観てみた、ジョゼフ・グリーン監督映画。1962年公開。
野心的な医師であるビル・コートナーは、人体移植の危険な研究に打ち込んでいた。ある日交通事故で同乗者の恋人、ジャン・コンプトンを死亡させてしまう。コートナーは彼女の頭部を研究室に持ち帰り、生命の維持に成功。そして彼はジャンの首を移植するべく、若い女性の身体を物色するのだが…という内容。
プロット的には「顔のない眼」(1960年)を連想させるのだが、画面の構図や編集のセンスもフランス映画風で期待させる…最初のうちは。身体を物色し始めてからのダラダラ感というか、しょうもないエロ推しに、ああ駄目な奴だこれと。
案外元気な生首女の毒舌にノックで答えるクローゼットの怪物、助手の大袈裟なパントマイム演技での死に様(しかも長い)等。ある意味シュールなんだけど、どんどん映画の格が落ちていくのには参った。でも「シナセテ…シナセテ…」という鬱になりそうな前振りを、苦笑させて終わるアイロニーは結構アリじゃないかな。