2010.11.04

透明人間現わる

観てみた。円谷英二特殊撮影、安達伸生監督映画。1949年公開。

物体を透明にする薬品を研究する中里博士には、瀬木と黒川という弟子がいた。彼らは博士の娘を巡る恋愛のもつれもあり、相争う関係にあった。そんな時、博士が透明薬の実験をすると書き残して失踪し、黒川もまた何者かに連れられ姿を隠す。それと軌を一にして、「透明人間」が世間を騒がせる様になり…という内容。

本作は円谷英二の戦後初作品として大映で制作された。円谷はこの数年後に、以前紹介した「透明人間」を東宝で撮影している。…作品的な関連は全く無いが、本作は円谷の初期代表作とも言われており、その成功を受けてのものだろう。

とは言うものの、出来としては後者に軍配が上がるかな。本作は元々子供向けという事もあるし、全体的に地味。透明人間が副作用で精神を病むという設定もあって、悲壮感ばかりが先に立つのは致し方ないが少々つらい。まあカーペンター監督版みたいに、透明のままで人世エンジョイ出来るようになるのもすごいが…
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2010.08.25

宇宙大戦争

観てみた。円谷英二特技監督、本多猪四郎監督映画。1959年公開。

宇宙ステーションが謎の円盤群から攻撃を受ける一方、地球上の各地でも「冷却光線」とそれに伴う反重力現象による破壊が頻発していた。一連の事件は遊星人ナタールによる地球侵略で、それに唯一対抗できる兵器「熱線砲」の開発が急がれた。そして人類は、月面のナタール基地攻撃を決断するのだが…という内容。

見ていて「キャプテン・スカーレット」を連想した。他天体上の侵略基地とか、声のみで警告を発する敵の描写とか。まあ制作時期に関しては本作の方がだいぶ先なので、キャプテン〜が同じ侵略SFとして本作の内容を参照したと見ていいんじゃないかな。…アンダーソン作品から日本は、影響を受ける一方かと思っていたので、そう考えるとちょっと嬉しい(ついでに言うと、スピップ号とTB1号は似てる)。

似てると言えば地球「ロケット戦闘機」はX-15にそっくりだが、その初飛行が映画公開と同じ59年。当時のこうした情報の流通事情は判らないけど、こりゃ早い。
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2010.08.24

大怪獣バラン

観てみた。円谷英二特技監督、本多猪四郎監督映画。1958年公開。

北上川上流を訪れた科学者一行、だが彼らは何者かの襲撃で全滅してしまう。事故原因の究明のため現地に分け入る人々、そこで彼らは地元民により「婆羅陀魏山神」として崇拝される、古代生物「バラン」と遭遇する。怪獣バランは民家をなぎ倒し、空を飛んで東京を目指す。人類はバランを阻止出来るのか…という内容。

なんか日本の特撮と言うより、英米の怪獣映画(原子怪獣現る辺り)みたいな雰囲気の作品。…それもその筈、実際本作は元々米国で放映するテレビ映画として制作された。作品の規模(壊されるのは茅葺きの民家がせいぜい)やバラン撃退の手段(要するにただの爆弾)が変に現実的なのは、そういう理由からなのだろう。

「怪獣に有効なのは火力のみ」という思考は余りにも当然過ぎて、小美人の歌や孤独な科学者の超発明が最終手段となる日本の怪獣映画としたらやはり異色。面白いと言えば面白いのだが、ドンパチ一辺倒の割に印象としては淡白だな。
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2010.05.07

惑星大戦争 THE WAR IN SPACE

観てみた。森田健作主演、福田純監督映画。1977年公開。

1988年、地球各地で謎の飛行物体が目撃されていた。その脅威に対し国連は母国日本に三好を派遣し、建造途中で放棄された宇宙防衛艦「轟天」完成を滝川博士に要請する。果たして謎の敵は都市に攻撃を開始し、博士も轟天の完成を急ぐ。遂に発進した轟天は敵群を薙ぎ払い、敵本拠・金星を目指す…という内容。

で、その三好が現千葉県知事。他にも若き浅野ゆう子や沖雅也の姿が。大滝秀治は「つまらん!」と言いそうだけど、筆者はこの作品案外好きよ。スターウォーズ公開に便乗したヤッツケ映画として知られる本作だが、元の「海底軍艦」は勿論、東宝メカ物特撮の流れを意外に感じさせてくれる。…ユルさとか大雑把さとか。

地球から金星までの移動にやたら時間が掛かるとか、スラスター噴射での姿勢制御とかエーテル爆弾とか。すっごい些末な部分で楽しんだりしてな。ただ旧作でのムー要素を汲んだ大魔艦内にいるのが、何故かチューバッカ。…いやぁ面白い。
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2010.01.05

透明人間

観てみた。円谷英二特技監督、小田基義監督映画。54年公開。

銀座の路上で「透明人間」が死んだ。携えた遺書には、彼以外にも透明人間がいる事を伝えていた。この事実に日本が揺れる中、透明人間を名乗る包帯面の強盗が現れ更に世間を騒がす。そんな時、事故の当事者だった記者が目を付けたのは常にピエロの扮装でサンドイッチマンをする南條という男だった…という内容。

本作は「ゴジラ」と同年の公開という事で、円谷監督の特撮や映像的アイデアが素晴らしい。一方ストーリー面は案外シリアス(ゴジラ同様戦争の影が色濃い…透明人間による特攻隊なんて発想は、後の怪奇大作戦っぽいね)。な割に透明人間の描写はコミカルにならざるを得ないのは、少々良し悪しではあるのだけど。

そういう辺りのバランスを取る為の見せ場が、重油タンク爆発シーンなのかもしれないが、正直こっちは爆笑してしまった(特撮の出来自体はいい)。ギャングの拳銃すげー。…でもそういや変身人間ものって、大抵ラストで大爆発してるよね。
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2009.12.25

ガス人間第一号

観てみた。円谷英二特技監督、本多猪四郎監督による特撮映画。60年公開。

手口不明な連続銀行襲撃事件。犯人の追跡により捜査線上に浮かんだのが、日本舞踊の家元である春日藤千代という女性だった。共犯を疑われ彼女が連行された直後、彼女の解放を求め一人の男が真犯人を名乗り警察を訪れた。橋本という青年、彼の正体とは身体をガス化し殺人を犯すガス人間だった…という内容。

という訳で、東宝「変身人間」シリーズにおける最高傑作はこれ。虚仮威しかと思いきや実は悲恋もの、B級的内容にして格調高さを併せ持つ。全く背反した要素を、同時に味わう事の出来る名作。…SFものとして考えても案外アリで、ガス化出来たら確かに、パイロットとして加速度による肉体的負担は関係なくなるだろうなぁと。個人的には子供時分にTVでちょっと観て、ずっと印象に残っていた作品。

関係ないけどビルからモクモクと立ち昇るガス人間は、何だかまるで「ケムリです」と言って、JTのCMみたいに分煙の大切さを語りかけて来そうで笑ってしまった。
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2009.12.24

美女と液体人間

観てみた。円谷英二特技監督、本多猪四郎監督による特撮映画。58年公開。

雨の夜、麻薬密売に関わるギャングが衣服だけを残し失踪した。捜査はその男の情婦、キャバレー歌手・千加子にも及ぶが雲を掴む様な状態。一方化学者・政田は洋上で被曝した漁船に関わる患者の証言から、彼は人間が液体化して人を襲うようになったと推測する。かくして液体人間による被害は拡大し…という内容。

東宝映画のいわゆる「変身人間」シリーズでは、何故か「マタンゴ」がダントツで知名度があるようだが(多分、一番着ぐるみモンスター色が強いからじゃなかろうか)本作はそちらを超えて、想像以上に奇妙でいい。…冒頭からしばらく刑事ドラマなんだか、キャバレーミュージックのモンド映画なんだか判らないという内容だし。

まあ退屈って言ったら正直退屈なのだが、その後は液体人間の登場で俄然盛り上がる。「溶解人間」かよ…とか思いつつ観ていたけど、これって案外エヴァにおける補完後の人類の姿を先取りしたものかもしれないな、なんて。褒めすぎか。
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2009.06.28

ロンドン指令X

見てみた、ジェリー・アンダーソン制作による人形特撮ドラマ。全13話。

田舎の教会に暮らすスタンレー神父、彼の正体はイギリス諜報部員だ。「ミニマイザー」という物体を1/3の大きさにする装置を使い、相棒のマシュウと共に難事件を解決していく…というのが内容の骨子。実際の俳優の演技と、俳優そっくりに作られた人形の映像が混在した、次作「謎の円盤UFO」への橋渡しとなる作品。

よく言われる様にアンダーソン作品としては、内容が確かに地味。そのせいか、スポンサーから打ち切り宣告を食らったという不遇の作品でもある。…でも「老人が主人公の作品」と考えたら、破格な程に派手。神父自身がアクションする訳ではないけれど(それ以前にマリオネーションで格闘は出来んわな)、ドンパチも多い。

紳士の国らしい英国の優雅な雰囲気と、007やフォーサイスの国という事で、スパイ物の味わいが楽しい。しかし主人公を神父にしたのは、小さくなった相棒に指令を出すのに呟いていても不自然でない職業、ってだけで決められた気がする…
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2009.03.20

モスラ

観てみた、米田興弘監督によるシリーズ第1作。96年公開。

北海道の森林、そこに封印されていたのは宇宙怪獣デスギドラだった。デスギドラを不注意で目覚めさせてしまったのは、大樹と若葉の兄妹の父。兄妹の前に現れた小美人モルとロラの導きで、二人は現場へと向かう。既に復活を果たしていたデスギドラを倒す為、小美人はモスラを呼ぶ事を決断するのだが…という内容。

紛れもない「ジャリ向け」作品。でも意外にエグいシーンがあって、へえと(出来はまあ置いといて)。…「MOTHRA」というネーミングが「MOTHER」をもじったものというのは今更言うまでもないだろうけれど、本作が(原典以上に)「家族」というテーマを強く打ち出して来たのは、子供向けというご都合以上に筋が通っていて良い。

森林が主舞台だったり、東京タワーの代わりが屋久杉といったアイデアも好きだな。…ただモスラって存在自体に、怪獣映画に必須な「破壊」や「闘い」といった要素が似合わないという性質から、全体が齟齬を起こしてるのも確か。難しいな。
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2008.12.22

ゴジラ×メガギラス G消滅作戦

観てみた、手塚昌明監督によるゴジラ・シリーズ第24作。2000年公開。

大阪を首都とする日本、そこではゴジラ撃退のため小型ブラックホールを利用した兵器の開発が進められていた。白州で極秘裏に行われた実験は成功、だが時空の歪みから古代昆虫の卵が出現する。東京渋谷に運ばれた卵は大量のメガヌロンを生み出し、それらのもたらす被害で渋谷は水没してしまう…という内容。

勘違いしてたのだけど、本作はミレニアムの続編ではないのね。多くの作品みたいに初代からの続きどころか、最初のゴジラすら倒されていない。その上風変わりな設定の味付けがあって、ニュースフィルム風の冒頭から期待したのだが…

しかし科学考証の不備位は、大した問題じゃないって感じ。つうか、渋谷に一直線に落ちてくる衛星は未来技術でわざわざそうなるように作ってあるんじゃなかろうか。でないとブラックホール兵器みたいな(戦略的に)危険な物、世界各国が打ち上げるの認めると思えんし。…まあこれで筆者ゴジラ映画は一通り観たかな?
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2008.12.21

ゴジラ 2000 MILLENNIUM

観てみた、大河原孝夫監督によるゴジラ・シリーズ第23作。99年公開。

ゴジラが再び出現した。同時に海中からは謎の岩塊が発見される。それは遠い過去に宇宙より飛来したUFOだった。両者は激突し戦いとなる。UFOは地球のコンピュータから情報を盗みゴジラを分析する。目的は自らの望む様に地球を作り替える事。そして驚異の復元力を持つゴジラ組織を手に入れたUFOは…という内容。

なんか、意外に楽しめた。本作はまるで変則マッチみたいな対戦カードで、それだけで結構観る上での興味が持続出来た(有名怪獣出せば受けはいいんだろうけど、VS以降は正直「またか」としか…)。まあ最終的には結局怪獣の取っ組み合いだったけど。それでも「宙に浮く岩」のイメージは好きだよ(マグリットっぽい?)。

冒頭の根室上陸シーンは、実際ワクワクさせていい感じ。まあそれ以降がグダグダだと言われたら否定は出来ないが。…当シリーズも本数が大変な事になってるだけに、こんなエアポケットみたいな作品が出来たんだなと思うと一寸面白い。
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2008.11.04

ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃

観てみた、本多猪四郎監督によるゴジラシリーズ第10作。69年公開。

鍵っ子の一郎、今日も彼は一人家で両親の帰りを待つ。彼の興味を惹くのはゴジラやミニラの棲む「怪獣島」。実際に行く事の叶わない彼は、夢の怪獣島でミニラと友達になる。そこでミニラはガバラという、ガキ大将の少年と同じ名前の怪獣にいじめられていた。一方現実の世界で一郎は、逃走中の強盗犯に…という内容。

案外楽しめた。特撮シーンがありものを繋ぎ合わせただけ(円谷英二は本作には不参加)という低予算作品なので、そうした方面の期待は出来ない。…それでも当時完全に低年齢化していた同シリーズだが、本作の場合視点から完全に子供のものなので、トータルでの違和感が少ないというのは褒めておいていい要素だ。

個人的にはこれで「昭和ゴジラ」(84年ゴジラ以前)は一通り観た事になるので、ちょっと感慨深い。観る前は好きでなかったミニラが、案外可愛く感じられたのでそこは良かったかな。…しかしミニラの仕草が、ビートたけしに見えて仕方なかった。
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2008.10.28

ゴジラの逆襲

観てみた、小田基義監督によるゴジラ映画第2作。55年公開。

ゴジラ東京上陸による惨事の記憶も生々しい中、再びゴジラが洋上で発見される。更にはアンギラスと呼ばれる新たな怪獣も登場し、事態は混迷を深める。政府は様々な策を講じるのだが、不慮の事故により2大怪獣の大阪上陸を許してしまう。両者の巨体が激突し、激しい被害を招く。そして戦いの決着は…という内容。

これは…ちょっとどうよ? 前作公開より僅か半年(それはそれですごいが)で、いきなり内容が無くなってしまった。まあ後に「怪獣プロレス映画」化する同シリーズの展開を早くも指し示した、という意味では重要な作品なのかな。…でもなあ。

たださすが円谷、特撮は(前作ほどでないにしても)仲々いい。特にT-33による爆撃描写なんかよかったな。アンギラスも意外に健闘していたし。…でも当のゴジラがかっこ悪いなあ。何でか出っ歯になってて、お前はイヤミかと。あれ、そういやゴジラって「怪獣大戦争」でシェーしてたな。なんとこれも時代の先取りだったか。
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2008.07.10

吸血鬼ゴケミドロ

観てみた、佐藤肇監督による松竹製SFホラー映画。68年公開。

突然の異常により荒野に不時着した旅客機。生き残った乗員のうち、要人暗殺犯の男が不思議な光に包まれ、額から謎の生物に侵入される。男は肉体を乗っ取られ人間の血液を奪う吸血鬼となってしまう。救援の見込みもない状況に、乗員達はエゴを剥き出し次々に自滅していく。そして謎の生物の目的とは…という内容。

同時代のこの手の作品としては、破格な程良く出来ていると思う。映像的にはチープながら演出的な違和感も無く、不気味な雰囲気もいい。…個人的な話をすると、大昔TVで部分的に見てトラウマになっていた映像が(炎の中生物が額から這い出るシーン)この作品のものとは知らなかった。いやあ、今見てもキモいわぁ。

SF的な視点からしても、ちょっとクレメントの「二十億の針」なんか思い出したりして。別に推理はせんけど。…どっちかって言うとハインラインの「人形つかい」か、この場合。出て来るのがアダムスキー型UFOってのも、味があっていいね。
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2008.05.31

ケータイ捜査官7

8話目まで見た。これ、かなり面白い。

内容としては(「少年ドラマシリーズ」×「怪奇大作戦」)+「電脳コイル」といった感じか。思ったよりはるかに、真摯な作りがすばらしい。…個人的に最も連想させられたのが「怪奇〜」で、正直本家「セカンドファイル」よりも無理のない現代的な「置き換え」が行われていると思う(この手の作品は、尺的に30分がいいよね)。

ただ「携帯電話」という物が日常のツールとして普通に入り込んでいる状況だと、それが歩いて・喋るからといって「物語上のガジェットとして」言うほどには驚きは無かったりする(主人公が7と会話する姿は、普通に通話してるのと変わらないしな)。…だからこそそういう状況から起こりうる事件を、発生から解決まで丁寧に追ったプロットに感心する(「発生」っても、「悪の携帯」の仕業とかどんだけー)。

そういや「龍騎」関係の人が多い(って言っても2人か)なと思ってたら、角川3人娘の一角・渡辺典子も実は平成ライダー(アギトの映画)出演者だったのだね。
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2008.05.26

ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル

6話目まで見た。

…「ウルトラファイト」みたいなもんと理解すればいいのかしら。ウルトラマン不在の怪獣同士の取っ組み合い、って意味ではまあその通りだし。でも更にそこへ近年流行のカードバトル要素を組み合わせるという、特撮における人間ドラマがどうこうと唱えてた、宇宙船世代の自分らとしては少々斜め上すぎる展開だったり。

それでも製作者側が同じ様なマインドセットの層(平成ウルトラの人らがそのままやってる訳だし)であるためか、アンドロメロス並のチープなセットの上で展開するには驚きのシリアス振り。まるで「悪魔と天使の間に…」的な。本当のところ個人的には、上記「〜ファイト」みたいな馬鹿馬鹿しいのが見たかったんだけれど…

ただ流石にマンネリが痛々しかった最近のウルトラシリーズから考えたら、一種の荒療治として面白い。…ところで、なんで主役怪獣としてゴモラが選ばれたんかな。まあこうして改めて見ると、歴代ウルトラ怪獣の中でもかなり男前だしね。
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2008.05.20

仮面ライダー THE FIRST

観てみた。石ノ森章太郎原作、長石多可男監督映画。05年公開。

水の結晶を研究する科学者・本郷は、突然謎の組織ショッカーに拉致され改造人間にされてしまう。バッタの能力を持ち「ホッパー」と呼ばれる彼はショッカーの指示で犯罪を働くようになる。だがあるきっかけで正気を取り戻し、組織の刺客と対立する本郷。そして現れたのは彼と同じホッパー・一文字だった…という内容。

本作を観ていくつか妙に感じる要素(マスク普通に脱げるのかよ、とか)は、実は原作漫画に準拠していると聞いてちょっと感心。自分は原作未読な上、元々のTVシリーズもそれ程きちんとは見ていないのだけれど…それでも本作に対して違和感が拭えなかったので、そういう設定的な「外堀埋め」は逆に面白く感じられる。

ただ恋愛要素の強調は置いといても、やっぱり全体的な作りの貧相さが劇場映画として物足りない。ライダー&怪人のデザインや造形がいい(アクションなんかせずとも、スッと立っているだけで絵になるあたり素晴らしい)だけに残念だなあ。
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2008.04.20

電送人間

観てみた、福田純監督映画。東宝「変身人間」シリーズの第3作。60年公開。

銃剣を凶器とした連続刺殺事件が発生した。新聞記者の主人公は、犯人の遺留品から見つかった特殊な電子部品からこの事件に興味を抱く。警察と共に捜査を続けるうちに、一連の被害者には戦時中のある部隊に所属したという共通点が判明する。それは物質を遠隔地へと「電送」する画期的研究だった…という内容。

本作を観て感じたのは、当シリーズの作品が後の「怪奇大作戦」の直接の雛形になるものなのだろうなって点。…戦時中の事件を起因とする「復讐譚」、高度な科学を悪用した「犯罪」。これらは、まさに怪奇大作戦のライトモチーフだよね。

主演が鶴田浩二というのは結構意外だったけれど、あんまり印象には残らない。逆に犯人役・中丸忠雄の不気味な存在感はいいのだが、復讐する側もされる側もまごう方なき悪党で、双方に感情移入できないからドラマの盛り上がりは今イチ。人物配置的に一考の余地があったかも。…特撮表現は仲々に素晴らしい。
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2008.04.18

魔人ハンター ミツルギ

4話目まで見た。

昔の特撮番組を採り上げた本なんかでは大抵紹介されている作品だから、自分も以前から興味があった。それ以上に日本では珍しく、週1の番組でコマ撮りアニメ(「アニクリエーション」と称される)を採用しているって辺り実に気になるよね。

で実際見た印象はと言うと、意外にがんばっているなと。チョコマカして重量感がまるで無いというのは、この映像技法のそもそもの欠点だし(オブライエンやハリーハウゼンですらその例に洩れない…関係無いけど骸骨はオマージュ?)、そう考えれば実際健闘している。着ぐるみ的制約に束縛されない自由な発想も良い。ただそれでも番組後半になると(打ち切りで全12話という短命に終わった訳だが…)スケジュールの逼迫で、手抜きが目立つようになってしまうらしい。残念。

そういや何でか自分は子供の頃からライディーンや、大魔神にタロスとか好きだったな。だから本作のミツルギも、「ギシギシ動く神像」の系譜として大好きだ。
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2008.03.07

仮面ライダーキバ

6話目まで見た。…事前に聞いた評判からの想像からしたら、遙かに良いと思うんだけど。まあ実際、今いち話題になっていないというのは確かか。でも本作において新機軸として打ち出された要素に関して、個人的にはほぼ肯定的だな。

まず、1986年と2008年の2つの時点を往復する構成…というか、出来事の「因果関係」や「伏線の回収」を異なる時系列間で行うというのは、作劇的にかなり画期的だと思う(筆者恥ずかしながら映画・小説・演劇等で、類例を思い付かない)。わかりにくいといった批判ももっともだが、これだけでも結構おもしろい試みだ。

それから怪人のデザインモチーフに、「ステンドグラス」を採り入れている点。ぶっちゃけライダーの吸血鬼や狼男ネタよりずっと身を乗り出した。デザイン的にはこれまでではオルフェノクが最も優れていたと思うけれど、今回のファンガイアはアイデア面で一本勝ち。なんかキラキラしてて、ソフビ人形映えしそうじゃん。

内容自体はまさに「いつものやつ」なのだが、結構期待しようかなと思ってみたり。
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