観てみた。ウド・キア主演、ポール・モリセイ監督映画。1974年公開。
ルーマニア貴族のドラキュラ伯爵は、「処女の生血」が無いと生きられない体質。既にそれが叶わなくなった故郷を去り、カトリックのお陰で処女が多く現存するローマへと向かった。その地で彼は、ディ・フィオリ侯爵の4人の娘と出逢う。しかし彼女らは処女どころか、下男のマリオとの情交に耽って…という内容。
非処女の血を吸うと顔が緑色になって、ゲーゲー吐くドラキュラが見られる映画。おまけに超弱くて、結局切り株になって退治される。シュールギャグ?…としか思えないけれど、その無残な様は確かにホラーと言えるかもしれない。
本作も前作「悪魔のはらわた」(1973年)と同じく、アンディ・ウォーホルのプロデュース(名義貸し)。加えて本作には何故か、ロマン・ポランスキーやヴィットリオ・デ・シーカがゲスト出演している。…珍品と言うか馬鹿馬鹿しい映画だけど、黒沢清監督は「泣ける」と言っていた。そういう感性は、凡人と違うのだなぁ。