
読んでみた、日本の出版社による自動車雑誌/ムック。2021年発表。
WRCのグループA出走の為に、開発されたラリー車両が「ランチア デルタ」。既にターボ・4WD化されていた市販車をチューン、1987年に初参加の「HF 4WD」。その車両を進化させた「HFインテグラーレ」、更にエンジンを16バルブ化した「同16V」と、圧倒的な強さを見せて連続での優勝を果たした…という内容。
本書では1987年から1991年まで続けて、ランチアがマニュファクチャラー優勝していた頃の車両を紹介している。単純に元のデルタの仕様が、上手くグループAの競技内容に合致していた偶然もあった感じだが、当時のチーム監督(F1でよく聞いた名前)チェーザレ・フィオリオの、手腕によるところが大きい様だ。
フィオリオのインタビューは特に読み応えがあって面白い。でランチアの強さは当時、やっぱり疑問視されたらしく…消火器騒動やドライバー同士のイザコザ等。スキャンダラスな面にも触れていてるのが、むしろファンとして楽しめる。
…で、こちらはその続きとなる第2弾。
「RALLY CARS Vol.30 / LANCIA DELTA part.2」三栄刊(2022年)

ランチアのワークス撤退後の2年間に絞って
採り上げた内容となっているのだが…
やはり(その後のメーカーとしてのランチアの衰退と共に)
なんとも寂しい感じが漂っている。