2024.04.23
「Afrique victime」MDOU MOCTAR
聴いてみた、ニジェールのサイケデリック・ギタリスト。2021年発表。
「エムドゥ・モクター」は1980年代、ニジェールの遊牧民であるトゥアレグ族の子として誕生。同地の音楽家の影響から(周囲から反対されつつも)ギタリストを目指し、2008年には最初の作品「Anar」を制作した。その後はリリースを重ねるごとに広い聴衆を獲得し、現在はワールドワイドの演奏活動を行っている。
トゥアレグ族の民族サイケは以前にも紹介したけど、要するにあんな感じ。ただ本作はSublime Frequenciesの実況録音作と違って、スタジオでの収録。それから打楽器にドラムを使っており、かなり西洋音楽的というか普通っぽいので…北アフリカサイケを最初に聴いた時の衝撃というのは、流石に感じられない。
逆に言えば、それだけ取っつきやすいんじゃないかな。興味深いのは本作をリリースしたのがMatador Records…Sonic YouthやPavement等を擁した、オルタナ系インディーロックの総本山から出ているのは、実際面白いと思う。