観てみた、マイケル・キャンパス監督映画。1972年公開。
環境破壊による大気汚染で、スモッグが立ち込める近未来の地球。人口増加から食料欠乏が限界に達した為、政府は今後30年間に渡る新生児の出産禁止を発令した。だが代わりに与えられる「ロボットベビー」に満足できないキャロルは、夫のラスにも秘密で妊娠。遂に夫婦は赤子を授かるのだが…という内容。
キャロル役のジェラルディン・チャップリンは、喜劇王チャールズ・チャップリンの実娘。でも本作は喜劇とは程遠いディストピアもので、ジョージ・オーウェル「1984年」やJ・G・バラード「終着の浜辺」等を連想させる、ある意味英国SFの伝統に根差したもの。…大昔にTV放映を途中から見て、ずっと気になっていた。
まあ暗いばっかりで正直陰鬱になる内容なのだが…20世紀の享楽的生活を、反面教師として展示している博物館が面白い。まるでナチスの「退廃芸術展」だなと考えるとゾッとするが、シュールな寸劇になっている辺り一服の清涼剤。
2021.10.28
赤ちゃんよ永遠に / SFロボットベイビーポリス
posted by ぬきやまがいせい at 20:44
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