、A・インファセリ監督によるドキュメンタリー映画。2015年公開。

レーシングドライバー志望のミリオ・ダレッサンドロは、「ある物」を運んだ事をきっかけに、映画監督「スタンリー・キューブリック」の専属運転手となった。自動車関連に留まらず、公私に渡ってキューブリックを支える様になるダレッサンドロ。本作では彼が長年見つめた、キューブリックの姿を回想する…という内容。

「ある物」とは「時計じかけのオレンジ」で使用された、ペニスのオブジェ。…なので「2001年宇宙の旅」を始め、それ以前の話は出てこない。主に語られるのはキューブリックの私生活だから、作品内容との関連は期待しない方がいい。

とは言えキューブリックが彼に宛てた、仕事や買い物等を指示するメモ書きが大量に紹介されるのが楽しい。しかし物持ちのいい人だな(…今やその1枚1枚がお宝なんだけど)。気難しいイメージのキューブリックが、気難しい中に見せるチャーミングな一面を知る事が出来た、その物持ちのよさに対して感謝しよう。
posted by ぬきやまがいせい at 22:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画