
読んでみた、日本の出版社による自動車雑誌/ムック。2021年発表。
近年のヒストリック・カー人気の中で、再び注目を集めている「ランチア デルタ」。本書は日本のオーナー達の手で維持されて来た各型のデルタ試乗記事を始め、過去のラリーヒストリーと共に近年の動向を紹介していく…という内容。
基本的には雑誌「カー・マガジン」に掲載されたデルタ関連記事をまとめたムックだが、そちらに新規ページを加えた内容となっている。面白いのは同誌の「長期レポート車」として、編集部員に代々乗り継がれて来た「8V」。デルタ(というかイタリア車)らしく、故障や修理にまつわる激闘の記録が、何とも泣けてくる。
本書では特に、S4はS4でも「ストラダーレ」(ホモロゲーション規定で生産された市販モデル)、デルタはデルタでも「2代目」「3代目」に関しても採り上げていているのが面白い。S4ストラダーレが希少なのは当然ながら、2,3代目デルタは正規輸入されなかった為に、殆ど日本に無いというのは意外な話ではある。