見てみた、G・フェルドマン監督によるドキュメンタリービデオ。1989年発売。
1930年に米インディアナ州で誕生した「スティーヴ・マックィーン」。アクション派の俳優として世界的な人気を博し、50歳の若さでこの世を去った彼は、幼い頃父親から見捨てられ一時は荒れた生活を送った。本作ではマックイーンの俳優としての生涯を、貴重な映像や関係者の証言から追っていく…という内容。
マックィーンは日本でも、キャリア極初期のTVドラマ「拳銃無宿」の頃から人気が出たので、世代の人には思い入れ深い存在。筆者は本作で生まれの不幸は初めて知ったけど…撮影現場での問題児・反抗的な態度や、逆にその反動かと思われる子煩悩振りなどは、知ってより魅力的に感じられる話ではなかろうか。
短い生涯の中で重要な映画へ、立て続けに出演しているのに驚いたけれど…初の主演作である「マックイーンの絶対の危機」(1958年)は、ポスターがチラッと映るだけなのは納得いかんなあ。いや、まあそれも無理ないとは思うが…
2026.02.10
2026.02.08
ジェームス・ディーン / フォエーヴァー・ヤング
見てみた、M・J・シェリダン監督によるドキュメンタリーDVD。2005年発表。
1931年インディアナ州で誕生し、1955年に24歳の若さでこの世を去った「ジェームス・ディーン」。僅か3本の主演映画を残し、伝説的な俳優として記憶される彼だが、それ以前にTV出演を中心とするキャリアの積み重ねがあった。本作ではそれらの貴重な映像から、ディーンの短い俳優人生を追う…という内容。
本作ではキャリアの初期も初期、初めてカメラに写ったというCMの映像から見られる。特別すぎる存在としてあまり下積みというのを感じさせないだけに、ファンには驚きの内容だろう。3本の主演映画とはかなり違った演技をしている作品も多く、ディーンの才能が持っていた可能性を、今になって知る思いがする。
余談に近いけれど個人的に驚いたのが、The Kate Smith HourというTV番組の1コーナー「The Hound of Heaven」。これ後に「ミステリーゾーン」の「狩りの最中突然に」としてリメイクされている。色んな関連があるものだなあ。
1931年インディアナ州で誕生し、1955年に24歳の若さでこの世を去った「ジェームス・ディーン」。僅か3本の主演映画を残し、伝説的な俳優として記憶される彼だが、それ以前にTV出演を中心とするキャリアの積み重ねがあった。本作ではそれらの貴重な映像から、ディーンの短い俳優人生を追う…という内容。
本作ではキャリアの初期も初期、初めてカメラに写ったというCMの映像から見られる。特別すぎる存在としてあまり下積みというのを感じさせないだけに、ファンには驚きの内容だろう。3本の主演映画とはかなり違った演技をしている作品も多く、ディーンの才能が持っていた可能性を、今になって知る思いがする。
余談に近いけれど個人的に驚いたのが、The Kate Smith HourというTV番組の1コーナー「The Hound of Heaven」。これ後に「ミステリーゾーン」の「狩りの最中突然に」としてリメイクされている。色んな関連があるものだなあ。
2026.01.30
M3GAN / ミーガン 2.0
観てみた。ジェラルド・ジョンストン脚本、監督映画。2025年公開。
少女型AIロボット「ミーガン」の暴走から2年。ミーガンのデータを用いたと思しきAI兵器・アメリアが、軍の管制から逃れて独自行動を執っていた。開発者・ジェマと被害に遭った娘のケイディは、その騒動に否応なく巻き込まれてしまう。更に密かに潜伏していたミーガンが、新たな身体を得て復活し…という内容。
ヒット作ミーガンの続編だが、本国アメリカでの興収不振により、日本での劇場公開は見送られてしまった。でもいざアマプラの配信が始まってみると、案外評判は悪くなかったりする印象。それも判ると言うか、ミーガンが味方化するという安直…もといオタクくん好きっしょ?、という趣向だったので。まあ割と納得か。
ただ「安心して観ていられる作品になってしまった」という感じで、個人的にはちょっとなあ(J・ワンの肩書「キャラクター原案」を見ると、今回関わってない?)。伺かみたいなデスクトップ・キャラとしているだけなら、それもいいんだけど。
少女型AIロボット「ミーガン」の暴走から2年。ミーガンのデータを用いたと思しきAI兵器・アメリアが、軍の管制から逃れて独自行動を執っていた。開発者・ジェマと被害に遭った娘のケイディは、その騒動に否応なく巻き込まれてしまう。更に密かに潜伏していたミーガンが、新たな身体を得て復活し…という内容。
ヒット作ミーガンの続編だが、本国アメリカでの興収不振により、日本での劇場公開は見送られてしまった。でもいざアマプラの配信が始まってみると、案外評判は悪くなかったりする印象。それも判ると言うか、ミーガンが味方化するという安直…もといオタクくん好きっしょ?、という趣向だったので。まあ割と納得か。
ただ「安心して観ていられる作品になってしまった」という感じで、個人的にはちょっとなあ(J・ワンの肩書「キャラクター原案」を見ると、今回関わってない?)。伺かみたいなデスクトップ・キャラとしているだけなら、それもいいんだけど。
2026.01.29
ザ・クリエイター / 創造者
観てみた、ギャレス・エドワーズ監督映画。2023年公開。
近未来。核攻撃を受けて反AIとなった西欧の一方、アジア地域ではAIとの共生が行われていた。任務でAI圏に潜入したジョシュアは、当地での妻のマヤを喪い消沈の日々を送る。そんな時彼は妻生存の情報を得て、再びアジア圏に。そこでジョシュアは子供の姿のAI、アルフィーと出逢ったのだが…という内容。
レジェンダリーゴジラ1作目の監督だけに、本作にも渡辺謙が出演。その謙さんの頭に穴が開いているのが見所…と言うかそういうのでも無いと、人型AIが人間っぽすぎるんだよ。今の映画だからAIってだけで、昔ならエスパー(地球へのミュウとか)がそこに当て嵌まっていたんじゃないかな。むしろその方が自然。
映像こそ凄いものだが、SFとしては手垢付きまくりなので、期待からしたら少々物足りない。…とは言え、全力疾走した後に爆発するメカ沢新一みたいなロボとか結構好き。あとアジア圏の、辺境ロックを採り上げているのはまじナイス。
近未来。核攻撃を受けて反AIとなった西欧の一方、アジア地域ではAIとの共生が行われていた。任務でAI圏に潜入したジョシュアは、当地での妻のマヤを喪い消沈の日々を送る。そんな時彼は妻生存の情報を得て、再びアジア圏に。そこでジョシュアは子供の姿のAI、アルフィーと出逢ったのだが…という内容。
レジェンダリーゴジラ1作目の監督だけに、本作にも渡辺謙が出演。その謙さんの頭に穴が開いているのが見所…と言うかそういうのでも無いと、人型AIが人間っぽすぎるんだよ。今の映画だからAIってだけで、昔ならエスパー(地球へのミュウとか)がそこに当て嵌まっていたんじゃないかな。むしろその方が自然。
映像こそ凄いものだが、SFとしては手垢付きまくりなので、期待からしたら少々物足りない。…とは言え、全力疾走した後に爆発するメカ沢新一みたいなロボとか結構好き。あとアジア圏の、辺境ロックを採り上げているのはまじナイス。
2026.01.27
ゴースト・イン・ザ・シェル
観てみた。S・ヨハンソン主演、R・サンダース監督映画。2017年公開。
肉体を機械の義体へと改造し、対テロチーム・公安9課で活動するミラ・キリアン少佐。彼女は義体製造企業・ハンカ社への犯罪現場で、同社に関して警告を発するクゼという謎の男と遭遇する。少佐はクゼを追う中で、ハンカ社の極秘プロジェクトの存在を掴む。やがて彼女は自身の過去と向き合い…という内容。
士郎正宗の漫画「攻殻機動隊」、及び押井守監督による劇場アニメを、ハリウッドでリメイクした実写映画が本作。要するに原作に向けたファンムービー、と言ってしまってよい感じ。ただストーリー的には原作から多少アレンジされており…それが何でか、ほぼ「ロボコップ」と同んなじ話になってしまっているという。
割と普遍的な「いい話」化(桃井かおりイイネ)しているので、自分は嫌いじゃないな。そこに原作の名場面や小道具、小ネタを混ぜ込んだ印象。…そらまあ原作を上回ったとは思わんけど、ファンムービーとしてなら十分以上でしょ。
肉体を機械の義体へと改造し、対テロチーム・公安9課で活動するミラ・キリアン少佐。彼女は義体製造企業・ハンカ社への犯罪現場で、同社に関して警告を発するクゼという謎の男と遭遇する。少佐はクゼを追う中で、ハンカ社の極秘プロジェクトの存在を掴む。やがて彼女は自身の過去と向き合い…という内容。
士郎正宗の漫画「攻殻機動隊」、及び押井守監督による劇場アニメを、ハリウッドでリメイクした実写映画が本作。要するに原作に向けたファンムービー、と言ってしまってよい感じ。ただストーリー的には原作から多少アレンジされており…それが何でか、ほぼ「ロボコップ」と同んなじ話になってしまっているという。
割と普遍的な「いい話」化(桃井かおりイイネ)しているので、自分は嫌いじゃないな。そこに原作の名場面や小道具、小ネタを混ぜ込んだ印象。…そらまあ原作を上回ったとは思わんけど、ファンムービーとしてなら十分以上でしょ。
2026.01.24
バービー
観てみた。M・ロビー主演、グレタ・ガーウィグ監督映画。2023年公開。
女の子に長年愛されている人形達が、幸せに暮らす「バービーランド」。ある日突然抱いた違和感の原因を調べる為、バービーはBFのケンと共に人間界にやって来る。そこで彼女は人間との関わりの大切さを知り故郷に戻るのだが、ランドでは自身の理想を実現するべく、ケンが世界を支配し始めて…という内容。
マテル社の有名な着せ替え人形を題材にした本作。どピンクな少女の理想世界を、ナンセンスに描く楽しい作品…かと思ったら、めっちゃジェンダー的な主張(男性への揶揄も)を盛り込んで来られて正直困惑。まあどっちにしろ、男性客に向けられた作品じゃない…と言われたらそうなんだろうが、こりゃまいったな。
そうなると結局は、これも単なる揶揄なんだろうけれど…個人的にはLou Reedがーポストパンクがー、Stephen Malkmus(Pavementの人)がーだのいう台詞にだけは食い付いてしまった。そういうのにだけ食い付く男の人って…
女の子に長年愛されている人形達が、幸せに暮らす「バービーランド」。ある日突然抱いた違和感の原因を調べる為、バービーはBFのケンと共に人間界にやって来る。そこで彼女は人間との関わりの大切さを知り故郷に戻るのだが、ランドでは自身の理想を実現するべく、ケンが世界を支配し始めて…という内容。
マテル社の有名な着せ替え人形を題材にした本作。どピンクな少女の理想世界を、ナンセンスに描く楽しい作品…かと思ったら、めっちゃジェンダー的な主張(男性への揶揄も)を盛り込んで来られて正直困惑。まあどっちにしろ、男性客に向けられた作品じゃない…と言われたらそうなんだろうが、こりゃまいったな。
そうなると結局は、これも単なる揶揄なんだろうけれど…個人的にはLou Reedがーポストパンクがー、Stephen Malkmus(Pavementの人)がーだのいう台詞にだけは食い付いてしまった。そういうのにだけ食い付く男の人って…
2026.01.23
ジョン・ウィック : コンセクエンス
観てみた。キアヌ・リーブス主演、C・スタエルスキ監督映画。2023年公開。
殺し屋の世界を統括する主席連合から賞金を掛けられ、命を狙われる「ジョン・ウィック」。彼は旧友のシマヅ・コウジを頼って大阪を訪れるも、刺客との闘争に巻き込んでしまう。一方制裁でホテルを失ったウィンストンから、主席の1人であるグラモン侯爵との、直接の決闘への手立てを知ったウィックは…という内容。
シリーズ第4作。これで最終作かと思ってシンミリしてたら、まだまだ続くとの事。第1作がシンプルすぎる内容だった為、3での展開に無理を感じてどうなる事かと思ったら…上手く話を広げて上手く畳んだなと。勿論荒唐無稽なアクションの無茶苦茶振りもエスカレートしており、かなり満足度の高い作品になってる。
世界の真田広之の登場や、鎌田行進曲リスペクト?の階段落ち等盛りだくさん。その一方で(もう作り手の方も忘れたかと思ってた)奥さんや、愛犬が再び採り上げられてぐっと来た。…パリに米マッスルカーいすぎ、とは思ったけど。
殺し屋の世界を統括する主席連合から賞金を掛けられ、命を狙われる「ジョン・ウィック」。彼は旧友のシマヅ・コウジを頼って大阪を訪れるも、刺客との闘争に巻き込んでしまう。一方制裁でホテルを失ったウィンストンから、主席の1人であるグラモン侯爵との、直接の決闘への手立てを知ったウィックは…という内容。
シリーズ第4作。これで最終作かと思ってシンミリしてたら、まだまだ続くとの事。第1作がシンプルすぎる内容だった為、3での展開に無理を感じてどうなる事かと思ったら…上手く話を広げて上手く畳んだなと。勿論荒唐無稽なアクションの無茶苦茶振りもエスカレートしており、かなり満足度の高い作品になってる。
世界の真田広之の登場や、鎌田行進曲リスペクト?の階段落ち等盛りだくさん。その一方で(もう作り手の方も忘れたかと思ってた)奥さんや、愛犬が再び採り上げられてぐっと来た。…パリに米マッスルカーいすぎ、とは思ったけど。
2026.01.21
THE BATMAN / ザ・バットマン
観てみた。R・パティンソン主演、マット・リーヴス監督映画。2022年公開。
ゴッサムシティでは、ハロウィンの日の同市市長を皮切りに、要人が次々に惨殺。しかも現場にはリドラーを名乗る犯人から、バットマンへ宛てた挑戦状が残されていた。バットマンことブルース・ウェインは、手掛かりを辿るうちに、そうした人々が裏で腐敗していた事を知る。果たしてリドラーの狙いとは…という内容。
新シリーズ「バットバース」の1作目となる本作。またリブートかよ…という感じだが、本作はまさに「ダークナイト症候群」の最たるものという印象で、長くて重くて暗すぎる内容。本作では探偵ものの謎解き要素を採り入れたとの事だけれど、(よく言うなら)ハードボイルド的な寡黙さもバットマンに合っているとは思う。
ただ手掛かりの録音を棒立ちで聴いているみたいな動きのない(しかも真っ暗な)シーンが多く、全体としてメリハリに欠けているのも確か。…ハードボイルドなら、気の利いた台詞の一つもほしいとこだが…本作のウェインには無理か。
ゴッサムシティでは、ハロウィンの日の同市市長を皮切りに、要人が次々に惨殺。しかも現場にはリドラーを名乗る犯人から、バットマンへ宛てた挑戦状が残されていた。バットマンことブルース・ウェインは、手掛かりを辿るうちに、そうした人々が裏で腐敗していた事を知る。果たしてリドラーの狙いとは…という内容。
新シリーズ「バットバース」の1作目となる本作。またリブートかよ…という感じだが、本作はまさに「ダークナイト症候群」の最たるものという印象で、長くて重くて暗すぎる内容。本作では探偵ものの謎解き要素を採り入れたとの事だけれど、(よく言うなら)ハードボイルド的な寡黙さもバットマンに合っているとは思う。
ただ手掛かりの録音を棒立ちで聴いているみたいな動きのない(しかも真っ暗な)シーンが多く、全体としてメリハリに欠けているのも確か。…ハードボイルドなら、気の利いた台詞の一つもほしいとこだが…本作のウェインには無理か。
2026.01.20
インディ・ジョーンズと運命のダイヤル
観てみた。ハリソン・フォード主演、J・マンゴールド監督映画。2023年公開。
1969年、大学での教授職の定年を迎えたインディ・ジョーンズ。彼はかつての友人・バシルの娘であるヘレナから、「アンティキティラ」と呼ばれる古代遺物のダイヤルの調査を持ちかけられる。それは先の大戦で、ナチスドイツと奪い合った物。やがてそのダイアルの、驚嘆すべき正体が明らかになり…という内容。
シリーズ第5作にして最終作。御年80歳のフォードが老インディを熱演したものの、残念ながら興行的には失敗。まあ前作で終わっていれば、もうちょっと綺麗に締められたのも確かだとは思うけれど…(ハン・ソロといい)老いたムービー・ヒーローの人生に、自ら「けじめ」を付けたいって、気持ちがあったのかなあ。
ナチスの再来やヒロインに子役等、シリーズ初期への回帰というか再演が、逆につらく感じるのがどうもな。とは言えアクションヒーローでなく、考古学者としての述懐にはちょっとジンと来た。…でもそれを無下にするのも、どうなのよ。
1969年、大学での教授職の定年を迎えたインディ・ジョーンズ。彼はかつての友人・バシルの娘であるヘレナから、「アンティキティラ」と呼ばれる古代遺物のダイヤルの調査を持ちかけられる。それは先の大戦で、ナチスドイツと奪い合った物。やがてそのダイアルの、驚嘆すべき正体が明らかになり…という内容。
シリーズ第5作にして最終作。御年80歳のフォードが老インディを熱演したものの、残念ながら興行的には失敗。まあ前作で終わっていれば、もうちょっと綺麗に締められたのも確かだとは思うけれど…(ハン・ソロといい)老いたムービー・ヒーローの人生に、自ら「けじめ」を付けたいって、気持ちがあったのかなあ。
ナチスの再来やヒロインに子役等、シリーズ初期への回帰というか再演が、逆につらく感じるのがどうもな。とは言えアクションヒーローでなく、考古学者としての述懐にはちょっとジンと来た。…でもそれを無下にするのも、どうなのよ。
2026.01.18
ターミネーター : 新起動 / ジェニシス
観てみた、アラン・テイラー監督映画。2015年公開。
未来からジョンの母であるサラを守る為、1984年に時間移動したカイル。だがサラは敵である筈のターミネーターと共闘、機械軍の策略で本来の歴史が変わった事が判明する。敵の中枢=ジェニシスを誕生前に倒す為、2017年へと再度転移。そこで彼らを待っていたのは、変わり果てたジョンで…という内容。
「4」の次に製作された本作だが、ストーリー的には一新・リブートされたものとなっている(そして次作「ニュー・フェイト」で更にリブート)。1作目の改変歴史が描かれるものの、結構禁じ手的なアイデアが盛り込まれていていて面白い。
ところが酷評を受け興収も不振、シリーズ化構想も断念の不成功作となった。でもまあターミネーターは、1,2以外は死屍累々の惨状なのだから、本作も期待せず単体で楽しむ分には案外悪くない。シュワネーターの魅力の無さも目を覆わんばかりだけど、浅野忠信にチョイ似のジョン・コナーとか嫌いじゃない。
未来からジョンの母であるサラを守る為、1984年に時間移動したカイル。だがサラは敵である筈のターミネーターと共闘、機械軍の策略で本来の歴史が変わった事が判明する。敵の中枢=ジェニシスを誕生前に倒す為、2017年へと再度転移。そこで彼らを待っていたのは、変わり果てたジョンで…という内容。
「4」の次に製作された本作だが、ストーリー的には一新・リブートされたものとなっている(そして次作「ニュー・フェイト」で更にリブート)。1作目の改変歴史が描かれるものの、結構禁じ手的なアイデアが盛り込まれていていて面白い。
ところが酷評を受け興収も不振、シリーズ化構想も断念の不成功作となった。でもまあターミネーターは、1,2以外は死屍累々の惨状なのだから、本作も期待せず単体で楽しむ分には案外悪くない。シュワネーターの魅力の無さも目を覆わんばかりだけど、浅野忠信にチョイ似のジョン・コナーとか嫌いじゃない。
2026.01.17
エイリアン : ロムルス
観てみた。C・スピーニー主演、フェデ・アルバレス監督映画。2024年公開。
劣悪労働環境の宇宙鉱山で働くレイン。彼女はアンドロイド・アンディや友人達と共に、他星へ脱出するべく宇宙ステーションに侵入を試みる。冷凍睡眠装置の強奪に成功と思われたその時、謎の生物からの襲撃を受ける。その生物=ゼノモーフは、かつて宇宙船・ノストロモ号を襲った「エイリアン」で…という内容。
時系列的には第1作の直後となる作品だが、リドリー・スコットは製作に回り、アルバレスを監督に起用している。ホラーでのキャリアを積んだ人だけに、本作にもホラーテイストががっつり復活している。と言うか無軌道な若者達が次々モンスターに殺される…って、エイリアンも昔よくあったその手の映画だったわと。
ただ第1作のシチュ・展開をなぞっている印象が強く、何だかリメイクみたい。…とは思ったものの、宇宙船内での無重力⇔重力の切り替え描写などは、(単なる撮影の都合かと思ったら)SFテイストがシリーズいち感じられて良かった。
劣悪労働環境の宇宙鉱山で働くレイン。彼女はアンドロイド・アンディや友人達と共に、他星へ脱出するべく宇宙ステーションに侵入を試みる。冷凍睡眠装置の強奪に成功と思われたその時、謎の生物からの襲撃を受ける。その生物=ゼノモーフは、かつて宇宙船・ノストロモ号を襲った「エイリアン」で…という内容。
時系列的には第1作の直後となる作品だが、リドリー・スコットは製作に回り、アルバレスを監督に起用している。ホラーでのキャリアを積んだ人だけに、本作にもホラーテイストががっつり復活している。と言うか無軌道な若者達が次々モンスターに殺される…って、エイリアンも昔よくあったその手の映画だったわと。
ただ第1作のシチュ・展開をなぞっている印象が強く、何だかリメイクみたい。…とは思ったものの、宇宙船内での無重力⇔重力の切り替え描写などは、(単なる撮影の都合かと思ったら)SFテイストがシリーズいち感じられて良かった。
2026.01.15
アフリカン・カンフー・ナチス
観てみた。セバスチャン・スタイン、S・K・ンカンサ監督映画。2021年公開。
死んだと思われたナチスドイツのヒトラーと日本の東条英機は、ガーナに逃亡して生存。しかも東条直伝の空手を習得したヒトラーは、現地人を配下に置き勢力を広げていた。影蛇流の拳法家であるアデーは、カンフーの師匠を殺され復讐を決意。彼はヒトラーが開催する武道大会に、出場したのだが…という内容。
日・独・ガーナの三国同盟による合作。2020年アマプラでの配信の後に劇場公開された。内容はヒトラーをネタにしただけの完全な出オチ、としか言えないものの…ストーリー的には案外律儀にカンフー映画の定型をなぞっている。
つまりヒトラー(スタイン監督自身が演じている)が無双するのかと思ったらそうでもなく、映画の大半は黒人主人公が耐えに耐える展開。そういうのを生真面目と見るべきか、もっと出鱈目でいいのにと思うべきか。…まあ日本で言うならVシネ未満な作品だし、直感的な着想で作ってしまえた事を称賛するべきかな。
死んだと思われたナチスドイツのヒトラーと日本の東条英機は、ガーナに逃亡して生存。しかも東条直伝の空手を習得したヒトラーは、現地人を配下に置き勢力を広げていた。影蛇流の拳法家であるアデーは、カンフーの師匠を殺され復讐を決意。彼はヒトラーが開催する武道大会に、出場したのだが…という内容。
日・独・ガーナの三国同盟による合作。2020年アマプラでの配信の後に劇場公開された。内容はヒトラーをネタにしただけの完全な出オチ、としか言えないものの…ストーリー的には案外律儀にカンフー映画の定型をなぞっている。
つまりヒトラー(スタイン監督自身が演じている)が無双するのかと思ったらそうでもなく、映画の大半は黒人主人公が耐えに耐える展開。そういうのを生真面目と見るべきか、もっと出鱈目でいいのにと思うべきか。…まあ日本で言うならVシネ未満な作品だし、直感的な着想で作ってしまえた事を称賛するべきかな。
2026.01.14
処刑山 / デッド卐スノウ
観てみた、トミー・ウィルコラ監督映画。2009年公開。
男女8人組の医学生が休暇を利用して、雪深い山小屋を訪れる。その山にはかつて敗戦で追われたナチスの兵士達が、隠れ住んでいたという曰くが。小屋で持ち主不明の秘宝が発見されたのと機を同じくして、ナチスのゾンビが現れ学生達を襲う。次々に命を失う者が出る一方、逆襲を始める者が…という内容。
ノルウェーのゾンビ映画。「キル・ビル」のパロディ映画がデビュー作だという同監督だけに、本作もコメディチックな内容。まあ笑えるかどうかと言うと正直微妙だが…「死霊のはらわた」等の先行作が、好きなんだなってのは伝わる。
ゾンビが強いのか弱いのか判らない…と言うか、婦女子にボコボコにされてる。でも人体をバラバラにする時だけは、怪力を発揮するという。大体皆ボロボロなのに、何でかやたら綺麗な服を着てるゾンビがいたりでいい加減。とは言え続編も作られたのだから、結構受けたのかも。自分もホラー紹介本で知ったし。
男女8人組の医学生が休暇を利用して、雪深い山小屋を訪れる。その山にはかつて敗戦で追われたナチスの兵士達が、隠れ住んでいたという曰くが。小屋で持ち主不明の秘宝が発見されたのと機を同じくして、ナチスのゾンビが現れ学生達を襲う。次々に命を失う者が出る一方、逆襲を始める者が…という内容。
ノルウェーのゾンビ映画。「キル・ビル」のパロディ映画がデビュー作だという同監督だけに、本作もコメディチックな内容。まあ笑えるかどうかと言うと正直微妙だが…「死霊のはらわた」等の先行作が、好きなんだなってのは伝わる。
ゾンビが強いのか弱いのか判らない…と言うか、婦女子にボコボコにされてる。でも人体をバラバラにする時だけは、怪力を発揮するという。大体皆ボロボロなのに、何でかやたら綺麗な服を着てるゾンビがいたりでいい加減。とは言え続編も作られたのだから、結構受けたのかも。自分もホラー紹介本で知ったし。
2026.01.12
MEG / ザ・モンスター
観てみた、ジョン・タートルトーブ監督映画。2018年公開。
深海を調査中の潜水艇が、巨大な物体に襲われて遭難。向かったのは5年前の救助作業中に同様な存在と遭遇し、その脅威を訴えていたテイラーだった。そして遂に彼の前に姿を現したのは、古代に棲息したメガロドンなる巨大な鮫。テイラーは海洋研究所の人々と共に、鮫の退治に赴いたのだが…という内容。
スティーヴ・オルテンの小説を原作に、米中で共同製作されたサメ映画。ジェイソン・ステイサムを主演に起用したお陰(?)か、サメ映画としては「ジョーズ」を上回るヒットを記録したとの事。予算の規模や興収、CGを駆使した映像面では立派なものだけれど…内容的にはステイサムの主演作らしい、B級感が漂う。
ただメガロドンがどんだけでかいと言っても、何だかんだ常識的な範疇なので。ジャンプして飛行中の旅客機に食らいつく、アサイラムのメガ・シャークの方がすごい。…とは言え映画としての比較なら、流石に本作の方が上ではある。
深海を調査中の潜水艇が、巨大な物体に襲われて遭難。向かったのは5年前の救助作業中に同様な存在と遭遇し、その脅威を訴えていたテイラーだった。そして遂に彼の前に姿を現したのは、古代に棲息したメガロドンなる巨大な鮫。テイラーは海洋研究所の人々と共に、鮫の退治に赴いたのだが…という内容。
スティーヴ・オルテンの小説を原作に、米中で共同製作されたサメ映画。ジェイソン・ステイサムを主演に起用したお陰(?)か、サメ映画としては「ジョーズ」を上回るヒットを記録したとの事。予算の規模や興収、CGを駆使した映像面では立派なものだけれど…内容的にはステイサムの主演作らしい、B級感が漂う。
ただメガロドンがどんだけでかいと言っても、何だかんだ常識的な範疇なので。ジャンプして飛行中の旅客機に食らいつく、アサイラムのメガ・シャークの方がすごい。…とは言え映画としての比較なら、流石に本作の方が上ではある。
2026.01.11
FALL / フォール
観てみた。グレイス・C・カリー主演、スコット・マン監督映画。2022年公開。
山岳事故で夫を亡くし、絶望の只中にあるベッキー。クライマーとしての自信を取り戻す為に、親友のハンターから誘われ、600ⅿもの高さの放棄されたTV塔への登頂を目指す事に。ベッキーは頂上に辿り着くも、梯子が老朽化で崩壊。2人は地上に戻れなくなってしまう。果たして救助を呼ぶ手段は…という内容。
超高所にして狭所を舞台にした、苦手な人にはたまらなく恐ろしい(らしい)ソリッド・シチュエーション・スリラー。まあそれこそこの「シチュ」を思いついただけで、成功みたいなジャンルだとは思うけど…思ったより展開がだるいのはちと。
その前に林業の人がやるみたいに、ロープを塔の周囲に回してそれで体重を支えながらゆっくり降りたらいいのに。とか考えながら見ていたせいで、ずっと茶番感が。…まあ作中人物が思いつかなかったなら仕方ない、そういう映画だし。そこさえ呑み込んだら、堅実な伏線と意外な解決法を見せてくれて、へえと。
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山岳事故で夫を亡くし、絶望の只中にあるベッキー。クライマーとしての自信を取り戻す為に、親友のハンターから誘われ、600ⅿもの高さの放棄されたTV塔への登頂を目指す事に。ベッキーは頂上に辿り着くも、梯子が老朽化で崩壊。2人は地上に戻れなくなってしまう。果たして救助を呼ぶ手段は…という内容。
超高所にして狭所を舞台にした、苦手な人にはたまらなく恐ろしい(らしい)ソリッド・シチュエーション・スリラー。まあそれこそこの「シチュ」を思いついただけで、成功みたいなジャンルだとは思うけど…思ったより展開がだるいのはちと。
その前に林業の人がやるみたいに、ロープを塔の周囲に回してそれで体重を支えながらゆっくり降りたらいいのに。とか考えながら見ていたせいで、ずっと茶番感が。…まあ作中人物が思いつかなかったなら仕方ない、そういう映画だし。そこさえ呑み込んだら、堅実な伏線と意外な解決法を見せてくれて、へえと。
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2026.01.08
元カレとツイラクだけは絶対に避けたい件
観てみた。A・ウィリアムズ主演、M・マルシメーン監督映画。2020年公開。
サラは南の島でのバカンスを終え、恋人のジャクソンと別れ母国へ帰る。後日島に戻った彼女は、友人の結婚式の為乗った飛行機でジャクソンと同乗する事に。気まずい雰囲気の中、洋上を飛ぶ機の操縦士が突然死してしまった。操縦の心得のあるサラの手で、辛うじて墜落だけは免れたのだが…と言う内容。
何だかふざけた感じのタイトルだけれど…本作は実は、小型飛行機という閉鎖環境を舞台にした「ソリッド・シチュエーション・スリラー」。登場人物達が立ち向かうべき脅威は、「墜落」の危機なので、別にふざけてもいなかったという。
ありがちな映画なら墜落して、サバイバル生活が始まりそうなシチュをSSTにした辺り悪くない(出るだけで何もしなかったサメも、まあそういう事だろう)。男女2人共に冷静で、とんでもない事態に対応できているのが凄いというか。まあ映画だから、こんな無茶してるんだろうとは思ったものの…思ったよりいい映画。
サラは南の島でのバカンスを終え、恋人のジャクソンと別れ母国へ帰る。後日島に戻った彼女は、友人の結婚式の為乗った飛行機でジャクソンと同乗する事に。気まずい雰囲気の中、洋上を飛ぶ機の操縦士が突然死してしまった。操縦の心得のあるサラの手で、辛うじて墜落だけは免れたのだが…と言う内容。
何だかふざけた感じのタイトルだけれど…本作は実は、小型飛行機という閉鎖環境を舞台にした「ソリッド・シチュエーション・スリラー」。登場人物達が立ち向かうべき脅威は、「墜落」の危機なので、別にふざけてもいなかったという。
ありがちな映画なら墜落して、サバイバル生活が始まりそうなシチュをSSTにした辺り悪くない(出るだけで何もしなかったサメも、まあそういう事だろう)。男女2人共に冷静で、とんでもない事態に対応できているのが凄いというか。まあ映画だから、こんな無茶してるんだろうとは思ったものの…思ったよりいい映画。
2026.01.06
スペル
観てみた。アリソン・ローマン主演、サム・ライミ監督映画。2009年公開。
銀行窓口で融資を担当するクリスティン、ある日ガーナッシュという老婆からローン返済の延期を頼まれる。だが申請が却下された事で恨まれ、彼女は老婆から呪いを受ける目に。コートのボタンを呪物として「ラミア=悪魔」に襲われるクリスティン。死から逃れる為、彼女は霊能師に相談するのだが…という内容。
「死霊のはらわた」(1981年)でデビューの割に、案外ホラーを手掛けていないライミ監督。本作は久々のホラーだけど…「キャプテン・スーパーマーケット」(1993年)の人らしく、全編がギャグというかお化け屋敷的な大騒ぎの内容。
その一方でマイノリティ文化というか、フォークロア的な題材を採り上げている辺り、製作として関わったドラマ「アメリカン・ゴシック」(1995年)を思い起こさせる…かも(まあこっちは笑いが無い上に退屈だったので、お薦めはしない)。ライミ監督ならやっぱり、本作みたいなギャグ・ホラーに本領発揮感があるよな。
銀行窓口で融資を担当するクリスティン、ある日ガーナッシュという老婆からローン返済の延期を頼まれる。だが申請が却下された事で恨まれ、彼女は老婆から呪いを受ける目に。コートのボタンを呪物として「ラミア=悪魔」に襲われるクリスティン。死から逃れる為、彼女は霊能師に相談するのだが…という内容。
「死霊のはらわた」(1981年)でデビューの割に、案外ホラーを手掛けていないライミ監督。本作は久々のホラーだけど…「キャプテン・スーパーマーケット」(1993年)の人らしく、全編がギャグというかお化け屋敷的な大騒ぎの内容。
その一方でマイノリティ文化というか、フォークロア的な題材を採り上げている辺り、製作として関わったドラマ「アメリカン・ゴシック」(1995年)を思い起こさせる…かも(まあこっちは笑いが無い上に退屈だったので、お薦めはしない)。ライミ監督ならやっぱり、本作みたいなギャグ・ホラーに本領発揮感があるよな。
2026.01.03
死と処女(しとおとめ)
観てみた、ロマン・ポランスキー監督映画。1994年公開。
かつての独裁国家。ポーリナと夫・ジェラルドが暮らす人里離れた一軒家に、偶然医師のミランダが泊まる事に。ポーリナは以前反政府活動の罪状で拷問を受けた、その執行者がミランダだったと言うのだ。彼を拘束し問い詰めるも否定した為、ジェラルドは困惑せざるを得ない。だが、やがて真実が…という内容。
原作はシューベルトの同名曲を題材にした、アリエル・ドーフマンの戯曲。舞台劇が原作らしく、少人数の人物による閉鎖環境サスペンスとも言うべき内容だが…シガーニー・ウィーヴァーを主演に当てている辺り、妙な説得力がある。
様になった拳銃さばきで椅子に縛り付ける手際の良さは、PTSDに怯える被害者というよりリプリーそのもの。真相は?事実は?…という疑念を持つべき筈なのに、リプリーの言う事なら本当と思えてしまうのは、この場合いいのか悪いのか。とは言えそんな駄弁は、モチーフの曲の悲劇的な響きが上書きする。
かつての独裁国家。ポーリナと夫・ジェラルドが暮らす人里離れた一軒家に、偶然医師のミランダが泊まる事に。ポーリナは以前反政府活動の罪状で拷問を受けた、その執行者がミランダだったと言うのだ。彼を拘束し問い詰めるも否定した為、ジェラルドは困惑せざるを得ない。だが、やがて真実が…という内容。
原作はシューベルトの同名曲を題材にした、アリエル・ドーフマンの戯曲。舞台劇が原作らしく、少人数の人物による閉鎖環境サスペンスとも言うべき内容だが…シガーニー・ウィーヴァーを主演に当てている辺り、妙な説得力がある。
様になった拳銃さばきで椅子に縛り付ける手際の良さは、PTSDに怯える被害者というよりリプリーそのもの。真相は?事実は?…という疑念を持つべき筈なのに、リプリーの言う事なら本当と思えてしまうのは、この場合いいのか悪いのか。とは言えそんな駄弁は、モチーフの曲の悲劇的な響きが上書きする。
2026.01.02
テナント / 恐怖を借りた男
観てみた、ロマン・ポランスキー監督映画。1976年公開。
トレルコフスキーは、パリのアパートの一室に入居する事に。だがその部屋は自殺未遂で入院中の女性・シモーヌのもの。彼が病院を訪れた直後に、彼女は死亡してしまった。その後トレルコフスキーは周囲とのトラブルで、徐々に精神を病んでいく。しかも自分がまるで、シモーヌに成り代わる様に…という内容。
原作はロラン・トポールの小説「幻の下宿人」。でも本作にはポランスキー自身の体験や、ユダヤ人の信仰・歴史的な要素が反映している…という指摘がある。まあ町山智浩の著書の内容だけど、筆者はそれを肯定も否定もする気はない。で本作を素直に観た印象だと、関係妄想的なサイコホラーになるかなって。
もっと素直に観たら、地縛霊による呪いの連鎖と超常現象…と言ったらオカルトどころか怪談、日本的な感性すぎるか。ただぼんやりした差別意識と疎外感を、神経症的な演出で描く辺り、異邦人としてのポランスキーが窺える。かも。
トレルコフスキーは、パリのアパートの一室に入居する事に。だがその部屋は自殺未遂で入院中の女性・シモーヌのもの。彼が病院を訪れた直後に、彼女は死亡してしまった。その後トレルコフスキーは周囲とのトラブルで、徐々に精神を病んでいく。しかも自分がまるで、シモーヌに成り代わる様に…という内容。
原作はロラン・トポールの小説「幻の下宿人」。でも本作にはポランスキー自身の体験や、ユダヤ人の信仰・歴史的な要素が反映している…という指摘がある。まあ町山智浩の著書の内容だけど、筆者はそれを肯定も否定もする気はない。で本作を素直に観た印象だと、関係妄想的なサイコホラーになるかなって。
もっと素直に観たら、地縛霊による呪いの連鎖と超常現象…と言ったらオカルトどころか怪談、日本的な感性すぎるか。ただぼんやりした差別意識と疎外感を、神経症的な演出で描く辺り、異邦人としてのポランスキーが窺える。かも。
2025.12.30
ノスフェラトゥ
観てみた。ロバート・エガース脚本、監督映画。2024年公開。
19世紀ドイツ。以前心を病んだエレンは、今も謎の人物の悪夢を見ていた。そんな時夫のトーマス・ハッターが、オルロック伯爵のドイツ移転手続きの為にトランシルヴァニアに向かった。彼が出逢った伯爵とは、吸血鬼=ノスフェラトゥ。そしてドイツでエレンが遂に出逢った伯爵とは、その夢の怪人で…という内容。
本作も「吸血鬼ノスフェラトゥ」(1922年)のリメイクで、人物名等もそちらに準じている。同じ様なと言うか同じ話の映画を、続けて観るもんじゃないな…とは思ったものの、仲々の力作。ちゃんと現代のホラーとして、怖くしようとしている。
ノスフェラトゥ自体がグロテスクなの以上に、被害者側の不和や軋轢。加えてヒロインの顔芸で、最新ホラー映画の味になっている。映像や音楽も質が高く、悪くない出来だとは思うけれど…現代的過ぎても今一つ、品位に欠けるのも確か。とは言え、より納得できる描写になっている部分も多いのは、よいのでは。
19世紀ドイツ。以前心を病んだエレンは、今も謎の人物の悪夢を見ていた。そんな時夫のトーマス・ハッターが、オルロック伯爵のドイツ移転手続きの為にトランシルヴァニアに向かった。彼が出逢った伯爵とは、吸血鬼=ノスフェラトゥ。そしてドイツでエレンが遂に出逢った伯爵とは、その夢の怪人で…という内容。
本作も「吸血鬼ノスフェラトゥ」(1922年)のリメイクで、人物名等もそちらに準じている。同じ様なと言うか同じ話の映画を、続けて観るもんじゃないな…とは思ったものの、仲々の力作。ちゃんと現代のホラーとして、怖くしようとしている。
ノスフェラトゥ自体がグロテスクなの以上に、被害者側の不和や軋轢。加えてヒロインの顔芸で、最新ホラー映画の味になっている。映像や音楽も質が高く、悪くない出来だとは思うけれど…現代的過ぎても今一つ、品位に欠けるのも確か。とは言え、より納得できる描写になっている部分も多いのは、よいのでは。