
聴いてみた、イギリスのフォーク・シンガー。1983年発表。
「June Tabor」は1947年、ウォリックで誕生。独学でフォークの歌唱を学んだ後、様々なレコーディングに参加する様になる。ソロでの活動の他にも、Maddy Priorとのデュオとなる「The Silly Sisters」で作品を発表している。一時期音楽からは身を引いていたのだが、1990年代に復帰して現在も活動中。
本作は彼女の4枚目のソロアルバム。バッキング演奏もあるものの、本作の殆どは彼女の独唱によるアカペラが中心。聴いた感じはと言うと、昔ティッシュのCMで流れる曲が呪いの歌だ、って噂があったじゃない?…あんな感じ。まあTaborの歌は、もっとドスが効いた感じなのだけれど(しかし古すぎる例えだなあ)。
それより個人的にはNicoを連想した、と言った方がいいか。本作で採り上げた曲の多くはトラッドながら、かなり印象が違って聴こえる筈。深い残響を伴った歌声が、英国の霧の立ち籠める森の情景を思い起こさせる…かもしれない。
more reading