4話目まで見た。…なんかレンジデザインのアニメって久々な気がするな。
マルドゥックがお蔵入りしたから…って、それはさておき。本作は要するにあれか「炭素市場とブーメランをくみあわせた、まったく新しいゴンゾアニメ」みたいな。
原作あってのものとは言え、実際舞台設定はおもしろい。いわゆる「ポスト・カタストロフィ」ものには違い無いが、東京の都心が水没しジャングル化した世界。死滅した文明、そして繁茂する危険な植物に人々は怯える生活を送る。あれ、これって同じゴンゾの「銀色の髪のアギト」?…いや、大した問題じゃない、気にするな。
へえと思ったのがそうした環境危機的世界観と、「二酸化炭素排出量取引」を絡めた事。ただあれ程水位が上昇するまで南北両極の氷が溶けた後なら、既に手遅れな話なんじゃないのか、という気も。でもちょっと何か燃やしただけで警察が駆けつけて来る、みたいなカリカチュアされた状況はナンセンスで笑える。じゃあ液体水素と液体酸素の燃焼で料理とかしたらどうだろう?、と思ったけど…うん無理。
2009.04.29
2009.04.28
戦場のヴァルキュリア
4話目まで見た。…なんかRAITAデザインらしさが微塵も無いな。
それはさておき、思ったより楽しかった。…原作ゲーム自体はプレイしてないのだけど筆者元々戦車好きだし、結構活躍してるの見るとそれだけで嬉しくなるよ。まあ内容やイメージの軽さは、こんなもんなんじゃないかな。色指定や背景全体における明度の高い配色は、「雑想ノート」の雰囲気を連想させる。かもしれない。
それ以上に第二次大戦初期を思わせる、未発達な戦車がいいじゃない。米M3中戦車みたいな複数砲装備のとか。でも「エーデルワイス号」は、仏軍のAMX-13に近い感じがするね。砲弾の自動装填装置を採用しているし、揺動型砲塔っぽい形状もしている。いや単に大型の防盾なのかもしらんが。…そういや砲身下の跳弾によるショット・トラップ回避と思われる、ラッセル車みたいな形状も面白いねえ。
お話は正直まだよくわかんないけど。ただ戦車戦術も未発達であるが故に成立する様な奇襲(こないだの渡河作戦みたいな)等の運用法も見られたらいいかな。
それはさておき、思ったより楽しかった。…原作ゲーム自体はプレイしてないのだけど筆者元々戦車好きだし、結構活躍してるの見るとそれだけで嬉しくなるよ。まあ内容やイメージの軽さは、こんなもんなんじゃないかな。色指定や背景全体における明度の高い配色は、「雑想ノート」の雰囲気を連想させる。かもしれない。
それ以上に第二次大戦初期を思わせる、未発達な戦車がいいじゃない。米M3中戦車みたいな複数砲装備のとか。でも「エーデルワイス号」は、仏軍のAMX-13に近い感じがするね。砲弾の自動装填装置を採用しているし、揺動型砲塔っぽい形状もしている。いや単に大型の防盾なのかもしらんが。…そういや砲身下の跳弾によるショット・トラップ回避と思われる、ラッセル車みたいな形状も面白いねえ。
お話は正直まだよくわかんないけど。ただ戦車戦術も未発達であるが故に成立する様な奇襲(こないだの渡河作戦みたいな)等の運用法も見られたらいいかな。
2009.04.27
バスカッシュ!
4話目まで見た。…なんか西E田デザインみたいなキャラだ。
それはさておき。河森氏って思ったより器用な人だな…と思って見てたら、本作におけるメカのコンセプトに関しては、別のスタッフが担当していた。筆者「ロマン・トマ」という名前には心当たりがあったのでネット検索してみたら、案の定「オーバン・スターレーサーズ」の(副?)監督の人だった(そちらは、トマ・ロマン名義)。
アースカラーっぽい全体の色調で、多分ピンと来るんじゃないかな(しっかり全話見た身としては)。それ以上に偏執的な迄の密度を持つ美術が凄い。割と映画版「鉄コン筋クリート」に近い雰囲気だが、TVシリーズでやってしまうのは大変だ。
オーバンが代理戦争としてのレース物だったように、本作が戦闘の代償的意味合いのバスケをロボットにやらせてしまうという辺り、実際通底したコンセプトが伺える。アイアンリーガーじゃないけれど、こういうのもラブ&ピースで意外に悪くない。キャラデザインがいい意味でキャッチーな所は、確実にオーバンを超えたな…
それはさておき。河森氏って思ったより器用な人だな…と思って見てたら、本作におけるメカのコンセプトに関しては、別のスタッフが担当していた。筆者「ロマン・トマ」という名前には心当たりがあったのでネット検索してみたら、案の定「オーバン・スターレーサーズ」の(副?)監督の人だった(そちらは、トマ・ロマン名義)。
アースカラーっぽい全体の色調で、多分ピンと来るんじゃないかな(しっかり全話見た身としては)。それ以上に偏執的な迄の密度を持つ美術が凄い。割と映画版「鉄コン筋クリート」に近い雰囲気だが、TVシリーズでやってしまうのは大変だ。
オーバンが代理戦争としてのレース物だったように、本作が戦闘の代償的意味合いのバスケをロボットにやらせてしまうという辺り、実際通底したコンセプトが伺える。アイアンリーガーじゃないけれど、こういうのもラブ&ピースで意外に悪くない。キャラデザインがいい意味でキャッチーな所は、確実にオーバンを超えたな…
2009.04.10
マンザイ太閤記
観てみた。澤田隆治、高屋敷英夫共同監督によるアニメ映画。81年公開。
漫才ブームが人気絶頂の中作られた、漫才師の吹替による「太閤記」のパロディ作品。出演者それぞれの得意ギャグをふんだんに交え、秀吉の半生を綴っていく。主人公秀吉にはザ・ほんちのおさむ、信長には島田紳助。光秀に松本竜介、今川義元が西川のりお。信玄・謙信に、洋七と洋八のB&Bコンビ…という布陣。
内容らしい内容は無いというか、秀吉の有名エピソードを追ってはいるものの、持ちネタの方が前に前にと出て来るので何がなんやら。…キャラデザインには山藤章二が起用されており、漫才師達の風貌の特徴を良く捉えているのもあってな。
ちょっと確認は出来なかったけれど、恐らくプレスコによるネタへのリップシンキングに感心(アニメ制作はテレコム。ホームズと時期が重なっており、若手中心で取り組んだそうな)。…とは言え本作での出演は吉本関連芸人に限られており、ツービート不在なのは寂しいな。それでも当時の雰囲気が感じられる貴重な作品。
漫才ブームが人気絶頂の中作られた、漫才師の吹替による「太閤記」のパロディ作品。出演者それぞれの得意ギャグをふんだんに交え、秀吉の半生を綴っていく。主人公秀吉にはザ・ほんちのおさむ、信長には島田紳助。光秀に松本竜介、今川義元が西川のりお。信玄・謙信に、洋七と洋八のB&Bコンビ…という布陣。
内容らしい内容は無いというか、秀吉の有名エピソードを追ってはいるものの、持ちネタの方が前に前にと出て来るので何がなんやら。…キャラデザインには山藤章二が起用されており、漫才師達の風貌の特徴を良く捉えているのもあってな。
ちょっと確認は出来なかったけれど、恐らくプレスコによるネタへのリップシンキングに感心(アニメ制作はテレコム。ホームズと時期が重なっており、若手中心で取り組んだそうな)。…とは言え本作での出演は吉本関連芸人に限られており、ツービート不在なのは寂しいな。それでも当時の雰囲気が感じられる貴重な作品。
2009.03.01
パプリカ
観てみた。筒井康隆原作、今敏監督によるアニメーション映画。06年公開。
敦子は他人の夢を共有し精神を治療する、「パプリカ」という仮想の存在になる事が出来る。その為の装置が時田浩作が開発した「DCミニ」。ある日研究所より、実験段階であるDCミニが何者かの手により盗まれた。夢から侵入され精神に異常を来す被害者が次々に発生する。犯人は、そしてその目的は?…という内容。
自分は原作未読なのだが、「朝のガスパール」なら読んでる。…そちらにも実は、本作の主人公格の二人が出ているんだよね。読んだ当時はそれ知らなかったもんで、何の事やらって感じ。本作を観て漸く判ったような、判らなかったような。
観ていて、なんか攻殻機動隊の電脳ハックを連想してしまった(影響関係は無さそう)、声がトグサだし。…「現実と夢の境界が曖昧になる」という物語自体に、もはや余り新鮮味を感じる事が出来ないというのを再確認してしまったかも。個人的には夢分析的な表徴を読み取ろうとしてたんだけど、案外そういうの無かったね。
敦子は他人の夢を共有し精神を治療する、「パプリカ」という仮想の存在になる事が出来る。その為の装置が時田浩作が開発した「DCミニ」。ある日研究所より、実験段階であるDCミニが何者かの手により盗まれた。夢から侵入され精神に異常を来す被害者が次々に発生する。犯人は、そしてその目的は?…という内容。
自分は原作未読なのだが、「朝のガスパール」なら読んでる。…そちらにも実は、本作の主人公格の二人が出ているんだよね。読んだ当時はそれ知らなかったもんで、何の事やらって感じ。本作を観て漸く判ったような、判らなかったような。
観ていて、なんか攻殻機動隊の電脳ハックを連想してしまった(影響関係は無さそう)、声がトグサだし。…「現実と夢の境界が曖昧になる」という物語自体に、もはや余り新鮮味を感じる事が出来ないというのを再確認してしまったかも。個人的には夢分析的な表徴を読み取ろうとしてたんだけど、案外そういうの無かったね。
2009.02.10
VIPER'S CREED-ヴァイパーズ・クリード-
6話目まで見た。
荒牧伸志総監督作品、という事で。まあ雰囲気としては懐かしの「A.D.POLICE」みたいと言うか、ブラスレイターの「XAT」が主役になった様な感じというか。…要するに脇役に焦点を当てた、(本編の存在しない)サイドストーリー風だったり。
荒牧氏の監督仕事としては、最近のCGアニメ版「APPLESEED」辺りがまず名前として挙がると思うけど、実は「メガゾーン」や「メタルスキンパニック」といったOVAで既に経験済みだったのだね。そう言われてみると確かに(…正直忘れていた)。まあでも、本作でも氏らしい「バイク変形ロボット」が登場するのは結構嬉しい。
その系列だと個人的には、バブルガムの「モトスレイヴ」が好きかな。本作のメカ「マニューバ・ブレード」も仲々カッコよろしい。こちらで特徴的なのは、人型に変形するのに一々事務的な「承認」を得なければならない事…何でそんな面倒な。劇中での説明が無くて理由は判らないのだが、武器類の「射角」の問題かねえ?
荒牧伸志総監督作品、という事で。まあ雰囲気としては懐かしの「A.D.POLICE」みたいと言うか、ブラスレイターの「XAT」が主役になった様な感じというか。…要するに脇役に焦点を当てた、(本編の存在しない)サイドストーリー風だったり。
荒牧氏の監督仕事としては、最近のCGアニメ版「APPLESEED」辺りがまず名前として挙がると思うけど、実は「メガゾーン」や「メタルスキンパニック」といったOVAで既に経験済みだったのだね。そう言われてみると確かに(…正直忘れていた)。まあでも、本作でも氏らしい「バイク変形ロボット」が登場するのは結構嬉しい。
その系列だと個人的には、バブルガムの「モトスレイヴ」が好きかな。本作のメカ「マニューバ・ブレード」も仲々カッコよろしい。こちらで特徴的なのは、人型に変形するのに一々事務的な「承認」を得なければならない事…何でそんな面倒な。劇中での説明が無くて理由は判らないのだが、武器類の「射角」の問題かねえ?
2009.02.06
宇宙(そら)をかける少女
4話目まで見た。本作を見ていて相当な遠未来の様な気がしたけれど、実際には太陽系外どころか月軌道内の地球圏でのお話らしい(カルダシェフによる文明レベルの分類で、U段階くらいかと思ったら実はT段階だった…みたいな感じ)。
そう言われてみると、メカや生活空間の風景等のデザインこそ派手派手しいけど(レオパルド内の「遺物」としての風物との対比の狙いか)、科学技術のレベルとしては確かに表面的印象程には未来的でないかも。…反物質技術を兵器として実用化している様だが、それも決して突飛な訳じゃないし(製造は大変そうだな)。
ただあんな加速度の出せるコロニー内部で、生活圏の人工重力はどうなってるのかいな、と。加速時後方に発生する力と遠心人工重力の合力が、床面に対し垂直になる様に角度を変えるのかな? 慣性制御みたいな超技術は無い様子だし…
個人的には「宇宙のランデヴー」を思い出してしまった(最初のしか読んでないけど、4まで出てるのか…)。レオがラーマ萌え化だと考えたら…あーそうかも。
そう言われてみると、メカや生活空間の風景等のデザインこそ派手派手しいけど(レオパルド内の「遺物」としての風物との対比の狙いか)、科学技術のレベルとしては確かに表面的印象程には未来的でないかも。…反物質技術を兵器として実用化している様だが、それも決して突飛な訳じゃないし(製造は大変そうだな)。
ただあんな加速度の出せるコロニー内部で、生活圏の人工重力はどうなってるのかいな、と。加速時後方に発生する力と遠心人工重力の合力が、床面に対し垂直になる様に角度を変えるのかな? 慣性制御みたいな超技術は無い様子だし…
個人的には「宇宙のランデヴー」を思い出してしまった(最初のしか読んでないけど、4まで出てるのか…)。レオがラーマ萌え化だと考えたら…あーそうかも。
2009.02.05
獣の奏者エリン
4話目まで見た。原作は上橋菜穂子による児童文学。
本作は「精霊の守り人」に引き続いて、プロダクションI.G.により制作されたTVアニメシリーズ。…両作は共に架空の世界を舞台とした(微妙に?)東洋風のファンタジー、という辺りで共通性を持つ。でも前作が「闘い」を基調としたものであるのに対して、本作は医術や薬学といった一種の「癒し」を主眼に置いているようだ。
最近はその言葉も安い使われ方をされているので、決めつけたくはないけれど。それでも、「架空世界での民間療法」というモチーフは面白い。…人々が生きる上で自然は常に友好的なものではなく、時に敵対し牙を剥く。そういう際に自身そして共同体全体の生命を守るのは、厳しい体験を経て得られた「知恵」なのだ。
本作では更に、生活する上で「闘蛇(とうだ)」という獣が重要な位置を占める。闘蛇との関係は決して穏やかなものでなく、常に危険と隣り合わせる事になる。これを自然との関係、或いは「神秘」そのものとの関係とも読み取れるかもしれない。
本作は「精霊の守り人」に引き続いて、プロダクションI.G.により制作されたTVアニメシリーズ。…両作は共に架空の世界を舞台とした(微妙に?)東洋風のファンタジー、という辺りで共通性を持つ。でも前作が「闘い」を基調としたものであるのに対して、本作は医術や薬学といった一種の「癒し」を主眼に置いているようだ。
最近はその言葉も安い使われ方をされているので、決めつけたくはないけれど。それでも、「架空世界での民間療法」というモチーフは面白い。…人々が生きる上で自然は常に友好的なものではなく、時に敵対し牙を剥く。そういう際に自身そして共同体全体の生命を守るのは、厳しい体験を経て得られた「知恵」なのだ。
本作では更に、生活する上で「闘蛇(とうだ)」という獣が重要な位置を占める。闘蛇との関係は決して穏やかなものでなく、常に危険と隣り合わせる事になる。これを自然との関係、或いは「神秘」そのものとの関係とも読み取れるかもしれない。
2009.02.04
WHITE ALBUM
4話目まで見た。…ビートルズのアレじゃなく、今回はアニメの話。
筆者、原作は結構前にプレイ済。シナリオは一通り攻略した筈だが、ランダム発生のイベントは投げ気味で全部は見てないかも。…そういう点も踏まえて今回のアニメ化は興味深く感じるのだが、それ以上にスタッフの顔ぶれがやけに面白い。
元々カワタ氏の絵が好きなのでアニメで動く事自体嬉しいのだけど、キャラデザが吉成鋼氏というのは正直驚き。…何しろ凄腕と言う評価と同時に「手の遅さ」で知られる人物だったもんで。しかも本作では、毎回原画に名前が挙がってるという驚異(あれだよね、本編中で急にモゾモゾ動き出すシーンと、予告だよね?)。
更に脚本に佐藤博暉氏、「KEY THE METAL IDOL」の人かっ。…監督の吉村明氏の経歴がよく判らなかったのだが、80年代という時代設定や、浮遊する字幕として表現される内面演出が面白い。まあ自分の場合実は、アニメを見る上で「誰が作っているか」は左程気にしていないけれど、ここまで来ると話も変わるわ。
筆者、原作は結構前にプレイ済。シナリオは一通り攻略した筈だが、ランダム発生のイベントは投げ気味で全部は見てないかも。…そういう点も踏まえて今回のアニメ化は興味深く感じるのだが、それ以上にスタッフの顔ぶれがやけに面白い。
元々カワタ氏の絵が好きなのでアニメで動く事自体嬉しいのだけど、キャラデザが吉成鋼氏というのは正直驚き。…何しろ凄腕と言う評価と同時に「手の遅さ」で知られる人物だったもんで。しかも本作では、毎回原画に名前が挙がってるという驚異(あれだよね、本編中で急にモゾモゾ動き出すシーンと、予告だよね?)。
更に脚本に佐藤博暉氏、「KEY THE METAL IDOL」の人かっ。…監督の吉村明氏の経歴がよく判らなかったのだが、80年代という時代設定や、浮遊する字幕として表現される内面演出が面白い。まあ自分の場合実は、アニメを見る上で「誰が作っているか」は左程気にしていないけれど、ここまで来ると話も変わるわ。
2009.02.03
RIDEBACK-ライドバック-
4話目まで見た。原作は未読…と思ったらアニメ版は全然違う話ならしい。
この作品は世界観的に、「ライドバック」という架空のメカが芯となっている(物語上では一種の「天才である主人公像」を中心に据えて描いたものだろうけど、まださわりの段階なので触れずにおく)。要するに「人型変形バイク」の系譜に位置するガジェットだが、ここでは「軍用→民生用」という縦軸を持つ設定がちょっといい。
ライドバックは元々、世界情勢を一変させた画期的な兵器。民間ではレース用の乗り物として市販されているのだが、殆どマイナーな存在(マシンの特性を活かせるサーキットが特殊すぎて他車種で使えない為、余り建設されず競技人口が広がらないのが理由?)。だからか法整備も進まず、一般道は走行できないようだ。
面白いのは架空メカにしては珍しく、ある程度操作手順が設定されている所。かなりの部分を自動制御に負ってはいるらしいのだが、人間の手・足・指の動かす範疇(そしてバイクベースらしく体重移動)で操縦できるかも、って搭乗感が楽しい。
この作品は世界観的に、「ライドバック」という架空のメカが芯となっている(物語上では一種の「天才である主人公像」を中心に据えて描いたものだろうけど、まださわりの段階なので触れずにおく)。要するに「人型変形バイク」の系譜に位置するガジェットだが、ここでは「軍用→民生用」という縦軸を持つ設定がちょっといい。
ライドバックは元々、世界情勢を一変させた画期的な兵器。民間ではレース用の乗り物として市販されているのだが、殆どマイナーな存在(マシンの特性を活かせるサーキットが特殊すぎて他車種で使えない為、余り建設されず競技人口が広がらないのが理由?)。だからか法整備も進まず、一般道は走行できないようだ。
面白いのは架空メカにしては珍しく、ある程度操作手順が設定されている所。かなりの部分を自動制御に負ってはいるらしいのだが、人間の手・足・指の動かす範疇(そしてバイクベースらしく体重移動)で操縦できるかも、って搭乗感が楽しい。
2008.12.18
Mr.インクレディブル
観てみた。ブラッド・バード監督、ピクサー制作のCGアニメ映画。04年公開。
人々のピンチを救って来たスーパーヒーロー達。だが彼らは裁判に敗訴し、その力を使う事を禁止されてしまう。そうして一般人として生活していたMr.インクレディブルだったが、過去の栄光に捕らわれ家族をないがしろにしてしまう。そんな時彼に、スーパーパワーを解放しても構わないとする仕事が舞い込む…という内容。
面白かった。…というか監督は「アイアン・ジャイアント」の人だったのね。そう言われてみると、球体侵略ロボットの描写なんかが確かにそれっぽい。スピーディーで尚かつ重量感のある演出や、CGアニメートに見応えがあって正直唸らされる。
あと人死にとか暴力とか、アメコミ的にダークな要素を避けなかったのも英断か。まあCGアニメでスパイキッズをやってるだけな風にも見えたけれど、それはそれで。…しかし能力的には、奥さんのイラスティガールが一番役に立ってるよな。
人々のピンチを救って来たスーパーヒーロー達。だが彼らは裁判に敗訴し、その力を使う事を禁止されてしまう。そうして一般人として生活していたMr.インクレディブルだったが、過去の栄光に捕らわれ家族をないがしろにしてしまう。そんな時彼に、スーパーパワーを解放しても構わないとする仕事が舞い込む…という内容。
面白かった。…というか監督は「アイアン・ジャイアント」の人だったのね。そう言われてみると、球体侵略ロボットの描写なんかが確かにそれっぽい。スピーディーで尚かつ重量感のある演出や、CGアニメートに見応えがあって正直唸らされる。
あと人死にとか暴力とか、アメコミ的にダークな要素を避けなかったのも英断か。まあCGアニメでスパイキッズをやってるだけな風にも見えたけれど、それはそれで。…しかし能力的には、奥さんのイラスティガールが一番役に立ってるよな。
2008.11.02
魍魎の匣
4話目まで見た。うーん…
筆者も「京極堂シリーズ」は以前に読んだ事があるな。その中でも「魍魎の匣」はかなり良かった部類に入ると考えるので、第1作である「姑獲鳥の夏」を飛ばして今回アニメ化されたというのも、まあそれなりに妥当な選択なんじゃなかろうか。
しかし今回改めてストーリーを追う事になった訳だけれど、すっかり内容を忘れていたなあ。ネタバレ的な事だけは思い出せるのに、肝心の「事件」の概要が一体どういうものだったか、全く覚えていなかったよ。そういう訳で良し悪しより、「あー、そういやこんなだったわ」、みたいなリアクションばかり取ってしまっている現状。
にしても本作冒頭って、まるで木場が主人公のようだ。他のキャラを事件に引っ張り込む導入として致し方ないのだが、原作知ってる自分みたいな人間でも現状普通の刑事ドラマにしか見えないや。…原作の持つ「華美」な印象は文体そのものが醸していた訳で、決して花びらヒラヒラしてたらいいってもんでも無いみたいね。
筆者も「京極堂シリーズ」は以前に読んだ事があるな。その中でも「魍魎の匣」はかなり良かった部類に入ると考えるので、第1作である「姑獲鳥の夏」を飛ばして今回アニメ化されたというのも、まあそれなりに妥当な選択なんじゃなかろうか。
しかし今回改めてストーリーを追う事になった訳だけれど、すっかり内容を忘れていたなあ。ネタバレ的な事だけは思い出せるのに、肝心の「事件」の概要が一体どういうものだったか、全く覚えていなかったよ。そういう訳で良し悪しより、「あー、そういやこんなだったわ」、みたいなリアクションばかり取ってしまっている現状。
にしても本作冒頭って、まるで木場が主人公のようだ。他のキャラを事件に引っ張り込む導入として致し方ないのだが、原作知ってる自分みたいな人間でも現状普通の刑事ドラマにしか見えないや。…原作の持つ「華美」な印象は文体そのものが醸していた訳で、決して花びらヒラヒラしてたらいいってもんでも無いみたいね。
2008.10.31
ONE OUTS−ワンナウツ−
4話目まで見た。これはおもしろい…個人的には今期アニメで最高かも。
「野球をするアカギ」、と言ってしまったらそのまんまか。アカギと東亜は、中の人(萩原聖人は日テレ深夜アニメの顔だな、もはや)が同じだという以上に、存在感や雰囲気が似ているような。…違う点と言えば、前者が最終的には圧倒的な「運」を味方にするのに対し、後者は(現状)全て知略・戦略で乗り切ってしまう所か。
ギャンブルでもスポーツでも、勝負事では「厳密なルールの遵守」が当然建前としてある訳だけど、「イカサマ」も持ち味に出来る前者と比較してプロスポーツを扱う本作では、(球界入りのくだりも含め)その辺りが禁じ手なのも個人的には良い。
更にはチームスポーツである野球で勝とうとチームを引っ張るというのだから、(実際の内面はともかく)何だかんだで東亜ナイスガイだし。「おお振り」でも思ったけれど、これだけ普及した「野球漫画」というジャンルでも、こんな新味のある作品が出来るのだなあと感動。…本当、創作に携わる者自身が諦めてはいけないよね。
「野球をするアカギ」、と言ってしまったらそのまんまか。アカギと東亜は、中の人(萩原聖人は日テレ深夜アニメの顔だな、もはや)が同じだという以上に、存在感や雰囲気が似ているような。…違う点と言えば、前者が最終的には圧倒的な「運」を味方にするのに対し、後者は(現状)全て知略・戦略で乗り切ってしまう所か。
ギャンブルでもスポーツでも、勝負事では「厳密なルールの遵守」が当然建前としてある訳だけど、「イカサマ」も持ち味に出来る前者と比較してプロスポーツを扱う本作では、(球界入りのくだりも含め)その辺りが禁じ手なのも個人的には良い。
更にはチームスポーツである野球で勝とうとチームを引っ張るというのだから、(実際の内面はともかく)何だかんだで東亜ナイスガイだし。「おお振り」でも思ったけれど、これだけ普及した「野球漫画」というジャンルでも、こんな新味のある作品が出来るのだなあと感動。…本当、創作に携わる者自身が諦めてはいけないよね。
2008.10.30
喰霊-零-(GA-REI-ZERO)
4話目まで見た。…4話目でようやく「どういう作品」なのか判った。
何とも大胆な構成と言うか…まあ結構「やられた」ってな気はする。途中で作品の傾向がガラッと変わる作品(例えば「フロム・ダスク・ティル・ドーン」)も、途中で主役が代わってしまう作品(年代記的な筋立なら、そういうので当たり前)もそう珍しくは無いと思うけれど、それを全力で「釣り」に使ったという例は余り知らないな。
てっきり1話毎に退魔チームが全滅する話なのかと。でもこうして事態が落ち着いてみると、実は百合アニメだった。…アレ?、いや制服女学生が日本刀を振り回す系の話だったと。そういう事ならお馴染みだし、今後は落ち着いて見られるよ。
ただ後々黄泉が裏切るのは確定してる訳だし、更にその後には原作のストーリー(未読だが、何か結構ギャグ寄りな内容との事)が控えているという、実は構成の辻褄合わせ的にハードルの高い事をやっている。…最初の掴みで耳目を引く事には成功したのだから(多分)今後は腰を据えて良い作品を作ってほしいな、と。
何とも大胆な構成と言うか…まあ結構「やられた」ってな気はする。途中で作品の傾向がガラッと変わる作品(例えば「フロム・ダスク・ティル・ドーン」)も、途中で主役が代わってしまう作品(年代記的な筋立なら、そういうので当たり前)もそう珍しくは無いと思うけれど、それを全力で「釣り」に使ったという例は余り知らないな。
てっきり1話毎に退魔チームが全滅する話なのかと。でもこうして事態が落ち着いてみると、実は百合アニメだった。…アレ?、いや制服女学生が日本刀を振り回す系の話だったと。そういう事ならお馴染みだし、今後は落ち着いて見られるよ。
ただ後々黄泉が裏切るのは確定してる訳だし、更にその後には原作のストーリー(未読だが、何か結構ギャグ寄りな内容との事)が控えているという、実は構成の辻褄合わせ的にハードルの高い事をやっている。…最初の掴みで耳目を引く事には成功したのだから(多分)今後は腰を据えて良い作品を作ってほしいな、と。
2008.10.29
キャシャーン Sins
4話目まで見た。
暗いなあこれ、ビックリした。原作からして明るい世界観とは到底言えない作品だったけど、その比ではないね。まず人間が殆ど死に絶えてしまった上に、それを継ぐ存在だったはずのロボット達でさえ滅びにまっしぐらという状況。現状では事態を好転する材料が見られないどころか、主人公の存在自体が不確かだという…
本作も一時期流行った「ポスト・カタストロフィ」作品の亜種だとは思うけれど、もっと実験的な雰囲気。映像的にまるで(カリガリ博士等の)「ドイツ表現主義」映画みたいだし、闇中やどんよりと淀んだ光線の下で行われる戦闘アクションにも爽快感は皆無(…ガウスぼかしした主線を、乗算させているような表現は面白い)。
古谷徹声のクールな主人公はカッコいいけど、思い切った作品だよ。4話にして今後の展開が未だ読めないと言う事もあるのだが、本作の主題は「アイデンティティ探求」という所にあるのだろう。…謎の解き明かされた先に光明があるといいな。
暗いなあこれ、ビックリした。原作からして明るい世界観とは到底言えない作品だったけど、その比ではないね。まず人間が殆ど死に絶えてしまった上に、それを継ぐ存在だったはずのロボット達でさえ滅びにまっしぐらという状況。現状では事態を好転する材料が見られないどころか、主人公の存在自体が不確かだという…
本作も一時期流行った「ポスト・カタストロフィ」作品の亜種だとは思うけれど、もっと実験的な雰囲気。映像的にまるで(カリガリ博士等の)「ドイツ表現主義」映画みたいだし、闇中やどんよりと淀んだ光線の下で行われる戦闘アクションにも爽快感は皆無(…ガウスぼかしした主線を、乗算させているような表現は面白い)。
古谷徹声のクールな主人公はカッコいいけど、思い切った作品だよ。4話にして今後の展開が未だ読めないと言う事もあるのだが、本作の主題は「アイデンティティ探求」という所にあるのだろう。…謎の解き明かされた先に光明があるといいな。
2008.10.25
鉄(くろがね)のラインバレル
4話目まで見た、おもしろいじゃん。つかくやしい…4話見て泣いてもうた。
本作は主人公の性格面ばかりが話題になってしまうようなのだが…それも仕方ないのかな。何だかまるで大金握って気の大きくなったオッサンとでも言うか、エヴァのシンジ君が限りなく調子に乗ったかのような感じだし。見ていて痛々しいという大方の反応もよく判る。…ところが自分はどうした事か、こういうのに肩入れしてしまうんだよ(Z冒頭のカミーユにも感情移入してしまう位だし…それ以上いけない)。
ラインバレルの場合(4話で結実する)感情の推移に筋が通っているし、何より相対する矢島側の苦悩に泣かされる。…とまあそんな訳で本作の展開が筋立としてそう特別な事をしている訳でもないだろうに、何だかすっかりやられてしまった。
で肝心のロボットアクションとして見ると…かなり健闘しているんじゃないかな。3DCGというハンデ(現時点ではまだ「ハンデ」だろう)を案外感じさせないのは演出の腕か。あえて暗い画面で見にくくしてる風なのは、実際いい判断だと思うよ。
本作は主人公の性格面ばかりが話題になってしまうようなのだが…それも仕方ないのかな。何だかまるで大金握って気の大きくなったオッサンとでも言うか、エヴァのシンジ君が限りなく調子に乗ったかのような感じだし。見ていて痛々しいという大方の反応もよく判る。…ところが自分はどうした事か、こういうのに肩入れしてしまうんだよ(Z冒頭のカミーユにも感情移入してしまう位だし…それ以上いけない)。
ラインバレルの場合(4話で結実する)感情の推移に筋が通っているし、何より相対する矢島側の苦悩に泣かされる。…とまあそんな訳で本作の展開が筋立としてそう特別な事をしている訳でもないだろうに、何だかすっかりやられてしまった。
で肝心のロボットアクションとして見ると…かなり健闘しているんじゃないかな。3DCGというハンデ(現時点ではまだ「ハンデ」だろう)を案外感じさせないのは演出の腕か。あえて暗い画面で見にくくしてる風なのは、実際いい判断だと思うよ。
2008.10.20
崖の上のポニョ
観てみた(…今頃)、宮崎駿監督によるアニメーション映画。08年公開。
海辺の町に暮らす5歳の少年・宗介。彼は波打ち際で、瓶にはまって抜け出せなくなった「さかなの子」を助ける。彼はその不思議な子をポニョと名付け、彼女を守ると誓う。だがポニョを父であるフジモトに奪い去られてしまい、落胆する宗介。一方ポニョも彼との再会を願い、魔法の力を手に入れて人間の姿に…という内容。
おもしろかった。本作では改めて、宮崎監督の「コンテ力」に圧倒されてしまった。物語それ自体が極めてシンプルなだけに、それをアニメーションとして積層させる構築感に奮える。…本作では何よりも「うねり」の力動がすごい。「魚群のうねり」「大気のうねり」「波濤のうねり」等、これらは原初的な生命の躍動そのものだ。
ところで余り知られてない様だが、アンデルセンの人魚姫って実はハッピーエンドなんだよね。空気の精になった人魚姫が後々高い位にも序列されるだろう、その為には修練が必要です…との「宗教的救済」としての意味合いが重要な結末。
海辺の町に暮らす5歳の少年・宗介。彼は波打ち際で、瓶にはまって抜け出せなくなった「さかなの子」を助ける。彼はその不思議な子をポニョと名付け、彼女を守ると誓う。だがポニョを父であるフジモトに奪い去られてしまい、落胆する宗介。一方ポニョも彼との再会を願い、魔法の力を手に入れて人間の姿に…という内容。
おもしろかった。本作では改めて、宮崎監督の「コンテ力」に圧倒されてしまった。物語それ自体が極めてシンプルなだけに、それをアニメーションとして積層させる構築感に奮える。…本作では何よりも「うねり」の力動がすごい。「魚群のうねり」「大気のうねり」「波濤のうねり」等、これらは原初的な生命の躍動そのものだ。
ところで余り知られてない様だが、アンデルセンの人魚姫って実はハッピーエンドなんだよね。空気の精になった人魚姫が後々高い位にも序列されるだろう、その為には修練が必要です…との「宗教的救済」としての意味合いが重要な結末。
2008.09.05
スカイ・クロラ
観てみた。森博嗣原作、押井守監督によるアニメーション映画。08年公開。
戦闘機パイロット・函南は、戦いの日常を生きていた。この時代の戦争は企業が行うショーで、「キルドレ」と呼ばれる子供達が仕事として請け負っていた。転属先の基地に到着した函南は、与えられた機体の先任者の不可解な失踪に不審を抱く。どうやらそれには基地指令・草薙が関わっているらしいのだが…という内容。
おもしろかったよ。個人的には観ながら何だかすごく、数々のイタリア映画を連想してしまった。まるで初期フェリーニや初期ヴィスコンティのような…いつもの押井映画とちょっと違って感じるのは、そんなイメージのせいかな。本作が内容的に紛れもない「青春もの」であるだけに、欧州映画的なやるせない雰囲気がいい。
あとはジュラルミン肌剥き出しの航空機描写がいいね。…筆者未だに「手描きアニメ最高」とか思ってる古い考えの持ち主だけど、雲上でキラキラと日光を反射する鏡面の機体描写は流石にCGならでは。空戦の迫力も上々だし、楽しかったよ。
戦闘機パイロット・函南は、戦いの日常を生きていた。この時代の戦争は企業が行うショーで、「キルドレ」と呼ばれる子供達が仕事として請け負っていた。転属先の基地に到着した函南は、与えられた機体の先任者の不可解な失踪に不審を抱く。どうやらそれには基地指令・草薙が関わっているらしいのだが…という内容。
おもしろかったよ。個人的には観ながら何だかすごく、数々のイタリア映画を連想してしまった。まるで初期フェリーニや初期ヴィスコンティのような…いつもの押井映画とちょっと違って感じるのは、そんなイメージのせいかな。本作が内容的に紛れもない「青春もの」であるだけに、欧州映画的なやるせない雰囲気がいい。
あとはジュラルミン肌剥き出しの航空機描写がいいね。…筆者未だに「手描きアニメ最高」とか思ってる古い考えの持ち主だけど、雲上でキラキラと日光を反射する鏡面の機体描写は流石にCGならでは。空戦の迫力も上々だし、楽しかったよ。
2008.07.18
ゲド戦記
観てみた、宮崎吾朗監督によるアニメーション映画。06年公開。
父である王を刺し国から逃亡して来た王子・アレン。心に闇を抱える彼は、偶然出逢ったハイタカと名乗る魔法使いに命を救われる。旅する彼と同行する事になったアレンはある町を訪れ、そこで人狩りに捕まった少女テルーを助ける。ハイタカの導きでテルーらと暮らす事になるアレン。だが人狩りの背後には…という内容。
原作はアーシュラ・K・ル=グウィン。筆者、実は1巻目しか読んでいない。文庫っぽいのが出たからそれで揃えようかと思って買ったら、続きが出なかったもんで。…それでも、本作で説明不足と評される点の補完は出来たので有難い。
そういう接し方だからか、本作を観ても言われる程には悪くないと感じた。「影との戦い」そのままな事やってるし、「名前」の持つ重要性とか…結構直結してる。プロットやビジュアル要素が過去の宮崎(父)作品の焼き直しだというのは、まあ否定出来ない。でも案外、原作の重苦しい雰囲気は再現出来てるように思ったかな。
父である王を刺し国から逃亡して来た王子・アレン。心に闇を抱える彼は、偶然出逢ったハイタカと名乗る魔法使いに命を救われる。旅する彼と同行する事になったアレンはある町を訪れ、そこで人狩りに捕まった少女テルーを助ける。ハイタカの導きでテルーらと暮らす事になるアレン。だが人狩りの背後には…という内容。
原作はアーシュラ・K・ル=グウィン。筆者、実は1巻目しか読んでいない。文庫っぽいのが出たからそれで揃えようかと思って買ったら、続きが出なかったもんで。…それでも、本作で説明不足と評される点の補完は出来たので有難い。
そういう接し方だからか、本作を観ても言われる程には悪くないと感じた。「影との戦い」そのままな事やってるし、「名前」の持つ重要性とか…結構直結してる。プロットやビジュアル要素が過去の宮崎(父)作品の焼き直しだというのは、まあ否定出来ない。でも案外、原作の重苦しい雰囲気は再現出来てるように思ったかな。
2008.06.25
劇場版アクエリオン
観てみた、河森正治監督によるアニメーション映画。07年公開。
一万と二千年前、人と堕天翅と呼ばれる超存在との戦いがあった。人類は守護天翅アポロニアスと彼の作った「アクエリオン」によって救われる。そして現在、再び復活した堕天翅により人類は攻撃を受けていた。人類は地球再生機構ディーバを結成し迎撃していたのだが、その前に謎の少年アポロが現れる…という内容。
本作は完全新作「壱発逆転篇」と、以前リリースされたOVA作品「創星のアクエリオン」を再構成した「創星神話篇」の2部構成。…「壱発〜」は特に説明は無いけれど、おそらくTV版のサイドストーリー的内容。結構唐突で面食らってしまうような。でもテーマソングがあれだけヒットした後だと、プロモ映像的に楽しめるかもね。
「創星〜」はほぼOVAのまま。少々記憶があやふやだけど、ラストの別世界シーンはTV版って事でいいのかね? だとしたら本作劇場版は、妙なループ構造を持ってる事になるのかも。…まあ全体のノリは相変わらずで、気楽に観られる作品。
一万と二千年前、人と堕天翅と呼ばれる超存在との戦いがあった。人類は守護天翅アポロニアスと彼の作った「アクエリオン」によって救われる。そして現在、再び復活した堕天翅により人類は攻撃を受けていた。人類は地球再生機構ディーバを結成し迎撃していたのだが、その前に謎の少年アポロが現れる…という内容。
本作は完全新作「壱発逆転篇」と、以前リリースされたOVA作品「創星のアクエリオン」を再構成した「創星神話篇」の2部構成。…「壱発〜」は特に説明は無いけれど、おそらくTV版のサイドストーリー的内容。結構唐突で面食らってしまうような。でもテーマソングがあれだけヒットした後だと、プロモ映像的に楽しめるかもね。
「創星〜」はほぼOVAのまま。少々記憶があやふやだけど、ラストの別世界シーンはTV版って事でいいのかね? だとしたら本作劇場版は、妙なループ構造を持ってる事になるのかも。…まあ全体のノリは相変わらずで、気楽に観られる作品。