2024.11.09

「マヤ・デレン / 全映画&ドキュメンタリー」マヤ・デレン

91pcEqWrjoL._AC_SY445_.jpg

観てみた、アヴァンギャルド短編映画集。2010年発表。

「マヤ・デレン」は1917年にウクライナで生まれ、1922年一家と共にアメリカに移住した。結婚相手と共に短編映画の制作を手掛けたのをきっかけに、映像作家・舞踏家としての道に進んだ。決して多くはない作品を遺し、1961年没。

本作はデレンの映画全6作と共に、彼女のドキュメンタリーを収録したDVD。内容はまあ前衛映画という事になるものの、単純にダンサーによる舞踏や太極拳の演武を収録したものなどは、劇映画でないだけで実験作と言うのも違う気はする。そういうのを音楽すら付けずに見せられると、相当に退屈ではあるけど。

とは言え彼女の代表作「午後の網目」は、カンヌホルダーだけに大変に優れた作品。和楽器演奏による音楽や隠喩に満ちた画面等、シュールな内容ながら、前衛映画にしてはドラマを感じさせる辺りが良いかも。…ドキュメンタリーの方もジョナス・メカス登場やJohn Zornの音楽等もあって、仲々興味深い内容。
posted by ぬきやまがいせい at 14:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画