
読んでみた、日本の業界団体によるノンフィクション。2008年発表。
日本初となる「プラモデル」である、マルサン商会のノーチラス号が発売された1958年から、本書刊行の2008年まで。本書では、プラモデル大国・日本が歩んだ「50年」の歴史を、豊富なカラー図版と共に紹介する…という内容。
「日本プラモデル工業協同組合」とは、1962年に設立された業界団体。なので本書も同業界的な記念書籍という面が強いものの、一般読者が読んでも面白く、幅広く受け入れられた。…内容的には日本プラモの歴史を概観するものだが、勃興期の秘話から機器・設備に食玩ブームまでと幅広い話題を扱っている。
後半になるとキャラクターモデルが強く、ガンプラの話ばかりになってる感もあるけれど…日本のプラモ史では、要所要所で「田宮模型」が業界の行く先を示して来ており、本当に「持ってる」会社だなあと。日本プラモの歴史はタミヤの歴史…と言ったら流石に言いすぎながら、想像以上に神がかっている存在だった。