
聴いてみた、北ラオスの民族音楽実況録音集。07年発表。
「ラオス人民民主共和国」とは、東南アジアの内陸部に位置する国。中国、ミャンマー、ベトナム、カンボジア、タイに囲まれている。第二次大戦中は日本軍の占領下にあり、その後フランス領からの独立を果たし現在は一党独裁による社会主義政権下にある。…国民は「ラーオ族」と、その他少数民族により構成されている。
で本作はそのラーオ族の伝統音楽である「モーラム」を、現地へと赴き録音したというSublime Frequenciesの一枚。ケーンという竹製の管楽器や、ビンという弦楽器を用いた演奏を行うとの事。…が本作で印象に残るのは(ジャケットにもある)金属製の「たらい」みたいな打楽器で、これをズラリと宙づりにした様子が面白い。
音の感じとしては素朴で控えめな歌唱を基調にしつつ、上記楽器を用いたミニマルで瞑想的な反復がいい感じ。フィールドレコーディングによる喧噪や飾り気のなさが、いい味を加えて楽しめる。…やっぱり面白いもの拾い上げるね、ここは。