観てみた、大西功一監督によるドキュメンタリー映画。2018年公開。
1910年の青森で誕生した「高橋竹山」。幼くして視力を失い、盲目の彼は生きる為に三味線を手にした。やがてその活動は全国的に知られる事となり、彼は津軽三味線の第一人者として評価されるまでに至った。本作はインタビューや演奏風景、彼の親族や弟子たちの証言から、竹山の生涯を追う…という内容。
ハンディキャップに加えて、貧困と差別を耐え抜く事で得られたのが竹山の芸。さらに東北の厳しい風土に、戦争や災害と言った時代の困難を超えた、彼の言葉や演奏には重みがある。…ただ初代竹山だけではなくそうした幅広い話題を(説明として以上に)扱っており、話があっちこっちするのが映画としてはちと。
演奏自体を見るのなら、初代よりも二代目竹山の方が印象的だったくらいかも。とは言え自分にも津軽三味線の魅力の、一端程度はわかった様な…個人的に三味線なら浄瑠璃がアヴァンギャルドで好きだけど、こちらもいいもんだね。