2018.07.18

攻殻機動隊 新劇場版

観てみた、黄瀬和哉総監督によるアニメーション映画。2015年公開。

2029年、草薙素子少佐率いるサイボーグ部隊が大使館占拠のテロリストを急襲。だが同時刻総理大臣が爆弾により、草薙の元上司・クルツ中佐と共に暗殺された。事件を追う中で、草薙と同じ姿をした犯罪者ハッカーの存在が浮かび上がる。真相を前に草薙は部隊を解散、単独行動を取るのだが…という内容。

士郎正宗の漫画を原作とする「攻殻機動隊」シリーズ。本作はその前日譚として始まった「ARISE」の最終章であると共に、既存作冒頭へとつながるストーリーが描かれるという趣向。だからお馴染みの光学迷彩ダイブや桜の24時間監視も出て来るんだけど…桜の方もよく見るけど別に名シーンって訳ではないよな。

個人的にはARISEの内容をすっかり忘れていて参った(クルツからして何した人だったか思い出せないし…)。結局ARISEに対する違和感は無くならなかったけれど、今更少佐に「へっへーんだ、やなこった」とか言い出されても困るし。
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2018.07.17

ガラスの花と壊す世界

観てみた、石浜真史監督によるアニメーション映画。2016年公開。

コンピュータ内の仮想空間・知識の箱。その世界を侵食するウイルスと戦うのが、デュアルとドロシーという少女の姿をした抗体プログラムだった。ある日2人が戦闘の中遭遇したのが正体不明のプログラム。リモという自分の名前以外の記憶を持たない彼女だったが、まるで人間の少女の様に振る舞い…という内容。

設定が入り組んでいる割に少数登場人物によるシンプルな内容で、ストーリーが駆け足な割に歌だけ流れるPV風の足踏みシーンがあるという。ええ話っぽくまとまったとは思うけど、人類復活までやりきったゼーガペイン程ではないな。

本作は「アニメ化大賞」を獲得した公募作品、Physics Pointの「D.bakup」を原案とする中編アニメ。崩壊後の世界に残された唯一の楽園を描いた内容…と書くと石浜監督が以前手掛けた「新世界より」と共通するけれど、まああまり関係無いだろう。それでもどこか厭世的な感覚があるのは、作家的資質かもしれん。
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2018.07.15

夜は短し歩けよ乙女

観てみた、湯浅政明監督によるアニメーション映画。2017年公開。

ある夏の夜。女子大生「黒髪の乙女」は、底なしの勢いで飲み歩き、ふとした弾みで思い出した幼少時代宝物だった絵本を探し歩く。そんな彼女の前に事あるごとに現れる「先輩」もまた、夏の夜に「黒髪の乙女」を探し歩き…という内容。

原作は森見登美彦の小説で、以前同作者の「四畳半神話体系」TVアニメを手掛けた湯浅監督が映画化している。…戦前アニメ等思わせる作画や突飛な演出を引き継ぎ、更に脇キャラを「四畳半」よりスライド出演させているのが特徴。内容の方も「酒」「古書」「演劇」と題材を渡り歩く、前衛的でペダンチックな作品。

ある一夜を舞台に様々な場面を移ろい/彷徨い歩く物語は、ジョイスの「ユリシーズ」を連想させたんだけど…どうも小説(未読)とアニメとでは印象が違うらしい。原作はこれでもすれ違い恋愛小説といった風情だそうで、やたらと攻めてる感じなのはアニメの演出あってのものとか。とは言え決して「難解」ではないけどね。
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2018.07.14

メアリと魔女の花

観てみた、米林宏監督によるアニメーション映画。2017年公開。

田舎の町に転居した少女・メアリ。世話になる大叔母や、近所の少年・ピーターといった新たな出逢いがあるものの、彼女は何をするにも空回り。そんなある霧の日、迷い込んだ森で彼女は「魔女の花」を見つける。その事で魔法の力を得たメアリは、空飛ぶ箒の導きで異世界の魔法大学に辿り着くのだが…という内容。

スタジオジブリ独立後の米林監督により設立された、スタジオポノックの初作品である本作。…原作はメアリー・スチュアートの児童小説で、同監督はジブリ=宮崎アニメにおける海外児童小説の原作路線を引き継いでいこうって事かな。

内容としても実際宮崎アニメを思わせる要素の詰め合わせという感じだが、「アリエッティ」や「マーニー」とは違う活劇路線なので、個人的には嫌いじゃない…メアリの可愛さだけで大体許せるし。ただ(これは原作からの問題か)メアリ1人のシーンが多いせいで、やたら説明調の独り言ばかりで話が進むのがなんかな。
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2018.07.12

宇宙兄弟#0(うちゅうきょうだい なんばー・ぜろ)

観てみた、渡辺歩監督によるアニメーション映画。2014年公開。

現在NASAで宇宙飛行士候補として訓練中の南波日々人。彼を弟に持つ南波六太は自動車会社に入社したものの、部内で煙たがられ地方の閑職に追いやられてしまった。六太はそれでも情熱を失わず、社内コンペへの参加を決意する。そして日々人の側では、同僚の宇宙飛行士ブライアンとの間に…という内容。

現在も連載中の小山宙哉の漫画を元に、その前日譚を描いたアニメ映画。原作者本人が脚本を担当しているだけあって、本編で描かれなかった細かい挿話を紡ぎ合わせ、主役2人の感情の流れを追っている。…ただ反面本編に入る前の話なので、描かれているエピソード自体は宇宙ならぬ地上的に地味また地味。

だから原作ファンが本編の内容を補完するという以上に、キャラをより深く知りたいという層に向けた作品じゃないかな。…本編では兄弟2人が同じ画面に収まってるシーン自体殆ど無い訳で、それだけで本作にはおっと思ってしまった。
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2018.03.14

魔法の天使クリィミーマミ / ロング・グッドバイ

見てみた、スタジオぴえろ制作によるOVA。1985年発表。

小学校の卒業式を迎えた森沢優。彼女がかつて「クリィミーマミ」として所属した芸能事務所の同僚・めぐみが主演する映画が決まり、制作発表の会場に駆けつけた。だが既に魔法を失った筈の彼女は、何故か再びマミに変身してしまう。しかもその姿を皆に見られ、成り行きで映画に出演する事になって…という内容。

1983年放映のTVアニメ「魔法の天使クリィミーマミ」の完結編。1984年に発売されたOVA「永遠のワンスモア」から続く話となっている。…しかも劇中映画「二つの世界の物語」は、1995年にPCゲームとして製作された。ぴえろ魔法少女シリーズとして当時大変人気があっただけに、息の長い展開が行われてたのだな。

まあ内容自体はファンサービスそのものなので、その後の優やマミをまた見られるだけで充分という作品だろうけど…今となってはアニメで再現された特撮やフィルム編集の風景等、アナログ撮影技法が何とも懐かしく妙な気分になる。
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2018.03.13

カーズ2

観てみた、J・ラセター&B・ルイスによる3DCGアニメ映画。2011年公開。

最速のレーサー・マックィーンは、親友のレッカー車・メーターのお節介でF1カー・フランチェスコとの戦いの舞台、世界グランプリに挑戦する事に。一方英国のスパイカー・フィンとホリーは、レース場の裏で進行する陰謀を調査する中で、メーターを米国のスパイと勘違いしてしまう。果たして彼らの運命は…という内容。

2006年に公開された「カーズ」の続編、日本も舞台になっている事で話題になった。…のだけれど前作から一転、レースそっちのけでメーターを主役にしたスパイアクションが展開するという内容の為に、賛否両論という結果に終わった。

まあ個人的にも何か違うという作品だが…これ旧車/珍車好きなら、小ネタだけで楽しめるんじゃないかな。メーターが端々で語る蘊蓄がかなりマニアックな上、敵組織が不人気欠陥車の集まりだけにトラブルあるある話になるのは微苦笑。作品自体には正直疑問もあるものの…楽しみ方は一通りじゃなくてもいいよね。
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2018.03.11

劇場版MAJOR メジャー 友情の一球(げきじょうばん めじゃー ゆうじょうのうぃにんぐしょっと)

観てみた、加戸誉夫監督によるアニメーション映画。2008年公開。

プロ野球選手・茂野の養子となり、福岡に転校した吾郎。新天地でも野球を続けるべく地元チームの「博多リトル」に入団する事に。だが以前の無理が祟った右肩故障の為に、本来なら投手のところを野手としての参加となった。それでも目覚ましい才能を見せる吾郎に対し、チームメイトの投手・古賀は…という内容。

原作は満田拓也の漫画。本作劇場版は原作でも触れられなかった福岡での活躍と、左投手へ転向する事になったエピソードが描かれる。ノゴローの選手生活で故障は切っても切れない関係にあって、しょっちゅう怪我を押して無理する逸話ばかりの中この上更にもう1つ加わるってのは、凄いと言うか呆れると言うか…

まあそれでも少年編が久し振りに観られたのは良かった。…で本作劇場版の制作は(TVとは違い)スタジオXEBECが担当してるのだけれど、加戸監督×高見明男キャラデザという事で、「うぽって」か「To LOVEる」かという感じがすごい。
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2018.03.10

たまこラブストーリー

観てみた、山田尚子監督によるアニメーション映画。2014年公開。

京都の商店街で向かい合わせに建つ二軒の餅屋。「たまや」の娘・たまこと「大路屋」の息子・もち蔵は、小さい頃からの幼馴染み。そんな2人が高3になり、もち蔵は東京の大学へ進学を決意する。彼は長年たまこに想いを寄せており、逡巡の末遂に告白した。だがたまこもそれを受けて大いに動揺し…という内容。

2013年に放映されたTVシリーズ「たまこまーけっと」の続編劇場版で、一緒に短編「南の島のデラちゃん」も併映された。そちらはTV本編から映画への導入という意味合いがある様だが…まあ独立した作品として観ても差し支えない感じ。

というか俺TVの内容殆ど忘れてたし。むしろ初々しい恋愛模様をシンプルに描いた事で、TV本編より高い評価を獲得した模様。個人的には「みんな善人」と評される本作でも、TV版には意地悪なクソレズがいたじゃねえか。…という悪印象を覆したみどりちゃんは、多分この映画で一番得したキャラなんじゃないかなと。
posted by ぬきやまがいせい at 21:54 | Comment(0) | アニメ

2018.03.09

言の葉の庭

観てみた、新海誠監督によるアニメーション映画。2013年公開。

ある雨の日、授業をサボって庭園のベンチに雨宿りした高校生・タカオ。そこには年上の女性が先客でおり、昼間からビールを呷っていた。その後雨が降る度顔を合わせる事になったタカオとその女性・ユキノは、次第に気持ちが惹かれ合う様に。将来靴職人になる夢を語る彼に対し、一方のユキノは…という内容。

新海監督の5本目の映画となる中編アニメ。「秒速5センチメートル」同様にSFやファンタジー要素を排すると共に、高校生と成人女性間の恋愛という一般映画的題材に取り組んでいる。…と言うものの本作の場合その年齢差が両者間の「距離」であって、これは同監督でお馴染みの「長距離恋愛」モチーフだろう。

本作はそれ以外にも「雨」や「短歌」に「靴」といったモチーフが鏤められ、情緒面を盛り上げているのだが…反面(次作「君の名は。」と比較すると)あまりストーリーの展開上で機能していない辺りは、まだまだ通過点の作品という印象だな。
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2018.03.07

planetarian 〜星の人〜

観てみた、津田尚克監督によるアニメーション映画。2016年公開。

文明は荒廃し、空には星の光すら差さなくなった世界。ある日残された少数の人々が暮らす集落に、衰弱した1人の老人が収容される。彼は小型のプラネタリウム投影機を携え、あちこちを巡る「星の人」だった。老人は無人都市でプラネタリウムを孤独に守り続ける、少女型ロボットとの出逢いを語り…という内容。

2004年DL販売で発表されたKeyのゲーム「同〜ちいさなほしのゆめ〜」が原作。アニメ版は2016年にまず過去編が全5話で配信され、その後未来編を加える形で劇場版が製作された。内容的にはポストアポカリプスを舞台にしたSF的題材だが…まあちょっと足りない女の子が死ぬといういつもの鍵作品(暴言)。

だからこれはこういうものとして観られたものの、ロボ子がカウントダウンを始めてからが延々と長くて参ったのだわ。…ロボット三原則にさらりと触れる辺りへえという感じだけど、主人公をバンバン攻撃してきた四本足はどういうこっちゃ。
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2018.03.06

聖☆おにいさん(せいんと おにいさん)

観てみた、高雄統子監督によるアニメーション映画。2013年公開。

イエスとブッダ。宗教界の2大スターは日頃の重圧を離れ、東京の立川にアパートを借りてささやかなバカンスを楽しんでいた。遊園地やプールとどこに行くにも一緒の2人だが、彼らの隠し切れないオーラは俗人の間で暮らすのに少々大変。それでも2人は物珍しい日本での生活を、心から満喫しており…という内容。

原作は中村光の漫画。2006年連載開始との事だが、現在でも継続中と知ってビックリした(長えバカンスだな)。イエスとブッダが日本で共同生活していたら…というシュールなアイデアを元にした原作を、アニメ映画版の本作もそのまま踏襲している様だが、「仮面ライダーフォーゼ」ネタ等は映画独自要素だとの事。

だから少年達との一連の絡みも映画オリジナル展開らしく、そこだけ何か違和感があったのはそのせいか(シュールギャグではなく人情小咄みたいだったし)。まあどちらかと言うと宗教説話パロディとしての方が、面白く観られたかな。
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2018.03.04

劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス

観てみた、本広克行総監督によるアニメーション映画。2015年公開。

潜在的犯罪者を探知し殺害する「シビュラ・システム」が、法制化された未来の日本。政府の実行部隊である公安局刑事課の監察官・常守朱は、かつて同部署の部下で海外に逃亡した執行官・狡噛慎也が東南アジアの某国で反政府活動に身を投じていると知る。朱は現地に飛んで動向を探るのだが…という内容。

2012年放映のTVシリーズの続編。前年に放映されたTV二期とは異なり、一期とほぼ同じ布陣で製作されている。二期では出番が無かった狡噛が活躍する辺り当初からのファンには嬉しいが、舞台が海外の上(怪しげな英語台詞だらけ)派手なドンパチが繰り広げられるという、未来刑事物からは少々離れた内容。

まあキャラのその後が気になる人向けという感じで、シビュラを巡る社会的課題に決着がつく訳ではないので、あってもなくても別に…という続編ではある。とは言え朱ちゃんの説得力(ぢから)と共に、将来への示唆が感じ取れるのでは。
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2018.03.03

GANTZ:O(がんつ おー)

観てみた、さとうけいいち総監督による3DCGアニメ映画。2016年公開。

通り魔に襲われ絶命した高校生・加藤勝は、その瞬間ある建物の一室に転送されていた。その場に鎮座する黒い球体「GANTZ」の指示に従って、彼は同じ境遇にある数名の仲間と共に、謎の敵を倒す任務に就く事となる。彼らが送り込まれたのは大阪の街。そこには恐るべき強敵が待ち受けており…という内容。

原作は奥浩哉の漫画。本作はその中の「大阪編」を採り上げ(だから多分OはOsakaのO)、3DCGアニメとして製作している。…その為展開は割と唐突なものの一応順序立てた説明があるし、何より一回の戦闘をノンストップで描き切るシンプルなストーリーは、GANTZ映像化として最も成功していると思われる。

特に実写を意識したCG映像(手持ちカメラ風の絵作りが効果を上げている)は、原作の持ち味ととても相性が良い。まあ原作からしてCG作画だから、当たり前だな。…しかしさとう監督って色々やってるな。いぬやしきのアニメもなのか。
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2018.02.28

レッドタートル / ある島の物語

観てみた、マイケル・D・ドゥ・ヴィット監督によるアニメ映画。2016年公開。

遭難し無人島に漂着した男。彼は筏を組んで脱出を試みるのだが、その都度謎の妨害を受け島に戻されてしまう。再び筏が壊れた際、彼の前に赤い大海亀が姿を見せる。男は腹を立てて亀に暴力を振るったのだが、良心の呵責から亀を介抱する。その後甲羅の中から現れたのは、美しい人間の女で…という内容。

短編作「岸辺のふたり」がアカデミーアニメ部門賞に輝く、同監督による初長編。本作もカンヌ映画祭で、ある視点部門特別賞を獲得した。…製作にはスタジオジブリが参加しており、高畑勲がプロデューサーとして関わっているとの事。

本作には台詞らしい台詞も無く、一見難解なアートアニメみたいだが…要するに「鶴の恩返し」等でよく見られるパターンの話(異類婚姻譚という)。世界中に同種の類型が存在する様で、監督の出身地にもあるんじゃないか。だから「まんがオランダ昔話」だと思えば、成程ジブリが関係してて別に不思議じゃないよなと。
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2018.02.27

時の支配者

観てみた、ルネ・ラルー監督によるアニメーション映画。1982年公開。

両親を巨大蜂に殺され、遠隔の惑星で救援を待つ少年ピエール。宇宙船上で救助信号を受けたジャファールは、通信機を介して彼と連絡を取り合う。途中シルバード老人と合流し、偶然同乗していたマトン王子・ベル王女と共に旅を急ぐ。果たして救助は間に合うのか、そして「タイムマスター」とは?…という内容。

「ファンタスティック・プラネット」のラルー監督だけに、やはり奇妙な雰囲気の漂うSF作品だが…本作の脚本にはメビウスも参加しているとの事。またメビウスは作画や美術設定を担当しており、砂漠に点在する巨大でモニュメンタルな風景を舞台にする辺りなど「アルザック」等、彼のバンドデシネ作品そのままだな。

だから正直お話どうこうより「動くメビウスの絵」が見所なのは間違いなかろう。どうせなら本作の様なスピリチュアル?なのより、アクション中心で見たかった気はするけど…まあ今となっては貴重さ故に、代わりの無い作品なのは確か。
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2017.12.20

怪盗グルーのミニオン危機一発

観てみた、ピエール・コフィン監督他による3DCGアニメ映画。2013年公開。

泥棒稼業から足を洗ったグルーは、三姉妹の父親代わりとして人工生命体・ミニオン達と共に奮闘していた。そんなある日彼は「反悪党同盟」なる秘密組織の依頼で、女性エージェント・ルーシーと共に盗まれた危険物質の捜索をする事に。彼はある男が死んだ筈の怪盗・エルマッチョではないかと睨み…という内容。

観始めてからおやと思ったんだけど、本作は「怪盗グルーの月泥棒 3D」という作品の続編だったのね。まあ内容を理解する事自体には大して問題にはならなかったものの、よく判らんオッサンが色恋で浮かれてるのを見せられてもなあ…

とは言え人気のキャラクター「ミニオン」達が、ワイワイと騒ぐ様を見ているだけでも楽しい。つかまあそれ以外別にないしな。本作の制作はイルミネーション・エンターテインメントという聞き慣れない所で、まだミニオンシリーズしか目玉作品は無い様だけれど…つまり、ミニオンだけに目玉という事ですな(親父ギャグ)。
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2017.12.18

ファンタジア

観てみた、ベン・シャープスティーン監督によるアニメ映画。1940年公開。

レオポルド・ストコフスキーが指揮するフィラデルフィア管弦楽団のクラシックに、ディズニースタジオによる動画を組み合わせた音楽アニメ映画。ナレーションはウォルト・ディズニー自身が担当し、高い芸術性を目指した…という内容。

一般的にはミッキーマウスが登場する「魔法使いの弟子」が有名だと思うけど、実は2時間以上もある本編中で10分程度のもの。それ以外はクラシックに添えられたイメージ映像が延々続く感じで、ミッキー目当てに観た子供は痛い目…というか眠い目を見る。いやまあ大人でも、サウンドトラックくんの辺りで寝るがな。

とは言え本作が1940年に作られたというのはやはりとんでもない。その驚きだけで一見の価値はあるが、個人的には「はげ山の一夜」辺りはIron Maidenのジャケット絵がそのまま動いた感じで楽しめた。あと「春の祭典」での恐竜映像も面白いけれど…今となってはツッコミ所満載の復元で、その辺りも興味深い。
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2017.12.17

ウォーターシップダウンのうさぎたち

観てみた、マーティン・ローゼン監督によるアニメ映画。1979年公開。

草原で暮らす牡兎ヘイズルの弟ファイバーは、この地に災いが起きると予言する。若い兎達は群れから抜け出し、予言の丘を目指し走る。故郷は人間の手で滅ぼされたものの、彼らは苦しい旅の果て安息の地に辿り着いた。だが彼らの群れには牝兎がおらず、近隣から牝を呼び寄せようとするのだが…という内容。

リチャード・アダムスの児童小説をアニメ映画化した本作。公開当時本国イギリスでは、Art Garfunkelの主題歌共々大ヒットしたとの事だが…個人的にはガンダムの外伝企画「Advance Of Z」のモチーフになった事から興味を持った。

ヘイズルを始めビグウィグやハイゼンスレイ等、MSのネーミング元が色々と判って仲々面白い(ウーンドウォートってオッサン兎かよ)。…内容自体神話的な英雄譚といった趣きでユニークなのだが、兎の作画がデフォルメや擬人化でないまさに兎という辺りも良かった。うちで今飼ってる兎よりはだいぶ勇ましいな。
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2017.10.03

リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード

観てみた、吉成曜監督によるアニメーション映画。2015年公開。

魔法学校ルーナノヴァの落ちこぼれ生徒・アッコを始めとする6名は、街で毎年行われている魔女パレードの開催を課題として与えられる。魔女の悲惨な歴史を描いたその内容を潔しとしないアッコは、「ハッピータイム計画」と題した魔女の素晴らしさを人々に訴える催しを、新たに演じる事にしたのだが…という内容。

文化庁によるアニメ育成企画、「アニメミライ」の1本として製作された「リトルウィッチアカデミア」。本作はその続編となる中編映画で、2017年には新規に全26話のTVシリーズも放映された。…当シリーズは国外の人気が高い事でも知られており、海外のクラウドファンディングでも熱心なファンからの出資が集まった。

筆者TV版の方を先に見ていたので、順番がテレコになってしまったんだけど。…まあこのシリーズは正直アッコみたいに、いい所もあれば悪い所もある。でも長所も短所もひっくるめて、「かくあれかし」と肯定したくなる作品なんだよなあ。
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