2020.03.17

ペンギン・ハイウェイ

観てみた、石田祐康監督によるアニメーション映画。2018年公開。

何事につけ研究熱心な少年・アオヤマの住む町で、何故か「ペンギン」が大量発生する。その奇妙な現象の解明に乗り出した彼は、歯科医院に勤める憧れのお姉さんが、ペンギンを生み出していた事を突き止める。更に森の奥に浮かぶ「海」と名付けられた謎の球体とも、お姉さんは関係がある様で…という内容。

原作は森見登美彦による日本SF大賞受賞小説。本作アニメ映画版は制作に当たった石井監督とスタジオコロリドにとって、初の劇場長編でもある。で内容の方は、SFと言われるとSFかなあという感じだが…主人公が見せる世界の謎(おっぱいとか)の解明に、果敢に取り組む姿勢こそがまさにSFって事なんだな。

ところで本作はカナダのモントリオールで開催された、ファンタジア国際映画祭で最優秀アニメ賞も獲得しているんだけど…その名前が「今敏賞」というらしい。今監督の国際的評価を改めて知ると共に、少しばかりしんみりしてしまった。
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2020.03.12

文豪ストレイドッグス / DEAD APPLE

観てみた、五十嵐卓哉監督によるアニメーション映画。2017年公開。

世界各地で異能力者が次々に自殺するという、異常事態が発生する。事件の背後にかつて、ポートマフィア時代の太宰治が関係した異能力者・澁澤龍彦の存在が浮上する。中島敦を始めとする「武装探偵社」の面々は…という内容。

朝霧カフカ・春河35による漫画を原作とする、アニメシリーズの劇場版。実在の文豪達の名前を持つキャラクターが活躍するアクションバトル、という趣旨の作品だが…本作にはなんと「澁澤龍彦」が登場するというので、一応は観ておくかなと。でもお前誰やねん、と言いたくなる様なイケメンが大暴れしてたんすけど。

まあ元ネタ作家の尊重に、期待する様な作品でもないから多くは言わない(それでも澁澤が「喉」に傷を受けたのにはへえと)。ただ劇場版らしく作画やアクションを頑張りすぎて、作品本来の持ち味を損なってる印象がちょっとしたかなあ。まるでドラゴンボールで、悟空と神龍が戦ってるみたいな感じになってたよ…
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2019.12.22

レゴバットマン ザ・ムービー

観てみた、クリス・マッケイ監督によるCGアニメ映画。2017年公開。

ゴッサムシティで孤独な戦いを続ける「バットマン」。幼い日に両親を失った彼は、家族というものに複雑な感情を抱いていた。そんな時深い考えも無しに、少年・ロビンを養子として迎える。一方バットマンと敵対する犯罪者達の首魁・ジョーカーは、彼から真のライバル視をされていない事に業を煮やし…という内容。

おもちゃの「レゴ」を動かすというコンセプトのCGアニメ映画「LEGO ムービー」。そちらで編集を担当したマッケイが本作では監督の任に当たって、バットマンのキャラや世界観で徹底的に遊んだ一大パロディムービーとなっている。

最初から最後まで、毒のあるギャグを忘れない姿勢にまず脱帽。更にDC関係以外の作品からも、多彩なゲストキャラを登場させているのにビックリした(特に驚いたのはドクターフーのダーレク)。…でもそんなくせしてバットマン=ウェインの心情面に切り込んだ、かなり真面目なストーリーをやっているのがズルいわ。
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2019.10.23

ジャバウォッキー

観てみた、ヤン・シュヴァンクマイエル監督による短編アニメ。1971年公開。

子供の声で「鏡の国のアリス」の作中、怪物「ジャバウォッキー」が登場する場面が朗読される。やがて子供の姿の無い部屋の中で、西洋人形を始めとする様々なものがまるで生きているかの様に、気儘に活動を始め…という内容。

…この人の作品を、粗筋で説明しても仕方ないわな。本作は同名DVD短編集に収録されており、他にも「庭園」「J.S.バッハ / G線上の幻想」といったアニメ技法を用いない作品も含まれるのが興味深い。初期の前衛映画やヌーベルバーグ、またはモンティ・パイソンを連想させたりと案外幅広い作風が楽しめる。

もちろんシュヴァンクマイエルらしいグロテスクでシュール、ナンセンスで気色の悪いコマ撮りアニメーションも健在なので、ご安心(?)を。でもシュヴァンクマイエルが苦手という人には、銅版画挿絵がやたら威勢良く動く「オトラントの城」なんか、結構笑えていいんじゃないかな。…まあそういう人はそもそも見ないか。
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2019.08.06

GODZILLA / 星を喰う者

観てみた。静野孔文、瀬下寛之監督による3DCGアニメ映画。2018年公開。

強大な怪獣「ゴジラ」に、全ての生態系を支配されてしまった未来の地球。生き残りの人類集団はハルオ指揮の下戦いを挑むも、絶望的な状況に陥っていた。そんな中異星人メトフィエスが神と呼ぶ存在、ギドラを出現させ…という内容。

3DCGを用いて制作された通称「アニゴジ」。「怪獣惑星」「決戦機動増殖都市」から続く3部作の最終章となるのが本作。個人的には巷間言われている程には悪くなかったなと。まあ勿論メカゴジラやギドラの肩透かし振りにしろ、キャラが延々問答したり状況を解説し続ける内容が、素晴らしいとは言いづらいけれど…

本作で人類が直面した八方塞がりの状況や、どうにも手出しすらできない不可侵の存在=怪獣。これら全て本作に携わったスタッフの正直な気持を反映したものに見えてしまうと、悪く言う気になれない。…最後に辿り着いた運命の受容は(別に自然賛歌とかでも何でもなく)、ある種「諦念」の境地なのかもなって。
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2019.05.02

リズと青い鳥

観てみた、山田尚子監督によるアニメーション映画。2018年公開。

北宇治高校の吹奏楽部に所属する3年生、オーボエを担当する鎧塚みぞれとフルート担当の傘木希美。次回コンクールの自由曲が「リズと青い鳥」に決まると共に、2人は今後の進路や互いの関係に思い悩む日々を送り…という内容。

根本的な話として自分、百合もの苦手なんだよなあ。いや腐向けも同じ位苦手だから、単にヘテロじゃなきゃアカンって事なんだろうけど…こういう場合損した気分になるのが不思議だ。で本作は武田綾乃の小説「響け!ユーフォニアム」の外伝作品として、2人の少女の感情的な綾を繊細な作画と演出で描いている。

そうした点は高く評価されているけれど、京アニ作品として見た場合そこまで他作とレベル差があるかと言うと、そうでもない様な(勿論いい意味で言ってる)。ただ童話シーンに関しては凡庸なので、感情面の暗喩としては見せ過ぎなのが気になる。…まあそもそも百合が苦手なので、自分が評価するべきではないな。
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2019.04.30

若おかみは小学生!

観てみた、高坂希太郎監督によるアニメーション映画。2018年公開。

両親を交通事故で亡くした小学生、おっここと関織子。彼女は祖母が営む旅館に引き取られ、「若おかみ」としての修行を始める事になる。ところが彼女の前に何と、男の子の幽霊・ウリ坊が現れた。長年旅館に住み着いているという彼を始め、沢山の人々がおっこの心の裡に入って来る。丁度そんな時…という内容。

原作は令丈ヒロ子による児童小説シリーズ。自分はそちら未読だけど、本作と同時期に放映されたTVアニメなら先に見ている。…まあ重複するエピソードもあったので比較してしまうと、尺に余裕のない映画は随分と慌ただしいよなあ。

だから様々な登場人物との「交流」をテーマにしているTV版とは違って、映画版では両親との関係を重視しており、その死からの「克服」を描いていると言ってよいだろう。仲々に重いテーマで制作に当たっては思い切ったなと思うし、評価の高いのも納得だけれど…個人的にはTV版の方が好きかなあ。でも良い映画。
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2019.04.29

未来のミライ

観てみた、細田守監督によるアニメーション映画。2018年公開。

「ミライちゃん」という妹が出来た、4歳の男の子・くんちゃん。職場へと復帰したおかあさんの代わりに、自宅仕事をするおとうさんが2人の面倒を見る事に。でも妹ばかり可愛がられるのが、くんちゃんには面白くない。そんな時不思議な現象が起きて、少女へと成長した「未来の」ミライちゃんが姿を現し…という内容。

要はこれ「シチュエーション・コメディ」として見たらいいんじゃないかな。くんちゃんの声を聴いて正直ナンジャコレ?と思ってしまったんだけど…吉本新喜劇で山田花子が男の子役を演じたりするじゃない、ああいうのを想像したらいいんだなって。まあそれに限らず限定した舞台での、笑いを狙っているのも確かだし。

そういう見方をすると、徹底されていないのが気になるけれど…個人的には根岸競馬場跡が出ただけで許す。だからファミリーヒストリーもどきの感動要素なんかは、本作にとってノイズみたいなもんでしょう(フォローになってないか)。
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2019.04.27

哀しみのベラドンナ

観てみた、山本暎一監督によるアニメーション映画。1973年公開。

中世期のフランス。貧しい農夫のジャンとジャンヌは愛し合い結婚したものの、領主を始めとする周囲からの横暴を受けて苦しみ続ける事に。遂には夫からも見捨てられたジャンヌは、自分の境遇が実は悪魔により仕組まれていたものと知る。悪魔と契約して「魔女」となったジャンヌは、力を得たのだが…という内容。

ジュール・ミシュレの「魔女」を原作に、虫プロが大人向けアニメ映画「アニメラマ」の第3弾として制作したのが本作(ただし手塚はノータッチ)。エゴン・シーレやクリムトみたいな水彩画風の絵を、性的な象徴だらけの演出で動かすという相当尖った作品だが…興行面では惨敗、結果的に虫プロの倒産を招いたとの事。

実際面白いかと訊かれると返答に困ってしまう内容だし、大人がこれを観て喜ぶかというのもなあ。…ただサイケデリック/フリー的演奏で突っ走る、佐藤允彦の音楽は本当にカッコいい。そっち方面に興味があるなら必見ではあるけど。
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2018.12.10

映画 聲の形(えいが こえのかたち)

観てみた、山田尚子監督によるアニメーション映画。2016年公開。

小学生・将也のクラスに、聴覚障碍者の少女・硝子が転校して来る。集団内の異物である彼女を将也はいじめ、最終的に硝子は学校を去る事に。その責任を負う形で将也は周囲から孤立し、高校生になった現在では自殺まで考える様になった。そこで彼は過去を清算する為、硝子と再会するのだが…という内容。

原作は大今良時の漫画。アニメ版「名もなく貧しく美しく」…かと思ったら、幽霊を聾唖者と入れ替えた「あの花」みたいなお話だった。原作がいじめ関連で賛否両論の注目をされただけあって結構キツい描写が続くけど、大筋としては世界から孤立し怯える主人公が自己を取り戻す、リハビリ展開が中心と言えるだろう。

だから個人的には「名もなく〜」みたいに美しい手話描写が、京アニ作画で堪能出来るかと思ったら…殆どそんなシーンは無いんだな。とは言え繊細な映像で描いた、傷付きやすい少年少女の内面描写を観るだけでも本作の価値はある。
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2018.12.09

打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?

観てみた、新房昭之総監督によるアニメーション映画。2017年公開。

ある夏の日典道と祐介は、学校のプールで泳ぎの競争をする。その際2人が想いを寄せる同級生・なずなが、勝った方をその晩打ち上げられる花火を見に誘った。だが勝った祐介は、男友達との約束を優先してしまう。一方彼女が転校してしまうと知った典道がショックを受けた瞬間、不思議な珠が反応して…という内容。

岩井俊二監督の単発TVドラマ(後に劇場公開)を原作とする本作。元々は主人公の選択で変化する、異なる2つのストーリーを描く企画だった様だが…長編化するに当たり、数度に渡って展開をやり直す「ループ物」へアレンジされている。

まあ言ってしまえば、いかにもよくある類のアニメになったという気もするけれど…そこは新房総監督&シャフトなので、化物語のノウハウで再解釈をしたという感じ。流石に原作は今見ると古すぎてちとな(スラムダンクがワンピースになってて笑った)。ただ吹替の配役に関しては、原作の雰囲気を踏まえたのかも?
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2018.12.07

ファインディング・ドリー

観てみた。A・スタントン、A・マクレーン監督によるアニメ映画。2016年公開。

ナンヨウハギという魚のドリー。物事をすぐに忘れてしまう彼女は、家族や故郷の事もわからず茫漠とした日々を過ごしていた。だがある事を切っ掛けに彼女は両親の事を思い出し、カクレクマノミの親子・マーリン&ニモと共に旅に出る。しかし一行が辿り着いたのは、人間が管理する研究所の水槽で…という内容。

2003年に公開された「ファインディング・ニモ」の続編である本作。13年後に続きを出すとは大胆と言うか…公開当時に観た子供達も、いい歳になってるだろうよ。とは言え本作は単なる子供向けではなく前作と同様「ハンディキャップ」がテーマにあって、今回の主人公ドリーも「短期記憶障害」の症状に苦しんでいる。

楽しげな冒険ものであると共に、社会の一様でなさを子供達に自然と伝える内容なのは成る程巧みだ。…だからまあ自分なんかが観て、ドリーって主人公の器じゃないよねとか思うのは、やはり不純と言うか間違ってる気がしてしまうな。
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2018.12.06

劇場版 天元突破グレンラガン

観てみた、今石洋之監督によるアニメーション映画。2008年、2009年公開。

地下で生きる事を強いられている人々。埋もれていたロボット「ラガン」を発見した少年シモンは地上の世界へと飛び出し、螺旋王や獣人といった脅威に立ち向かう事となる。彼は精神的支柱だった兄貴分カミナの死や、螺旋王の娘ニアとの出逢いを経て束の間の幸福を得たのだが、更なる危機が訪れて…という内容。

2007年に放映されたGAINAX制作のTVアニメ「天元突破グレンラガン」。2008年には「紅蓮篇」、その翌年には「螺巌篇」という2部作の形で公開されたのが劇場版である本作。…内容自体はTV版の総集編なので大筋としては変わらないけれど、両作ともクライマックスシーンをより派手に「盛って」る辺りが見所。

特に後編での展開は元の荒唐無稽さを更に上回るやりすぎ感で、一見の価値はある。…ただ筆者TV版を見たのが10年は前なので、ダイジェスト過ぎる進行には戸惑った。それでも現トリガースタッフの原点として、やはりいいもんだな。
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2018.12.04

劇場版 艦これ

観てみた、草川啓造監督によるアニメーション映画。2016年公開。

軍艦の魂を宿し、謎の敵・深海棲艦と戦う艦娘(かんむす)。ある日以前の戦闘で命を散らしたと思われていた艦娘、如月が無事な姿で回収される。ところが彼女は何と一旦深海棲艦に生まれ変わり、敵として砲火を交えていたのだ。いずれまた深海棲艦に戻ってしまう如月を前に、仲間の艦娘・吹雪は…という内容。

人気擬人化海戦ゲームを原作に、2015年に放映されたTVアニメ「艦隊これくしょん -艦これ-」。本作はそちらの続編劇場版。…内容としては第二次大戦で行われた「鉄底海峡」を巡る戦いを元に、艦娘や世界観の真相が語られている。

のはいいんだけど、個人的にはその言い訳がましい設定が好きになれなくてなあ。まあ自分は既にゲームからは足を洗って久しいので、今更ブツクサ言っても仕方ないし、言うべき事でもないな。…本作はやけにシリアス化しており、これが「泣ける艦これ」かなんて。個人的には、動く龍驤が見られただけで満足。
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2018.12.03

さよならの朝に約束の花をかざろう

観てみた。岡田麿里脚本、監督によるアニメーション映画。2018年公開。

代々ヒビオルという布を織って暮らす長命族イオルフ。「別れの一族」とも呼ばれる彼らはある日、メザーテ軍から襲撃を受けた。偶然戦禍を逃げ延びた少女マキアは、やはり戦場で親を失った赤子をエリアルと名付け育てる事に。一方捕らえられた親友のレイリアが、敵軍の王子と婚礼を挙げると知って…という内容。

これも「女の一代記」もの。本作は脚本家として知られる岡田が、初めて監督を手掛けたアニメ映画。ヨーロッパ中世風世界を舞台にエルフみたいに長命な一族を登場させて、母と子の出逢いと別れを描いている作品だけど…一女性の目を通したある種のホームドラマとも言えるので、これは岡田の得意な分野だろう。

だからまあやっぱりそういうのは、ガ○ダムでやるべき題材じゃないなと。とは言え初監督としては実に堂々とした内容で、今後の展開にも期待させるが…男性目線からだと、どこか物足りないのも正直な所。次は現代劇で勝負すべきかな。
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2018.11.30

KUBO / クボ 二本の弦の秘密

観てみた、トラヴィス・ナイト監督によるアニメーション映画。2016年公開。

三味線を弾きながら折り紙を自在に操る少年・クボ。彼は母親と漁村の近くで、隠れる様に暮らしている。クボの左眼は祖父である月の帝に奪われ、父親もまたこの世にはいなかった。村の灯籠流しの日、亡き父に向かって語りかけていたクボは、日没までに家に戻れという母からの言いつけを守れず…という内容。

幼い日に日本を訪れ衝撃を受けたという、ナイト監督による和風ファンタジー。本作も一見するとCGの様だが、コマ撮りのストップモーション映像で制作されている。内容的には時代劇というか、まるで日本の昔話そのものでユニーク。

かぐや姫や桃太郎等を自然に消化した上で、独自の物語に再構築する手腕は仲々。彼の地では翻訳資料も少なそうなのによく研究している。ただ月の帝や武具が中国風になって、やや混乱している様にも思ったけれど…日本だって竹取物語で月の使者は中華イメージで描いたりするから、多分そういう事では。
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2018.11.29

犬ヶ島

観てみた、W・アンダーソン監督によるアニメーション映画。2018年公開。

今から20年後のメガ崎市では、犬たちに「ドッグ病」なる奇病が流行していた。そこで長年犬に対して憎しみを抱く一族の小林市長は、犬たちを全てゴミの投棄地である島に隔離する。そんな時チーフと呼ばれる野良犬が島で見たのは、愛犬を救出にやって来た市長の養子・小林アタリ少年の姿だった…という内容。

一見CG風だが、全編ストップモーション撮影により制作されたという本作。アンダーソン監督としては「ファンタスティック Mr.FOX」に続く、2作目のアニメ映画との事。…内容的には日本の伝統文化から現代サブカルチャーまで雑多な要素をパッチワークして、独特の世界観で描いたファンタジー作品となっている。

いかにも外国人が日本を曲解して作ったと言うよりも、寺山修司が自国文化を誇張して描いた感覚に近いのは結構すごい。…まあ個人的には先ず少年に恭順を示した犬4匹が、途中から完全に出番が無くなるのはひどくねえか?と。
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2018.10.31

ズートピア

観てみた、リッチ・ムーア監督他による3DCGアニメ映画。2016年公開。

肉食と草食の動物達が共存する社会。ウサギの少女ジュディは憧れだった警官になって、「ズートピア」へとやって来た。でも与えられる仕事は駐車違反取り締まりだけ。不満を感じる彼女は署長に直訴して、詐欺師のキツネ・ニックと共に連続誘拐事件の捜査に乗り出す。与えられたのは僅か48時間…という内容。

本作で製作総指揮を担当したジョン・ラセターの作品で個人的に割と共通した印象としてあるのは、既存の実写映画の「ガワ」を替えたアニメだなと。例えば本作は警察/探偵ものバディ作品を、動物のキャラへと置き換えた感じかな。

故に過去作られた作品の積み重ねを反映し優れた内容なのも確かだが、本作は更にそれに加えてキャラを動物にした事による、見事な化学変化まで起こしている。まあ本作の場合それは、米国における「人種問題」のアナロジーでもあって…本作を乱暴な言葉で表現したら、「動物版ミシシッピー・バーニング」だな。
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2018.10.30

カッパの三平

観てみた、平田敏夫監督によるアニメーション映画。1993年公開。

父母と離れ、祖父と田舎の村で暮らす少年・三平。ある日彼は川で溺れて、何と河童の国に囚われてしまった。三平は彼を助けてくれた河童のガータローと共に人間の世界に逃げ延びるも、祖父はこの世を去る。彼は消息を絶った母親と再会する為に、子守歌を手掛かりに地下の世界を目指すのだが…という内容。

原作は水木しげるの漫画(元は紙芝居らしい)。「ゲゲゲの鬼太郎」や「悪魔くん」より知名度は落ちるものの、1968年には「河童の三平 妖怪大作戦」としてTVドラマ化もされている。本作は「にっかつ児童映画」の制作による劇場アニメ。

てっきり東映アニメーション作品かと思ったら違うんだな。…本作は冒頭に文部省やらPTAやら推薦のテロップが数々出て来るだけあって、まあかなり優等生的な内容。鬼太郎や悪魔くんと違ってバトル展開にはならないから少々地味なのも仕方ないが、逆に水木アニメとしては民俗学的な雰囲気があるのは面白い。
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2018.10.22

劇場版 マジンガーZ / INFINITY

観てみた、志水淳児監督によるアニメーション映画。2017年公開。

マジンガーZ操縦者としての戦いを終えて10年、兜甲児は科学者の道に進んでいた。ある日彼は地下に埋まった巨大な人型構造物の中から現れた、少女型ロボット・リサに遭遇する。一方剣鉄也の乗るグレートマジンガーが何者かに襲われる。それは倒したはずのDr.ヘルが操る機械獣の群だった…という内容。

永井豪原作による「マジンガーZ」「グレートマジンガー」の続編となる劇場アニメ(本来続編としては既に「グレンダイザー」が存在するけれど、本作ではそちらは無視されている)。続編というか、堂々たる完結編的な内容となっている。

原作の持つお約束やテイストを丁寧に踏まえた上で、作品や作り手/受け手に経過した時間や変化の要素を加えた、味わい深い内容になっているのが心憎い。個人的には今永井作品をやるに際し、原作要素に寄りかかりすぎると失敗するという持論があるので、本作の距離感はまさに絶妙と言わざるを得なかった。
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