
読んでみた、日本人著者によるノンフィクション。2003年発表。
日本の歴史上で行われて来た、数千〜数万人規模による勢力同士の激突「合戦」。本書はそれらの中から代表的な20の戦いを採り上げ、各地方ごとに分類して紹介する事で、地図・地理的な合戦の特徴を解明する…という内容。
この本面白い…なぜなら、「合戦の事しか書いてない」から。他の歴史解説書だと合戦を紹介するにも、(当たり前ながら)それ以外の準備段階やその後の結末等も書かれる訳だけど、本書はそれぞれの合戦に関して、カタログ的に紹介するだけ。無論新書なだけに各論的には薄い内容だけど、そこは仕方ない。
箱館戦争から耳川の合戦まで、北から南下して紹介しているので時系列的には無茶苦茶。でもその事によってむしろ、空間的な広がりとして俯瞰する事が出来るのはよいかも。実際合戦場に関して名前しか知らなかった、というのが多すぎて我ながらどうかと思ってしまった。関ケ原にも(一応は)行ってるのにな…