
聴いてみた、日本の現代音楽作曲家。2011年発表。
「諸井誠」は1930年に東京で誕生し、1952年には東京音楽学校本科を卒業。1957年には黛敏郎らと共に、前衛音楽集団「二十世紀音楽研究所」を結成した。十二音技法や電子楽器を日本国内では最も早く採り入れた作品を発表する一方、TVの歌謡番組の審査員としてお茶の間ではお馴染みでもあった。
本作はNHKのラジオ番組「現代の音楽」用に、収録した音源を集めたシリーズの1枚。特に「第1室内カンタータ」(1959年放送)では、電子楽器「オンド・マルトノ」と共に男声による「語り」を採り入れており…それが何だか、すごくラジオ番組っぽい(加えて本盤には作曲者の、番組への出演場面も収録されている)。
まあ本作にはライナーに作曲者自身の楽曲解説が載っているので、自分が付け加えられる事は余りないな。現代音楽と言えば、紛れもない現代音楽だけれど…何となく取っつきやすい感じがするのは、ラジオ番組だからなのかも?