2024.04.28

「I.A.B.F.」LES THUGS

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聴いてみた、フランスのパンク・バンド。1991年発表。

「レ・サグス」は1983年、Eric(g)とChristophe(dr)のSourice兄弟を中心に結成されたグループが、改名した事で誕生。1986年に1stミニアルバム「Radical Hystery」をリリースした後は、Sub Popレーベルとも契約し活動の幅を広げた。1999年に解散したものの、2008年には一時的ながら再結成もした。

本作はフルアルバムとしては4枚目で、Alternative Tentaclesから発売された。…自分がこのバンドを知ったのは、同レーベルのオムニバス「Virus100」に収録された、Dead Kennedysの「Moon Over Marin」カバーを聴いて。その音源を聴いたのは相当前な筈なのに…余程印象に残っていたって事かも。

当バンドの特徴は、シューゲイザーとハードコアの折衷的な音楽性という辺り。本作でもいそうで案外いない感じのスタンスがいいと思う。…いいはいいのだけれど、Moon Over〜で受けた印象には一押し足りない感じ。ちょっと惜しい。
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2024.04.23

「Afrique victime」MDOU MOCTAR

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聴いてみた、ニジェールのサイケデリック・ギタリスト。2021年発表。

「エムドゥ・モクター」は1980年代、ニジェールの遊牧民であるトゥアレグ族の子として誕生。同地の音楽家の影響から(周囲から反対されつつも)ギタリストを目指し、2008年には最初の作品「Anar」を制作した。その後はリリースを重ねるごとに広い聴衆を獲得し、現在はワールドワイドの演奏活動を行っている。

トゥアレグ族の民族サイケは以前にも紹介したけど、要するにあんな感じ。ただ本作はSublime Frequenciesの実況録音作と違って、スタジオでの収録。それから打楽器にドラムを使っており、かなり西洋音楽的というか普通っぽいので…北アフリカサイケを最初に聴いた時の衝撃というのは、流石に感じられない。

逆に言えば、それだけ取っつきやすいんじゃないかな。興味深いのは本作をリリースしたのがMatador Records…Sonic YouthやPavement等を擁した、オルタナ系インディーロックの総本山から出ているのは、実際面白いと思う。
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2024.04.20

「Millions of dead cops」M.D.C.

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聴いてみた、アメリカのハードコアパンク・バンド。1982年発表。

「MDC」は1979年のテキサス州で、The Stainsの名前で結成。その後拠点をサンフランシスコに移し、バンド名も現在のものに改められた。1982年には、本作である1stアルバムを自主制作。初期の米国ハードコアを先導する存在として活動するも、一時解散。2000年には再結成され、現在も活動中だとの事。

1982年にこの音は相当すごい。彼らが影響を受けた存在として、Black FlagとDOAを挙げていて成程。先日見たドキュメンタリーで、その両バンドの全国ツアーでジャンルの裾野が広がった、という話の証明みたいな存在なんだな。

加えて野太いボーカルを始め、(UKと違う)USならではのハードコアの方向性が明確に示されている。一方でカントリーっぽい曲も収録されているのがユニーク…Jello BiafraのレーベルAlternative Tentaclesが、再発の際協力していると聞いて納得。歌詞も社会派だそうだけど…その辺は残念ながら判らんね。
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2024.04.19

「Fuck religion, fuck politics, fuck the lot of you!」CHAOTIC DISCHORD

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聴いてみた、イギリスのハードコアパンク・バンド。1983年発表。

「ケイオティック・ディスコード」はDave Bateman、Shane Baldwin、Ampex、Aphrodite、Ransidというメンバーで1982年に結成された。のだが、実はほぼVice Squadのメンバー(Ransidは同バンドのローディ)で、ちょっとした冗談として誕生したとの事。その為長年、正体不明の存在と考えられていた。

Riot City Recordsよりの1stアルバムが本作。日本でも「失望」という邦題でリリースされ、当時最先端だったChaos U.K.やDisorderとも同格のノイズコア・グループとして人気を集めた。…今回入手したのは、Westworld Recordingsより2016年に再発されたもので、15曲もボーナストラックが加えられた。

何しろ冗談からコマという存在だからか、初期パンク的なユーモアというか「ナゲヤリ感」があってカッコいい。そういう辺り、Gai〜Swankey'sのルーツ的な感じもあるけれど、どうなのかな(…映画だと、名前は挙がってなかったな)。
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2024.04.16

「アヴァン 1958-1967」ヴェルヴェット・アンダーグラウンド

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聴いてみた、アメリカのロックバンドのレア音源集。2019年発表。

2002年。ニューヨークの露天市で発見されたアセテート盤の内容とは、「The Velvet Underground」1stアルバムの別バージョンを収録したものだった。本作は1966年に制作された「Scepter Sessions」を中心に、同バンドの初期デモや関連セッション等、レア音源を集めたコンピレーション…という内容。

NYの露店すごいな!…というアルバム。曲自体はこの時点で、ほぼ完成している(Europian Sonのガシャーン!とか)のが興味深い。まあ本作を聴くのは余程のマニアだと思うから、多少?の音質の悪さ位大して気にならないのでは。

個人的にはそれより、初期ジャムセッションというのに惹かれたんだけど…アヴァンギャルドな感じ(ESPオムニバスみたいな)を期待したら、全然違った。とは言えルーが仕事で手掛けたR&R曲とか、わざわざ聴かない様なのも入っていて面白い。特にNicoの初期シングルは、前々から聴きたかったので嬉しい。
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2023.11.17

「Drone and melody」JOSÉ MACEDA

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聴いてみた、フィリピンの現代音楽作曲家。2007年発表。

「ホセ・マセダ」は1917年にマニラで誕生し、フランスのエコール・ノルマル音楽院で作曲を学んだ。ミュジーク・コンクレート作品をパリのスタジオで制作する一方で、フィールドワークを行いフィリピンの民俗音楽を収集する。西洋現代音楽と東南アジアの民族楽器の融合を実践した後、 2004年この世を去った。

John ZornのTzadikレーベルよりリリースされた本作も、まさにそういう音楽性の作品。タイトルが「ドローンとメロディ」と名付けられてはいるけれど、え?そこが重要なの?…という気がしてしまう。…確かにメロディは日本の童謡を崩した?様な感じでもあるので、そういう辺りがアジアンテイストなのかもしれない。

それより収録曲「Strata」でカチカチと聴こえる「木」の響き(Stickとクレジットにあるのがこれ?)がジャケットの写真と共に、フィリピンの自然や気候、空気まで伝えて来るかの様だ。…難解さからは程遠いので、広く知られてよい音楽。
posted by ぬきやまがいせい at 22:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽

2023.11.15

「Orchestral works」MAURICIO KAGEL

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聴いてみた、アルゼンチンの現代音楽作曲家。2000年発表。

「マウリシオ・カーゲル」はアルゼンチン生まれで、移住先のドイツで主に活動した現代作曲家。…この人は以前にも紹介したので、ご本人に関してはもう書き様がないから説明は略。本作は彼のオーケストラ作品を集めたアルバム。

ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団に、Christoph Delz,、Kristi Becker,、Peter Dicke,、Wilhelm Neuhausという4人のピアノを加え、自身が指揮を執っている。以前紹介した作品は…忘れたけど、記事を読むと取っつき悪かった様だが、本作は結構聴きやすい。

それより本作を検索してみたら、海外尼での唯一のレビューがフランスの人の☆1つだけで、えぇーっ?と。どういうこっちゃと翻訳すると、その人の買った版のCDにはノイズが入っているらしい。幸い自分のは違うレーベルのなので、問題なかった。…カッコいい音楽なのだから、いきなりの低評価は困惑したのだわ。
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2023.11.14

「La métamorphose」MICHAËL LÉVINAS

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聴いてみた、フランスの現代音楽作曲家。2012年発表。

「ミカエル・レヴィナス」は1949年のパリで、高名な倫理学者である父の息子として誕生。音楽教育を受けたパリ国立高等音楽院では、Olivier Messiaenの元で学んだ。現代音楽作品の作曲家として活動する一方で、演奏家・ピアニストとしてもバッハから近・現代音楽まで、多数の作品をリリースしているとの事。

本作はなんと、フランツ・カフカの「変身」をオペラ化したもの(!)。まあCDのライナーを見ても、フランス語で書かれているのでサッパリ判らないのだけれど…多分そう。言われてみると「グレゴール、グレゴール」歌ってる。でも歌詞は多分チェコ語ではなく仏語。まあどっちでも、判らない事には変わらない訳だが。

聴いていて不安定な気分になる辺り、上手くカフカの世界を再現している様に思う。…んだけどユラユラする奇妙なメロディーや、台詞に掛けられるボイス・エフェクトの感覚が、むしろThe Residentsを思い起こさせるのは面白い。
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2023.11.12

「Romance of the black pain otherwise fallin' love with」LES RALLIZES DÉNUDÉS

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聴いてみた、日本のサイケデリックロック・バンドの12”。2022年発表。

「裸のラリーズ」は1967年の京都で、水谷孝(vo,g)を中心に誕生。メンバーによど号ハイジャック犯の若林盛亮(b)や、後に村八分を結成する山口富士夫(g)も一時在籍。轟音のノイズギターは伝説化し、活動休止した90年代以降も世界中で聴かれる事となる。その後水谷は2019年に逝去したと発表された。

水谷存命時に(単独作として)公式リリースされたCDは、「'67-'69 Studio et Live」 「Mizutani」「'77 Live 」のみ。でその3作がレコード化された際の、同時購入特典が本作。と言っても音源自体は全部、再発CDの方には収録されているので、特典…と言われても、そこまで有難味のある物ではないかもな。

なので本作単体の感想は書き様がない。とは言え代表作的な「77」だけでなく他2作も同時リリースしたのは、頭脳警察やジャックス、Amon Düül等の影響が窺える楽曲から、「例のアレ」だけと思われても困るって事かもなあって。
posted by ぬきやまがいせい at 21:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽

2023.11.11

「NGU」V.A.

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聴いてみた、日本の自主レーベルによるオムニバス盤。1987年発表。

「トランスレコード」は1980年代、雑誌FOOL'S MATEの初代編集長である北村昌士によって設立。ニューウェーブやプログレ、アヴァンギャルド系ロックの発表を行い、当時のインディーズブームを牽引した。現在でも故人である北村のグループ・YBO2のライブ作や、リイシュー等のリリースで存続している模様。

本作は当時、Transrecordsに所属したバンドによるオムニバス。「U」なんだから当然「T」もある訳だが…そちらはYBO2も含め、同レーベルの主力グループが揃っているのに対して、本作は余り知らない名前の方が多い感じかなあ。

でもElvis Dustというのは山塚EYEのユニット(ギョッとする様なDeep Purpleの引用をしてる)だし、Ruinsの演奏などは当時の触ったら怪我しそうな狂気が感じられて良い。…Ruinsは一時期熱心に音源を集めていたのに本作を買わなかったのは、多分どれかのCDに入ってたからだろうな。聴いたことあったし。
posted by ぬきやまがいせい at 19:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽

2023.11.10

「No life 'til leather」METALLICA

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聴いてみた、アメリカのヘヴィメタル・バンド。2023年発表。

「メタリカ」はデビュー前の1982年に、7曲入りのデモテープを自主製作でリリースした。その録音時点での編成は、現メンバーであるJames Hetfield(vo.g)、Lars Ulrich(dr)に、後にMegadethを結成するDave Mustainen(vo,g)。加えてRon McGovneyが、ノンクレジットでベース演奏を担当している。

そちらの音源は2015年の「レコードストアデイ」用に、1万本の限定で再発売された。更にCDやレコードとしてもリリースする事が発表されたものの頓挫。どうやらMustainenの持つ曲権利を、自分達の物にしようとして失敗したらしい。このバンド、ビッグなのに(Jasonの件とか)ケツの穴のちっちゃい事をするよな…

で、今回なぜかLPとしてリリースされると知って買ってみたら…何の事はないリプロ盤だった。とは言え何種類も色の違うカラーレコードが出たり(自分が持ってるのはグレーマーブル)音も良かったりしたので、もうこれでいいかなと。
posted by ぬきやまがいせい at 21:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽

2023.08.05

「Virgin steeleT」VIRGIN STEELE

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聴いてみた、アメリカのヘヴィメタル・バンド。1982年発表。

「ヴァージン・スティール」は1981年のNYで、David DeFeis(vo,key)、Jack Starr(g)らにより結成。翌年に1stアルバムである、本作でデビューした。ところがStarrが脱退、権利関係を争った後にDeFeisがバンドを継続した。解散を挟みつつ、「エピック・メタル」の代表的存在として現在も活動を続けている。

「エピック・メタル」と言うのは古代や神話を題材にした、ドラマチックなスタイルが特徴。本作でも鍵盤楽器の導入や、DeFeisの高音での奇声?を交えた、特徴的な歌唱(Michael Jacksonのポゥ!みたい)がそんな雰囲気なのだが…

個人的にはこれ、まるで「ジャパメタ」だなと(ただB級もいいところだから、日本勢への影響は皆無の筈)。無理してノリノリな感じを出そうとしてると言うか、そういうぎこちなさからネイティブの人の筈なのに、何だか日本語英語で歌っているみたい。でもインスト展開になると、演奏の大仰さが結構いい感じで聴ける。
posted by ぬきやまがいせい at 22:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽

2023.08.03

「This means war」TANK

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聴いてみた、イギリスのヘヴィメタル・バンド。1983年発表。

「タンク」は1980年、Algy Ward(vo, b)、Peter Brabbs(g)、Mark Brabbs(dr)により結成。「Motörheadの弟分」という売り文句で、NWOBHMの代表的バンドとして活動した。ところが同じTankを名乗る2つのバンドが、同時に存在するという異常事態に。2023年、Wardの逝去によりその状況も終息した。

本作は彼らの3rdアルバムで、Mick Tucker(g)を新たに迎えた4人編成で録音された。本作はNWOBHM的に粗野な演奏から、メロディアスな要素を採り入れたと説明されるが…実は本作とまさしく同時期(同年同月発売)に、兄貴分であるMotörheadも「Another Perfect Day」で、メロディアス化している。

単なる偶然かもしれないけれど、仲々興味深い。まあ本作は最高作と言われる「Honour & Blood」に至る、途中段階という印象なのも確か。…個人的にはボーナスで収録された、12’’音源の方が好きかな(当時よく聴いたもんで)。
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2023.08.02

「Obscure N.W.O.B.H.M. demos vol.3」V.A.

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聴いてみた、ヘヴィメタル・バンドのオムニバス・アルバム。2021年発表。

「N.W.O.B.H.M.(=New Wave Of British Heavy Metal)」とは、1970年代末のイギリスで起こった音楽ムーブメント。自主制作による作品発表から、Iron MaidenやDef Leppardといった新しい音楽性を持ったグループを輩出した。本作は当時制作された無名バンドの、「デモテープ」を集めたオムニバス。

ギリシャの「Obscure Nwobhm Releases」(名前通りNWOBHM専門)レーベルで、年1枚位で発売しているシリーズの第3作。収録されているのは「Savage」「Axe Victims」「Zenith」という3グループで、いずれ劣らぬ無名揃い。

どのバンドもメイデン等からの影響が窺える辺り微笑ましいけれど、NWOBHMらしい粗野な演奏と共に、いかにもデモテープといった感じの音質の悪さにむしろグッと来る。ボーカルは音程を外すし、演奏はモタついてずれたりするものの…こういう初期衝動溢れるガレージ感は、やはりロックを聴く醍醐味でしょう。
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2023.07.31

「Normal never was Revelations The remix compilation」CRASS

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聴いてみた、英パンクバンドのリミックス・コンピレーション盤。2022年発表。

「クラス」は2019年に慈善団体へ寄付を行う為、自身のアルバム「The Feeding Of The 5000」収録の16曲をフリーダウンロード化し、リミックス参加アーティストを募った。本作はその際に集まった全40曲を収録した、コンピレーション・アルバムとなっている。販売は2枚組CD及び、ネット配信等で行われた。

という経緯を知った上だと、大変に立派な行いと納得して聴けるけれど…もし知らないままだったら、やっぱり原曲の方が絶対いいよ、としか思わなかったろうな。リミックスって、大抵はそんなもんだし(…自分が無知なだけだろうけど)。

そうした事情からか、リミックスアーティストの名前は全然知らなかった。でも本作に先立ちCrass Recordsでは「Normal Never Was」シリーズの12’’を6枚程リリースしており、その「W」では「Anarchy In The UK」をPaul Jamrozyって人が担当してるんだけど…何とTest Deptメンバー(!)こっち聴きたい。
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2023.07.30

「ダル・ニエンテ、temA他」ラッヘンマン

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聴いてみた、ドイツの現代音楽作曲家。2008年発表。

「Helmut Lachenmann」は1935年に誕生し、故郷のシュトゥットガルト音楽演劇大学で学んだ。その後Luigi NonoやStockhausenへの師事を経て、徐々に音楽界で頭角を現す。存命中の人物としてはヨーロッパで最も影響力のある現代作曲家で、ピアニストの菅原幸子を妻に持ち、日本との関わりも深い。

その影響から日本文化的な「間(ま)」を作曲に採り入れたそうで、本作においてもそれは顕著。クラリネットやチェロによる隙間の多い独奏曲などは、まともに音を出さない極小の音量で演奏されている。これはもう殆ど珍盤の域だな。

ただ今回購入したのは、WERGOの輸入盤に国内帯が付いたものだが、そこに書かれた解説?が「ヒョロヒョロかっぽん」だの「お化け屋敷」だのと、何だかフザケてるのは如何なものか。まあまともに音楽として評価するのが、難しいのも確かではあるので…正直気持ちはわかる。難解だ難解だと投げ出すよりはいいし。
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2023.07.28

「ピアノ協奏曲第1番、対話五題初演 他」諸井誠

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聴いてみた、日本の現代音楽作曲家。2011年発表。

「諸井誠」は1930年に東京で誕生し、1952年には東京音楽学校本科を卒業。1957年には黛敏郎らと共に、前衛音楽集団「二十世紀音楽研究所」を結成した。十二音技法や電子楽器を日本国内では最も早く採り入れた作品を発表する一方、TVの歌謡番組の審査員としてお茶の間ではお馴染みでもあった。

本作はNHKのラジオ番組「現代の音楽」用に、収録した音源を集めたシリーズの1枚。特に「第1室内カンタータ」(1959年放送)では、電子楽器「オンド・マルトノ」と共に男声による「語り」を採り入れており…それが何だか、すごくラジオ番組っぽい(加えて本盤には作曲者の、番組への出演場面も収録されている)。

まあ本作にはライナーに作曲者自身の楽曲解説が載っているので、自分が付け加えられる事は余りないな。現代音楽と言えば、紛れもない現代音楽だけれど…何となく取っつきやすい感じがするのは、ラジオ番組だからなのかも?
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2023.07.27

「沈黙の起源 / 中川俊郎 管弦楽作品選集」中川俊郎

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聴いてみた、日本の現代音楽作曲家。2017年発表。

「中川俊郎(なかがわとしお)」は、 1958年に東京の中野区で誕生。桐朋学園大学音楽学部を卒業した後に、三善晃に師事して作曲を学んだ。現代音楽の分野で高く評価される一方で、CM曲等のポピュラー方面でも活躍している。

本作はフォンテックの「現代日本の作曲家」シリーズとして発売されたアルバムで、東京交響楽団の演奏による管弦楽作品(中川自身ピアノを担当)が収録されている。内容は…まあバリバリの現代音楽。ライナーで「こんな人に喜ばれる訳でないものを、苦しみながら書いている」とぶっちゃけているのに微苦笑。

聴いた感じは武満徹っぽい?…と思ったら、中川の活動初期の経歴として、武満企画のコンクールで第1位となったとあって成程なと。隙間の多い音から構成された、難解な感覚がそんな印象だが…東洋的な宇宙を思わせる音空間は、日本人的な感性かもしれない。「いかにも」という感じを楽しんだらよいのでは。
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2023.01.31

「オリジナルTVサウンドトラック / 宇宙船XL-5」バリー・グレイ

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聴いてみた、イギリスのTV人形劇のサントラ・アルバム。2020年発表。

「Fireball XL5」は1962年、「サンダーバード」等で知られるジェリー・アンダーソンにより制作されたSF人形劇。翌年には日本でも放映されたものの、途中から谷啓のナレーションを加え「谷啓の宇宙冒険」と改題された。…その後は幻の作品となっていたが、近年CS放送等で日本語字幕版が見られる様になった。

本作は元々、ファンクラブ用だったものを一般販売したサントラ。同作の音楽担当は勿論、アンダーソン作品には欠かせないBarry Gray。印象の強いホーン類のほか、電子楽器オンド・マルトノ等も加えて宇宙感覚を醸し出している。

筆者も近年のCS放送で、同作を初めて見たんだけど…正直これまで見たどのアンダーソン作品よりも好きになった。割と定番的なスぺオペ的題材ながら、サンダーバードの救助・キャプスカの侵略・UFOの迎撃・1999の惑星探訪という要素が早くも描かれていて驚愕。折角見られる様になったのだから、是非に。
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2023.01.29

「The very best of hero」THE SWANKY'S

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聴いてみた、日本のハードコア・パンクバンド。1985年発表。

「ザ・スワンキーズ」は1981年、九州福岡の博多で結成。一時期「Gai」とバンド名を改めて活動を行っていたのだが、名義を元に戻して制作したのが本作である1stアルバム。その際のラインナップはBeer(dr)、Loods(g)、TV(b)、Watch(vo)の4名だが、Gaiの時から(なぜか)メンバー名まで変わっている。

Dogma Recordsより発売された本作は、国内より海外で高く評価された。だが長年再発されず、2022年に漸くKing's World Recordsより、CDとして正規リリースされた。…筆者もずっと聴きたかっただけに、待っといてよかった。

内容はシャーシャーいうギターが暴れ狂うノイズコア。同郷のConfuseにも匹敵するノイズを背後に、ポップとも言える初期パンク的なメロディーを、酔っぱらったかの様なボーカルが歌っている。ジャケでパロディしたからか、PistolsにThanksが捧げられているけれど、当バンドのその後の音楽性を考えるとそれも納得。
posted by ぬきやまがいせい at 21:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽