2024.07.24

悪魔のシスター

観てみた、ブライアン・デ・パルマ監督映画。1973年公開。

女性記者のグレースは、ある日向かいの建物で黒人青年が殺害されるのを目撃。警官と共に乗り込んだその部屋には、ダニエルという女性がいたきりで、死体を始め殺人の痕跡すらなかった。釈然としない彼女は探偵から得た手掛かりで、ダニエルには双子の妹・ドミニクがいた事を知るのだが…という内容。

同監督初期の代表作で、バーナード・ハーマンの音楽起用を始め、ヒッチコック作品から強い影響を受けている。例をいちいち挙げていたらキリがないと言うか、全編そうとしか言えないんだけど…ただシャム双生児を題材に採り上げ、狂気と異常と悪趣味に大きく踏み込んだ感覚は、ヒッチコックとは違っているかも。

一体どう解釈したらいいのか、困惑するラストとか…言うてもやっぱりこの混沌とした感触は、デ・パルマらしいと言うべきなのだろう。混沌としたまま、圧倒的な速度で突き抜ける次作「ファントム・オブ・パラダイス」は、この翌々年公開。
posted by ぬきやまがいせい at 23:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画