2024.11.05

インディア・ソング

観てみた。マルグリット・デュラス脚本、監督映画。1975年公開。

1930年代、カルカッタの仏大使館。大使夫人のアンヌ・マリー・ストレッテルは男達全てに身体を許し、女神のごとくにかしずかれていた。そんな時左遷されて来てラホールの元副領事もまた、大使夫人に惹かれるのだが…という内容。

えっそういう話だったの!? …いや相当に突飛な作品で、正直判らなかったわ(当時も賛否両論だったものの、寺山修司らからは絶賛されたとか)。と言うのも本作では人物がパントマイムというか活人画みたいに静止している中、気怠い対話がオフで聴こえてくるという、斬新過ぎる演出が採られているもんで。

雰囲気自体は、アラン・レネとかロブ=グリエ辺りの印象に近いと思うけれど(アンニュイさはアントニオーニ風?)、映画の手法としてはパラジャーノフの「ざくろの色」に通ずるものがあるかも。とは言えデュラスの小説からストーリーを抜き取って、映像主体にしたらこうなる…という感覚は、成程そうかもしれない。
posted by ぬきやまがいせい at 03:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画