2024.10.28

「白土三平野外手帳」白土三平著

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読んでみた、日本人作家によるエッセイ集。1993年発表。

漫画家の「白土三平」は農民や漁民達に交わり、自然から得られる食材を自身の手で採集・調理していた。本書は「野外」生活を春夏秋冬の4章として、山菜・茸類や海草・魚類等、自身の体験を踏まえつつ紹介していく…という内容。

本書はアウトドア雑誌「BE-PAL」にて、1983年から1988年まで連載された「フィールド・ノート」をまとめたもの。文庫サイズながら写真も多く掲載され、著者が送ったであろう千葉の海辺での生活を伝える一冊となっている。…面白いのはそうした文章の語り口が、自身の漫画での忍術解説の雰囲気と一緒な辺り。

ただでさえ地域性の高い食材が、方言交じりに紹介されるので、殆ど知らないものばかり。アウトドアなんて洒落た言い方とも違う、原初的な自然との触れ合いが、頁から感じられるのは素晴らしい。著者がフグに当たった体験談はじめ毒は怖いし、こういう暮らしをしたいかは微妙だが…料理は皆美味しそう。
posted by ぬきやまがいせい at 04:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書
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