観てみた、トニー・ジエラ監督によるドキュメンタリー映画。2017年公開。
役者として活動する「レオン・ヴィターリ」は、憧れのスタンリー・キューブリック監督の映画「バリー・リンドン」に出演。ところが彼は将来を期待されながらも俳優業を引退し、同監督の助手として長年映画製作のあらゆる面に関わる様になる。本作で彼はキューブリックの側で過ごした日々を回想する…という内容。
先日紹介した「〜愛された男」とは姉妹編の様な内容だが、たまたま偶然似通った人物がキューブリックの周囲にいただけらしい。そう考えるとやはりカリスマ的な存在とはこうした、自らを捧げ尽くす様な人々を惹き付けるのだろうな。
本作ではキューブリックの、映画制作に関するエピソードが多く聞けて楽しい。と同時に(まるで信長の草履を懐で温めた秀吉の様なのに)、ヴィターリ自身は同監督の死後も自ら立つ事はなく、彼の影として生涯を終えた(2022年没)のに考えさせられる。いや本作こそ、彼が浴びた最大のスポットライトなのかも。
2023.03.25
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