観てみた、ジョン・S・ロバートソン監督によるサイレント映画。1920年公開。
理想主義的慈善家である医学博士の「ジキル」は、人間精神の2面性を分裂させ違う肉体に宿らせるという着想を得る。彼はその為の薬品を開発し、自らに投与実験する。そして誕生したのが「ハイド」という人格。恐ろしく堕落した精神を持ったハイド氏と、高潔なジキル博士の二重生活が始まるのだが…という内容。
原作は勿論ロバート・ルイス・スティーヴンソンの小説「ジキル博士とハイド氏」、本作はそちらの初期の映画となる(最初の映像化は1908年だが、現存していないとの事)。ストーリー的には大体そのままだけれど…原作が語り手の替わる2部形式で、前半ハイド氏の正体は(たしか)伏せられていたのが、本作ではアッサリ見せてしまっていた。まあそこは当時から、既に有名だったって事か。
主役を演じたジョン・バリモアの大仰なパントマイム演技は笑ってしまうけど、雰囲気自体は上々で今ではこの感覚は出せないな、という意味で大変見事。
2024.06.26
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