観てみた。C・フリールズ主演、ロルフ・デ・ヘール監督映画。1991年公開。
1969年。豪州の田舎町に飛行機が緊急着陸した。機内から現れたのはビリー・クロスというジャズ演奏家で、その場に居合わせた少年は演奏に魅せられトランペッターを目指す事に。そして青年となった「ディンゴ」は荒野で野犬と格闘する生活の中、彼もクロスとステージで共演する夢を見るのだが…という内容。
ジャズの帝王ことMiles Davisが、唯一本格的に演技をした劇映画。逝去は公開と同年だが演奏シーンは勿論、案外しっかり演じている。眠りに就いたまま彼の出番が終わるのが、死を暗示している様でしんみりしてしまうが…本作は割とベタなシンデレラストーリー。帝王と共演できるなんて、夢みたいすぎるだろ。
まあマイルスの出番はそう多い訳ではないので、満足度は人それぞれだと思うけれど…本作は彼の自伝的な内容だとの事で、そういう意味でも悪くはないんじゃないかな。帝王が主人公に向ける眼差しが、優し気だったのにも頷けた。