2024.04.06

「歴代天皇総覧 / 皇位はどう継承されたか」笠原英彦著

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読んでみた、日本人著者によるノンフィクション。2001年発表。

神話の時代から現代まで、時代の趨勢と共に連綿と続いてきた「天皇」。本書では初代神武天皇から第124代昭和天皇、5代の北朝天皇を含む歴代の天皇を、その系譜や事績と共に日本の歴史そのものを俯瞰していく…という内容。

本書は2021年に、第125代の平成天皇までを含む増補版が刊行されている。各天皇の紹介が初代から順番に載っており、各項目で記述に多少重複がある所を見ると、事典的な使い方をする本とも言えるけど…個人的には通読した方が面白いと思う。古事記・日本書紀から現代まで、地続きなのはやはり壮観。

実在すら怪しい存在と、自分もTV等で拝見した実在の人物が、同じ調子で書かれているのは実に不思議な感覚。また天皇を中心にしたコンパクトな日本史の本として読み、あれはああいう経緯だったのかという、新たな知見も得られた様にも思う。是非はまあ置いといて、ユニークな存在だというのを再確認した。
posted by ぬきやまがいせい at 17:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書