観てみた、田口智久監督によるアニメーション映画。2022年公開。
そこに入った者は、何でも願いが叶うと噂される「ウラシマトンネル」。高校生・塔野カオルは転校生の花城あんずと協力関係を結び、お互いが望むものを手に入れる為にトンネルの検証を始める。ところがトンネルでは違う時間が流れており、その内部だと僅か一瞬でも、外では何日もが経過してしまい…という内容。
原作は八目迷のライトノベル。同書は賞応募時のタイトルが「僕がウラシマトンネルを抜ける時」だったそうで、これは珍しく編集者・出版社に変えられた方が良くなっている例かも。ハインラインの小説への目配せと思しき「夏への」の通り、タイムパラドクス的すれ違いの恋愛模様を描いているだけに、より適切だな。
ただSFと言うにはフワフワしているのだが、繊細な関係性(おねショタカップル誕生?)は魅力的。特にガラケーメールでの気持ちの交感というシチュには、ぐっと来てしまう…ケータイ小説の持つ訴求力というのも、ちょっと判るなあ。
2023.11.02
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック