5話目まで見た。
「ヒーローもの」じゃなく、「怪人もの」だと思って見ればすんなり来るみたいだな。…まあ「主人公≠ヒーロー」という作品も過去には幾つかあった訳で(例えば「ダイヤモンド・アイ」や「アイアンキング」等)そういう系譜の一本と見ても、別に構わないだろうとは思う。ただ個人的に連想するのは、ガストン・ルルー作の小説やその映画化である「オペラ(座)の怪人」。
まさに「怪人」による「復讐劇」という内容が両作で合致するのだが、そういや「仮面」まで被っているね。今回本作で、実に出渕氏らしいデザインが見られてちょっと嬉しかったりするのだけれど…
現代的に手直しされた新デザインを見て、旧スカルマンが映像化の際に蹴られ仮面ライダー(バッタ)となったのは、規制や配慮がどうより「黄金バット」のパクリになってしまうからじゃないか?…と邪推してしまったよ。
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2007.05.29
2007.05.28
ブレイブ ストーリー
観てみた、宮部みゆき原作によるファンタジー・アニメ映画。06年公開。
小学生の主人公ワタルは、転校生の少年ミツルに導かれるように異世界に足を踏み入れる事になる。彼の旅の目的は「家族」を取り戻す事。様々な人々との出会いを経てワタルは成長していくのだが、異世界で再会したミツルは魔導士として人々に脅威を与える存在だった…という内容。
…原作は未読なんだけれど本作を観た限りでは、正統的な異世界ファンタジーと言ってよさそうだな。「正統的」という表現が妥当か判らないけど、個人的にそれは(主人公にとって)異世界での経験が、ある種の「通過儀礼」となる構造を持つ作品の事だと思う。
主人公に成長を促す「特別な体験」の具象化がつまり「異世界」。…そして本作では「人との関わり」が同時に加わる。だからこそ(安直なようで決してそうではない)主人公の出した結論に「成長」を実感できる。
小学生の主人公ワタルは、転校生の少年ミツルに導かれるように異世界に足を踏み入れる事になる。彼の旅の目的は「家族」を取り戻す事。様々な人々との出会いを経てワタルは成長していくのだが、異世界で再会したミツルは魔導士として人々に脅威を与える存在だった…という内容。
…原作は未読なんだけれど本作を観た限りでは、正統的な異世界ファンタジーと言ってよさそうだな。「正統的」という表現が妥当か判らないけど、個人的にそれは(主人公にとって)異世界での経験が、ある種の「通過儀礼」となる構造を持つ作品の事だと思う。
主人公に成長を促す「特別な体験」の具象化がつまり「異世界」。…そして本作では「人との関わり」が同時に加わる。だからこそ(安直なようで決してそうではない)主人公の出した結論に「成長」を実感できる。
2007.05.19
らき☆すた
6話目まで見た。誕生の正確な時期や作品を指摘するのは難しいと思うけれど、新聞連載作から辿るといわゆる「4コマ漫画」という形態は、戦前まで遡る事が出来る。…そういう意味では少なくとも、現在の(手塚治虫発祥とされる)「ストーリー漫画」より歴史あるものと断言してまずよいだろう。
だが逆にアニメ作品の原作としては、やはり少数派に属するのは間違いない。「サザエさん」のような特異な例外を別にしたら、現在の「萌え4コマ」アニメは、「あずまんが大王」をルーツ…というか直接の「起点」に持つ。
…なんてつい当たり前な事を書いてしまったけど、要するに今現在になっても方法論が未成熟だな、と。同傾向の原作のアニメ化としては、個人的に「ひだまりスケッチ」に見られるアプローチを支持するのだが、つまり何を「プラスα」するか(他媒体の原作と異なり「マイナスβ」は考慮の必要が無い)結局この1点を取捨選択するセンスに尽きるという事なんじゃないかな。
だが逆にアニメ作品の原作としては、やはり少数派に属するのは間違いない。「サザエさん」のような特異な例外を別にしたら、現在の「萌え4コマ」アニメは、「あずまんが大王」をルーツ…というか直接の「起点」に持つ。
…なんてつい当たり前な事を書いてしまったけど、要するに今現在になっても方法論が未成熟だな、と。同傾向の原作のアニメ化としては、個人的に「ひだまりスケッチ」に見られるアプローチを支持するのだが、つまり何を「プラスα」するか(他媒体の原作と異なり「マイナスβ」は考慮の必要が無い)結局この1点を取捨選択するセンスに尽きるという事なんじゃないかな。
2007.05.18
sola
6話目まで見た…多分。確認しようにも、OHPが不親切でかなわん。
本作は予備知識なしで見始めたのだが…最初は例によってエロゲ原作のアニメかと思った(キャラが七尾奈留だし)。でしばらく見続けてると、どっかの泣きゲ原作アニメのような気がした(原作、久弥直樹だし)。更に見続けるといきなりバトルが始まったもんで、てっきりガンガン系原作のアニメかと。…結局上記スタッフの名前を聞いて、色々納得したり。
…「ONE」や「Kanon」で、各キャラに好物の設定を用意する事を提案したのはこの人(久弥)らしい。本作でも「トマトしるこ」なる、謎のドリンクを登場させたりと相変わらずなご様子。でも流石に「好物設定」も飽和状態だから、架空の食物を用意するしかないって事なのかねえ。
全体的な印象は半分の話数を経過した今でも、何だか茫漠とした感じ。作品の雰囲気自体はいいんだけど、能登の若作りみたいな演技がどうもな…
本作は予備知識なしで見始めたのだが…最初は例によってエロゲ原作のアニメかと思った(キャラが七尾奈留だし)。でしばらく見続けてると、どっかの泣きゲ原作アニメのような気がした(原作、久弥直樹だし)。更に見続けるといきなりバトルが始まったもんで、てっきりガンガン系原作のアニメかと。…結局上記スタッフの名前を聞いて、色々納得したり。
…「ONE」や「Kanon」で、各キャラに好物の設定を用意する事を提案したのはこの人(久弥)らしい。本作でも「トマトしるこ」なる、謎のドリンクを登場させたりと相変わらずなご様子。でも流石に「好物設定」も飽和状態だから、架空の食物を用意するしかないって事なのかねえ。
全体的な印象は半分の話数を経過した今でも、何だか茫漠とした感じ。作品の雰囲気自体はいいんだけど、能登の若作りみたいな演技がどうもな…
2007.05.15
怪物王女
4話目まで見た…バトルものじゃんかこれ。
事前情報として「萌え化怪物くん」みたいな話を聞いていたから、てっきりもっとユルい日常ドタバタを想像していたら…まあ、迫真の闘いを繰り広げているかと言われたら、別にそうでもないけれど。
だから個人的にはかなりイメージ的な落差を感じてしまったせいで、戦った敵が(モンスター相手とは言え)普通に死んでしまう本作の内容には少々抵抗があったりして。…でもそんな事情こっちの勝手な都合だから、徐々に慣れるしか無いって話だな。うん、トルメキア王家よろしく王族同士の血みどろの闘争劇というのも、それはそれで結構面白くなりそうかも?
…全然関係無い話だけど、「チェーンソー」ってイメージよりも案外切れないもんなんだよねえ。筆者丸太を切る機会があったんだけど、梃子を利用してガッチリ押し付けでもしないと、なかなか切れなかったなあ。
事前情報として「萌え化怪物くん」みたいな話を聞いていたから、てっきりもっとユルい日常ドタバタを想像していたら…まあ、迫真の闘いを繰り広げているかと言われたら、別にそうでもないけれど。
だから個人的にはかなりイメージ的な落差を感じてしまったせいで、戦った敵が(モンスター相手とは言え)普通に死んでしまう本作の内容には少々抵抗があったりして。…でもそんな事情こっちの勝手な都合だから、徐々に慣れるしか無いって話だな。うん、トルメキア王家よろしく王族同士の血みどろの闘争劇というのも、それはそれで結構面白くなりそうかも?
…全然関係無い話だけど、「チェーンソー」ってイメージよりも案外切れないもんなんだよねえ。筆者丸太を切る機会があったんだけど、梃子を利用してガッチリ押し付けでもしないと、なかなか切れなかったなあ。
2007.05.14
ぼくらの
5話目まで見た…現在のところ個人的には、今期アニメ新番組の最高作。
これも筆者、原作は未読なのだけれど。いや、同じ作者の前作「なるたる」を読んで、正直懲りてしまったって事もあるし。だから本作の基本的なプロット(操縦したパイロットが確実に死ぬロボットって…いやはや)を耳にしただけで、目の前が真っ暗になる思いがして来たもんで…ねえ。
だから実際のところどんなもんかと、今回アニメ版をおそるおそる見てみたら…ああ、こりゃあ面白いわ。思っていたよりも「ストーリー」が全体を牽引していく感じ(…こんな意地悪な設定作って本当にお話が成立するのか?、と半信半疑だった)。まだ話の始めで、各キャラの掘り下げより全体的な状況が動く様子が、基本的な設定を知った上でも実にスリリング。
監督は「猫の恩返し」の人という事で、すでに原作をかなり改変して来ているらしいけれど、各キャラの情感を丁寧に追う演出が心憎い。
これも筆者、原作は未読なのだけれど。いや、同じ作者の前作「なるたる」を読んで、正直懲りてしまったって事もあるし。だから本作の基本的なプロット(操縦したパイロットが確実に死ぬロボットって…いやはや)を耳にしただけで、目の前が真っ暗になる思いがして来たもんで…ねえ。
だから実際のところどんなもんかと、今回アニメ版をおそるおそる見てみたら…ああ、こりゃあ面白いわ。思っていたよりも「ストーリー」が全体を牽引していく感じ(…こんな意地悪な設定作って本当にお話が成立するのか?、と半信半疑だった)。まだ話の始めで、各キャラの掘り下げより全体的な状況が動く様子が、基本的な設定を知った上でも実にスリリング。
監督は「猫の恩返し」の人という事で、すでに原作をかなり改変して来ているらしいけれど、各キャラの情感を丁寧に追う演出が心憎い。
2007.05.12
精霊の守り人
6話目まで見た…地味にすごい作品、まさに。NHKでなければ企画そのものが成立しなかっただろうな、なんて考えると公共放送の有り難さもひとしお? 神山監督にとっても、「攻殻機動隊」以降の作品として注視される中で来たのがこれというのは、仲々に期待以上かも。
筆者例によって原作未読なので、そういう意味だと自分がこの作品について語れる事は、まだ憶測の域を越えないと思う。でもまあ今の段階で大体状況が一段落したみたいなので、ちょっと印象を綴ってみよう。
この作品からはアジア的「ファンタジー」というより、どこか「民俗学」的な香りがする。そうした関係の本を読んでいると、現実の人物や営みに関する記述ではなく、まるで異界がどこかで実際に口を開けているような…あんな雰囲気がある。まあそりゃ、原作者がその道の専門家だしな。…同時に、細やかな日常のディティールの積み重ねも見逃せない。
筆者例によって原作未読なので、そういう意味だと自分がこの作品について語れる事は、まだ憶測の域を越えないと思う。でもまあ今の段階で大体状況が一段落したみたいなので、ちょっと印象を綴ってみよう。
この作品からはアジア的「ファンタジー」というより、どこか「民俗学」的な香りがする。そうした関係の本を読んでいると、現実の人物や営みに関する記述ではなく、まるで異界がどこかで実際に口を開けているような…あんな雰囲気がある。まあそりゃ、原作者がその道の専門家だしな。…同時に、細やかな日常のディティールの積み重ねも見逃せない。
2007.05.11
アイドルマスター XENOGLOSSIA
5話目まで見た。…という訳で、自分は元のゲーム版アイドルマスターは知らないよ。何が「という訳」か知らんけど(一応断っとかないと、この話色々面倒だし)。まあこれから書くのは、そういう前提での感想だという話。
だから原作との相違点なんか知りようが無いし、逆に知らないから気にもならない。…そういう視点から眺めてみると、個人的には逆に「舞-HiME」シリーズとの共通性の方が目につくかも。詳しくは知らないが、本作の企画自体が同シリーズからの転用とも聞くし、当然と言えば当然か。
一方でロボットと少年少女との関係が、初期「勇者シリーズ」を連想させたり。でも勇者ロボが「父性」の象徴だとしたら、本作のインベルは同時に一種の「庇護対象」でもある。更に操縦という行為に「マスター」の持つ「母性=親性」が直接関わるという…ああ、つまり「ブレンパワード」か。なんて、サンライズ作品の一連の系譜を眺める思いがしてちょっと面白い。
だから原作との相違点なんか知りようが無いし、逆に知らないから気にもならない。…そういう視点から眺めてみると、個人的には逆に「舞-HiME」シリーズとの共通性の方が目につくかも。詳しくは知らないが、本作の企画自体が同シリーズからの転用とも聞くし、当然と言えば当然か。
一方でロボットと少年少女との関係が、初期「勇者シリーズ」を連想させたり。でも勇者ロボが「父性」の象徴だとしたら、本作のインベルは同時に一種の「庇護対象」でもある。更に操縦という行為に「マスター」の持つ「母性=親性」が直接関わるという…ああ、つまり「ブレンパワード」か。なんて、サンライズ作品の一連の系譜を眺める思いがしてちょっと面白い。
2007.05.10
ロミオ×ジュリエット
4話目まで見た。
これも今期のGONZO。直接シリーズみたいに銘打ってはいないけれど、「厳窟王」と同様な世界名作文学のアニメ化作品。原作は言わずと知れたシェイクスピア…本人らしき人物も劇中に登場している。
筆者その原作の戯曲の方は、恥ずかしながら未読なのだが(またこれも積んじゃってるなあ…)、代わりにフランコ・ゼフィレッリ監督の映画版なら観たっけ。ジュリエットを演じるのは当時15歳のオリヴィア・ハッセー…後の布施明夫人である(なんつって)。これもいい作品だった。
で本作なのだが、ストーリーや設定に案外大胆なアレンジを施している。…とは言っても物語の骨子である、「対立する2つの家系に引き裂かれる恋人達」という悲劇的要素は不変なので余り違和感は無い。でも今後はどうなるか? ハッピーエンドになりそうな予感が…いや、それも望む所よ。
これも今期のGONZO。直接シリーズみたいに銘打ってはいないけれど、「厳窟王」と同様な世界名作文学のアニメ化作品。原作は言わずと知れたシェイクスピア…本人らしき人物も劇中に登場している。
筆者その原作の戯曲の方は、恥ずかしながら未読なのだが(またこれも積んじゃってるなあ…)、代わりにフランコ・ゼフィレッリ監督の映画版なら観たっけ。ジュリエットを演じるのは当時15歳のオリヴィア・ハッセー…後の布施明夫人である(なんつって)。これもいい作品だった。
で本作なのだが、ストーリーや設定に案外大胆なアレンジを施している。…とは言っても物語の骨子である、「対立する2つの家系に引き裂かれる恋人達」という悲劇的要素は不変なので余り違和感は無い。でも今後はどうなるか? ハッピーエンドになりそうな予感が…いや、それも望む所よ。
2007.05.09
風のスティグマ
4話目まで見た。…案外嫌いじゃないんだけど、これ。でも典型的な「ラノベ原作ものアニメ」な印象があるというのも、まあ確か。
あれだ、何だか「オーフェン」っぽいんだな。まず主人公の男性とヒロインの少女、それに弟的キャラの3人が基本ユニット。そして主人公は強大な術者で、過去に所属した組織から追放や離脱した経歴がある…
とか、こんな風に共通点を探してあげつらうのが本意ではないので、これで止めよう。(筆者はそう詳しくないけど)こうした要素はある意味、「王道」と言って差し支えないんじゃないかな(…実際似たような要素を持ち合わせてる「BBB」よりも、遙かにマシな内容だって思う)。
「風」や「炎」の属性に基づく能力の設定がありきたりだ、という指摘はもっともなのだが、これも上述の要素と同列な「王道」だよね。…しかし今期のゴンゾアニメは、王道というか真っ当だな(…いやそれ以前が異j
あれだ、何だか「オーフェン」っぽいんだな。まず主人公の男性とヒロインの少女、それに弟的キャラの3人が基本ユニット。そして主人公は強大な術者で、過去に所属した組織から追放や離脱した経歴がある…
とか、こんな風に共通点を探してあげつらうのが本意ではないので、これで止めよう。(筆者はそう詳しくないけど)こうした要素はある意味、「王道」と言って差し支えないんじゃないかな(…実際似たような要素を持ち合わせてる「BBB」よりも、遙かにマシな内容だって思う)。
「風」や「炎」の属性に基づく能力の設定がありきたりだ、という指摘はもっともなのだが、これも上述の要素と同列な「王道」だよね。…しかし今期のゴンゾアニメは、王道というか真っ当だな(…いやそれ以前が異j
2007.05.08
おおきく振りかぶって
4話目まで見た…てか、めっちゃ面白い。
と言っても原作は未読なので、物語的にはほんのさわりの部分でしかないのだろうけれど、本作の特徴と言うか「特異性」はこれで充分わかった(…事にして話を進める)。確かに、実に現代的な「野球漫画」だ。
本作で印象的なのは、通常練習や基礎トレーニングの描写をあえてせずに、「ソフト面の強化」を前面に出すところ。イメージトレーニングや精神面のコントロールの必要性はもはや常識だが、斬新な切り口だ。
そしてキャッチャーの重要性の強調。野球漫画ならば当然ピッチャーこそが主人公として試合の中心になる所を、キャッチャーの「分析」やリードに従属するものとして描いている。これ(分析的態度)は「人間関係全般」にもあてはまり、常に戦略・戦術的なかけひきが行われるという、妙なスリルがある。…いや端から見ていると、すごく疲れそうなんだけどねえ。
と言っても原作は未読なので、物語的にはほんのさわりの部分でしかないのだろうけれど、本作の特徴と言うか「特異性」はこれで充分わかった(…事にして話を進める)。確かに、実に現代的な「野球漫画」だ。
本作で印象的なのは、通常練習や基礎トレーニングの描写をあえてせずに、「ソフト面の強化」を前面に出すところ。イメージトレーニングや精神面のコントロールの必要性はもはや常識だが、斬新な切り口だ。
そしてキャッチャーの重要性の強調。野球漫画ならば当然ピッチャーこそが主人公として試合の中心になる所を、キャッチャーの「分析」やリードに従属するものとして描いている。これ(分析的態度)は「人間関係全般」にもあてはまり、常に戦略・戦術的なかけひきが行われるという、妙なスリルがある。…いや端から見ていると、すごく疲れそうなんだけどねえ。
2007.05.07
天元突破グレンラガン
6話目まで見た。ん? いや、面白いよ? 一連の騒動を横目で眺めつつ、ここに来てようやく事態が落ち着いたように思い、やっと見る気になった。
という訳でそれはさておき、本作の内容を語る上で、最大の要素はやっぱり「作画」って事になるんじゃないかな(…良くも悪くも)。実際、番宣的なところでも売りにしている訳だし、驚くほど見応えあるのは確か。
最近アニメを見るファンの側で、作画が「再び」注目を受けるようになったと感じる。…再び、と言ったのは一時期アニメーターよりも、脚本や演出がアニメ作品において最重要なものと見做されていたからだ。
それをおかしな事とは言わないのだが、アニメの本数増加による全体的な質の低下や、いわゆる「作画崩壊」が話題になってしまう状況、その揺り戻しや反動があるのかもしれない。端で見ていて、仲々面白い現象だ。…本作もストーリーはともかく、「動きの純粋な快感」があって良い。
という訳でそれはさておき、本作の内容を語る上で、最大の要素はやっぱり「作画」って事になるんじゃないかな(…良くも悪くも)。実際、番宣的なところでも売りにしている訳だし、驚くほど見応えあるのは確か。
最近アニメを見るファンの側で、作画が「再び」注目を受けるようになったと感じる。…再び、と言ったのは一時期アニメーターよりも、脚本や演出がアニメ作品において最重要なものと見做されていたからだ。
それをおかしな事とは言わないのだが、アニメの本数増加による全体的な質の低下や、いわゆる「作画崩壊」が話題になってしまう状況、その揺り戻しや反動があるのかもしれない。端で見ていて、仲々面白い現象だ。…本作もストーリーはともかく、「動きの純粋な快感」があって良い。
2007.05.06
DARKER THAN BLACK 黒の契約者
4話目まで見た。…本作では前後編の2話構成を徹底させるみたいだから、現段階の最新回の5話は、6話放映後に見る事にしよう。
でまあこの作品は、要するに「能力者バトル」もの。本作のタイトルにもある「契約」の存在が、内容を特徴付けている。つまり、この手のジャンルには割とよく見られる「制約」の一種と考えていいと思う。
でもH×Hの「念」に見られる「発動条件」なんかと違って、能力とは全く関係が無いのが面白いと言ったら面白い。…本作の場合「対価」とは「人間性に対する制約」で、生活そのものを阻害する呪いのようにも見える。
個人的に連想するのが、強迫神経症における「強迫儀式」。調べて貰ったら判るけど、生活する中であらゆる手順が決まっていて、それをこなすだけで忙殺されてしまうような症状が現に存在する。…「契約者」の非人間性に対するアナロジーとして、これはちょっとばかり興味深い。
でまあこの作品は、要するに「能力者バトル」もの。本作のタイトルにもある「契約」の存在が、内容を特徴付けている。つまり、この手のジャンルには割とよく見られる「制約」の一種と考えていいと思う。
でもH×Hの「念」に見られる「発動条件」なんかと違って、能力とは全く関係が無いのが面白いと言ったら面白い。…本作の場合「対価」とは「人間性に対する制約」で、生活そのものを阻害する呪いのようにも見える。
個人的に連想するのが、強迫神経症における「強迫儀式」。調べて貰ったら判るけど、生活する中であらゆる手順が決まっていて、それをこなすだけで忙殺されてしまうような症状が現に存在する。…「契約者」の非人間性に対するアナロジーとして、これはちょっとばかり興味深い。
2007.05.05
大江戸ロケット
4話目まで見た。
映画の場合、原作を舞台劇から持ってくるというのはあまり珍しくもないけれど、アニメ作品としてはかなり特殊な例かもしれない(実際自分には思い付かない…逆方向の例ならば無い事もなさそうだけど)。
なんでだろう?と考えると、演劇とアニメではやっぱり客層が相当違うからね(アニメは原作のファンをそのまま引っ張り込めるから、漫画やゲームを原作にするのだろうし。狭いマーケットだから致し方ない)。…かく言う自分も、原作の「劇団☆新感線」というのは恥ずかしながら初耳。
で実際作品を見た印象は、逆に演劇臭が全くしないのに驚いた(演劇原作の映画だと、どうしても舞台を限定するような制約の名残があったりする)。代わりに今風のいかにもなアニメ作品臭さもしないのが長所で、作画の良さと相俟ってなかなか楽しい(奇士のリベンジ…たのみます)。
映画の場合、原作を舞台劇から持ってくるというのはあまり珍しくもないけれど、アニメ作品としてはかなり特殊な例かもしれない(実際自分には思い付かない…逆方向の例ならば無い事もなさそうだけど)。
なんでだろう?と考えると、演劇とアニメではやっぱり客層が相当違うからね(アニメは原作のファンをそのまま引っ張り込めるから、漫画やゲームを原作にするのだろうし。狭いマーケットだから致し方ない)。…かく言う自分も、原作の「劇団☆新感線」というのは恥ずかしながら初耳。
で実際作品を見た印象は、逆に演劇臭が全くしないのに驚いた(演劇原作の映画だと、どうしても舞台を限定するような制約の名残があったりする)。代わりに今風のいかにもなアニメ作品臭さもしないのが長所で、作画の良さと相俟ってなかなか楽しい(奇士のリベンジ…たのみます)。
2007.05.02
BLUE DRAGON
4話目まで見た。
案外面白いと思っているんだけど、なんか全然話題になってないな。…自分は原作のゲームや、少年ジャンプ連載の漫画版「ラル・グラド」はよく知らなかったりする(Xbox360持ってないし)。だからまあ純粋に初めて接する作品な訳で、妙な先入観は無いつもり(ヒゲがどうとか…)。
でどんな作品なのかと思ったら、基本的にはあれだ「スタンド・バトル」。スタンドというのは格闘技の立技じゃなくて、例の「幽波紋(死語)」の事。「影」と呼ばれる存在がマスターの指示で敵と戦う訳だけど、足の裏にくっついているもんで主人公が振り回されてしまうのが面白い。
「名たんていカゲマン」?、という指摘もあったり無かったりするが、ドラゴンの姿はどっちかというとナメック星の神龍だ。…まあそれより何よりパクロミ声の女戦士のキャラが非情で、有無を言わさぬ所が好きかも。
案外面白いと思っているんだけど、なんか全然話題になってないな。…自分は原作のゲームや、少年ジャンプ連載の漫画版「ラル・グラド」はよく知らなかったりする(Xbox360持ってないし)。だからまあ純粋に初めて接する作品な訳で、妙な先入観は無いつもり(ヒゲがどうとか…)。
でどんな作品なのかと思ったら、基本的にはあれだ「スタンド・バトル」。スタンドというのは格闘技の立技じゃなくて、例の「幽波紋(死語)」の事。「影」と呼ばれる存在がマスターの指示で敵と戦う訳だけど、足の裏にくっついているもんで主人公が振り回されてしまうのが面白い。
「名たんていカゲマン」?、という指摘もあったり無かったりするが、ドラゴンの姿はどっちかというとナメック星の神龍だ。…まあそれより何よりパクロミ声の女戦士のキャラが非情で、有無を言わさぬ所が好きかも。
2007.05.01
ラブ☆コン
4話目まで見た。スタッフの構成をいちいち、しっかり照らし合わせてみた訳じゃないから違うのかも知れないけど、本作は「神様家族」制作班によるものなのかな?(一応共通する名前も確かにある)。
…まあ作画の雰囲気からそう思ったのだが(あと「色指定」、いかにも東映なトゲトゲした感じが無い)、カラオケのシーンで神様家族の主題歌が歌われてたりして、やっぱりそういう事なんじゃないかな。
でもそれより本作を実際見た印象としては、以前日曜朝にやってた恋愛中心の少女漫画原作ものみたいだなと。その後路線変更でその枠(現状のプリキュア枠)は、完全女児向けになってしまったけど(…そうとも言えない?)、こうして場所を変えて復活したようで何となく嬉しい。
しかし展開がやけに早くて驚いた(初詣の後、即バレンタインって…)。ネタが無くなったらあれだ、ニューヨークに行くってのはどうよ?
…まあ作画の雰囲気からそう思ったのだが(あと「色指定」、いかにも東映なトゲトゲした感じが無い)、カラオケのシーンで神様家族の主題歌が歌われてたりして、やっぱりそういう事なんじゃないかな。
でもそれより本作を実際見た印象としては、以前日曜朝にやってた恋愛中心の少女漫画原作ものみたいだなと。その後路線変更でその枠(現状のプリキュア枠)は、完全女児向けになってしまったけど(…そうとも言えない?)、こうして場所を変えて復活したようで何となく嬉しい。
しかし展開がやけに早くて驚いた(初詣の後、即バレンタインって…)。ネタが無くなったらあれだ、ニューヨークに行くってのはどうよ?
2007.04.30
地球(テラ)へ…
4話目まで見た。本作の原作漫画は、だいぶ前に読んだ事がある。それから東映の映画版も、劇場でではないけど以前観たな。
…でまあその時の印象は、その当時が多分「少女漫画」ってものに最初に触れた時期になると思うので(原作自体は「マンガ少年」での連載だったけど、女性作家が少年漫画を描いたと言うよりも、当時の感覚では「少女漫画が少年誌に載った」という方が適切だと思う)印象深い。
超能力物としては古典に入る部類だと思うのだが、映画公開の段階('80)ではアニメ作品として結構斬新で、数年後の「幻魔大戦」公開('83)までジャンルとしての代表作的位置づけにあったと思う。
で本作リメイク版なんだけど、原作の内容を丁寧に追っていて好感が持てる(…まあ正直、ほとんど忘れてしまっている)。ただどうにも展開が緩やかで、原作未読の人の事を考えるとちょっと不安になってしまうかも…
…でまあその時の印象は、その当時が多分「少女漫画」ってものに最初に触れた時期になると思うので(原作自体は「マンガ少年」での連載だったけど、女性作家が少年漫画を描いたと言うよりも、当時の感覚では「少女漫画が少年誌に載った」という方が適切だと思う)印象深い。
超能力物としては古典に入る部類だと思うのだが、映画公開の段階('80)ではアニメ作品として結構斬新で、数年後の「幻魔大戦」公開('83)までジャンルとしての代表作的位置づけにあったと思う。
で本作リメイク版なんだけど、原作の内容を丁寧に追っていて好感が持てる(…まあ正直、ほとんど忘れてしまっている)。ただどうにも展開が緩やかで、原作未読の人の事を考えるとちょっと不安になってしまうかも…
2007.04.28
風の少女エミリー
4話目まで見た。
本作は「赤毛のアン」の作者として知られるルーシー・モード・モンゴメリの、もう一方の代表作。以前読んだモンゴメリの伝記によると作者自身の自伝的要素が強いらしく(主人公が小説家を志したり)、一連の「アン・ブックス」より作者本人は気に入っていたとか…そんな記憶が。
まあ筆者、エミリーシリーズ3作はだいぶ以前に買ったまま積んでしまっているんだけどね。…そのうち(他にも手元にあるモンゴメリ作品と共に)読まなくちゃなあ、と思っているうちにアニメ化されてしまった。
本作アニメ版はまあ、序盤って事もあるしまだ何ともな感じ。でも個人的な希望を書くと、出来ればフジテレビの名作劇場枠で作ってもらいたかったかなあ、なんて。取り敢えず本作には、モンゴメリ的なモチーフが散見され(抑圧的な大人の存在と反発、物語への憧憬等)興味深い。
本作は「赤毛のアン」の作者として知られるルーシー・モード・モンゴメリの、もう一方の代表作。以前読んだモンゴメリの伝記によると作者自身の自伝的要素が強いらしく(主人公が小説家を志したり)、一連の「アン・ブックス」より作者本人は気に入っていたとか…そんな記憶が。
まあ筆者、エミリーシリーズ3作はだいぶ以前に買ったまま積んでしまっているんだけどね。…そのうち(他にも手元にあるモンゴメリ作品と共に)読まなくちゃなあ、と思っているうちにアニメ化されてしまった。
本作アニメ版はまあ、序盤って事もあるしまだ何ともな感じ。でも個人的な希望を書くと、出来ればフジテレビの名作劇場枠で作ってもらいたかったかなあ、なんて。取り敢えず本作には、モンゴメリ的なモチーフが散見され(抑圧的な大人の存在と反発、物語への憧憬等)興味深い。
2007.04.27
ひとひら
4話目まで見た。
「演劇もの」のアニメという事で即座に比較対象として思い浮かべてしまうのが、最近にもリメイクされた「ガラスの仮面」。…実際なかなかよく出来た作品だったけれど、本作とはやっぱりだいぶ違うなあと思う。
最大の違いは主人公の才能の度合、と言うか「演劇へ向ける熱量」の差じゃないかな。もちろんそれぞれの作品としての作風や指向の違いだから、どちらが良い悪いとは一概に言えないのだが。ただ見ていて本作がどうにももどかしいのは、その辺が理由なのかもしれない。
あとガラスの仮面は作中に演技論(メソッドのそれ)や、テクニカルな要素を導入しているのが特徴。対するこちらは、そこにまで至ってないというのが現状で…だから実のところ本作は、「部活動もの」と再定義するべきなのかも。そういや、まるで「光画部」VS「写真部」だよね。
「演劇もの」のアニメという事で即座に比較対象として思い浮かべてしまうのが、最近にもリメイクされた「ガラスの仮面」。…実際なかなかよく出来た作品だったけれど、本作とはやっぱりだいぶ違うなあと思う。
最大の違いは主人公の才能の度合、と言うか「演劇へ向ける熱量」の差じゃないかな。もちろんそれぞれの作品としての作風や指向の違いだから、どちらが良い悪いとは一概に言えないのだが。ただ見ていて本作がどうにももどかしいのは、その辺が理由なのかもしれない。
あとガラスの仮面は作中に演技論(メソッドのそれ)や、テクニカルな要素を導入しているのが特徴。対するこちらは、そこにまで至ってないというのが現状で…だから実のところ本作は、「部活動もの」と再定義するべきなのかも。そういや、まるで「光画部」VS「写真部」だよね。
2007.04.26
機神大戦 ギガンティック・フォーミュラ
4話目まで見た。
難しいね。同じような題材を扱うせいで、どうしても過去作品と似たような展開・構成になってしまうというのは。だからその点は割り切って、内容的に薄口になってしまうのは承知で、サクサク進行させる方がいいのかも(実際本作だと、主人公がロボットに乗るまでの葛藤はそんな扱い)。
代わりに(今回すごいメンツを、ずらり揃えただけの事はあって)、デザインや設定は仲々に面白い。…各国のロボをそれぞれ異なるデザイナーが担当しているのだが、3DCGに置き換えると案外統一感も出るもんで。
特に戦闘描写は下手したら単なるどつき合いになりそうな所を(…でもちょっと、能力者バトルっぽいニュアンスがある)、牽制に細かくミサイルや機関砲を使う等の描写で微妙な線でリアリティを出している。…しかし30年後になっても、フランカーどころかF2まで現役なのかあ。
難しいね。同じような題材を扱うせいで、どうしても過去作品と似たような展開・構成になってしまうというのは。だからその点は割り切って、内容的に薄口になってしまうのは承知で、サクサク進行させる方がいいのかも(実際本作だと、主人公がロボットに乗るまでの葛藤はそんな扱い)。
代わりに(今回すごいメンツを、ずらり揃えただけの事はあって)、デザインや設定は仲々に面白い。…各国のロボをそれぞれ異なるデザイナーが担当しているのだが、3DCGに置き換えると案外統一感も出るもんで。
特に戦闘描写は下手したら単なるどつき合いになりそうな所を(…でもちょっと、能力者バトルっぽいニュアンスがある)、牽制に細かくミサイルや機関砲を使う等の描写で微妙な線でリアリティを出している。…しかし30年後になっても、フランカーどころかF2まで現役なのかあ。