2010.09.26

哥(うた)

観てみた。石堂淑朗脚本、実相寺昭雄監督映画。1972年公開。

丹波篠山に広大な山林を所有する森山家。当主の伊兵衛には3人の息子がおり、三男・淳は実は召使浜との間の不義の子。この秘密は周囲に隠され、浜は淳に森山家を守るよう言いつけ長男・康の家で下働きさせていた。だが淳は康の妻・夏子の求めで関係を持つ様になり、更に彼の守るべき山林は…という内容。

日本ATG配給による、「無常」「曼陀羅」から続く3作目が本作。内容的にはまあいつもの感じ(出演に岸田森、桜井浩子等のお馴染みの顔触れ)なのだが、思った以上に面白かった。…無常がウルトラQっぽいなというのに対して本作は結構「京都買います」を連想させられたりするし(あと神話的な内容は今村昌平的?)。

それ以上に篠田三郎演じる主人公の存在のお陰。このキャラの無謀な理念や行動にはある種の「ヒロイズム」があって、同監督の手掛けた「ヒーロー」作品(少々斜め視点の)で育った自分なんかにとっては、どうも共感しやすかったようだ。
posted by ぬきやまがいせい at 14:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画
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