2023.04.03

「誕生日」カルロス・フエンテス著、八重樫克彦、八重樫由貴子訳

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読んでみた、メキシコ人作家による中編小説。1969年発表。

建築家のジョージが目覚めた場所は、煉瓦壁に閉ざされた窓もない空間。そこには少年とヌンシアという女がいたものの、何故か彼女にはジョージの姿が見えない。やがて彼は時間と空間が混沌を成している事に気付き…という内容。

ビックリするほど難解。でも取り敢えず最後まで読めば、驚きと共に謎解きはしてくれているので、案外大丈夫じゃないかな。更に本書では訳者による解説に加えて、オクタビオ・パスやボルヘスといった影響関係のある作家や、関連文献からの引用をかなりの紙幅を割いて載せているので、相当親切な本だと思う。

なので自分が付け加えられる事もないのだけれど…仮にこの作品を時間SFとして見たら、すごく「お約束な展開」をやっているのは興味深い。(具体的に言ったらネタバレになるから伏せるけど)ラテンアメリカ文学だのマジックリアリズムだの言うより、そういう方面をたしなんでいた方が、アッサリ飲み込める話かも?
posted by ぬきやまがいせい at 20:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書
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