2018.12.19

「佐村河内守:鎮魂のソナタ」ソン・ヨルム

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聴いてみた、日本の現代クラシック作品。2013年発表。

佐村河内守が代作の依頼をする際には指示書の様なものを作成し、新垣隆がそれに沿った形で曲を作るという手順だったらしい。編成や楽曲の雰囲気の説明に留まらず、「誰それの作曲者風に」という割と具体的な内容だったというのは興味深い。ただそれを以て佐村河内を共同作曲者と見なす事も難しいだろう。

本作はソン・ヨルムという、韓国人女性ピアニストによるソナタ集。全編ピアノによる独奏なので…上記の作曲手順からすると、佐村河内は殆ど関われる余地がないのではという気がせんでもない(本作は東日本大震災に対する鎮魂の楽曲との事なので、「Hiroshima」と違ってその程度は新垣に伝えたのだろうか)。

佐村河内問題で最も特徴的=悪質なのは、彼が聴覚障害と偽った事だろう(本人は否定)。だから今回彼の(彼名義の)作品を聴いてみて、これが本当に耳の聴こえない人の作品だったらマジに感動的だよなあ…とは正直思ったのだわ。
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2018.12.17

「シャコンヌ 〜佐村河内守 弦楽作品集」佐村河内守

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聴いてみた、日本の現代クラシック作品。2012年発表。

佐村河内守の代作者「新垣隆」は、1970年に東京の清瀬市で生まれる。幼い頃よりピアノを習い、高校大学と音楽の専門教育を受ける。その後母校である桐朋学園大学で非常勤講師を務めていた時に、佐村河内より代作の依頼を受けた。ゴーストライター問題発覚後は同職を辞したが、現在では復帰している。

本作は佐村河内名義で発表した、単独作としては2枚目のクラシックアルバム。…新垣は自身でも主に現代音楽のフィールドで作曲を行っており、評価も高かったらしい。それ故問題に関して残念がる向きもあった様で、現在(比較的?)自由に作品制作が出来る状況になったのはある意味よかったのかもしれない。

当アルバムの内容はバイオリンを中心にした器楽曲/室内楽曲集で、個人的には「Hiroshima」より感性に合う。全体の印象は少々感傷的過ぎるが、不協和音が前に出る所などは作曲者自身の指向が出たのかも?、という気もするし。
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2018.12.16

「交響曲第1番 《Hiroshima》」佐村河内守

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聴いてみた、日本の現代クラシック作品。2011年発表。

「佐村河内守」は1963年、被爆者二世として広島で誕生。一時は役者を目指して上京し、その後バンド「Kids」での活動を経て本格的作曲家への道を志す。ところがその際ゴーストライターとして作曲家・新垣隆に代作を依頼、以後も自分名義での作品発表を続けた。2014年そうした事情の判明後は活動を停止した。

本作はゲーム音楽の制作等をしていた佐村河内が、初めて単独作として発表した本格的クラシック作。自身の出生に関わる事情を反映させ「Hiroshima」という標題を与えた様だが…当初付けられていた題は「現代典礼」というもので、実作者の新垣自身はそうしたテーマとの関わりは全く意識していなかったとの事。

内容自体は重厚な作品で、発表当時多くの人に感動を与えたというのも判らんでもない。ただ今となっては上記の騒動は無視も出来ないので、世紀の「珍盤」として聴くしかないのは確か。個人的には…趣味と違うからよくわからないや。
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2018.12.14

「胎児の夢」佐井好子

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聴いてみた、日本の女性シンガー・ソングライター。1977年発表。

「佐井好子」は1953年、奈良県で誕生。学生時代より作詞作曲を始め、中山ラビとの活動をきっかけにデビューする。1975年に1stアルバム「萬花鏡」を発表。一時活動を停止したものの、2001年の復活後はアルバム制作もしている。

本作は彼女の3rd作で、アルバムタイトルにもなっている曲「胎児の夢」は、夢野久作の小説「ドグラ・マグラ」から着想を得たと言われている。音楽的には同時期の女性シンガー、山崎ハコや中島みゆき辺りと共通した作風だと思うけれど…歌や声の雰囲気自体は暖かく、優しげなのは特徴と言えるかもしれない。

ただ本作はアレンジが好きになれない、と思ったら編曲担当は大野雄二だった。この人はルパン三世の音楽で有名だが、実は二期以降からの参加。個人的に同作で最高の音楽は、山下毅雄作による一期のものだと思うので…(まあ何を言わんとしているか察してくれ)。佐井好子の曲と詞自体はいいんだけどね。
posted by ぬきやまがいせい at 20:39 | Comment(0) | 音楽

2018.12.13

「Blood fire death」BATHORY

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聴いてみた、スウェーデンのスラッシュメタル・バンド。1988年発表。

「バソリー」は、1983年にストックホルムで活動を開始。サポートメンバーの参加はあったものの、実際には全楽器を操るQuorthonのソロプロジェクトというのが実体らしい。1984年に1stアルバム「Bathory」でデビューし、後のブラックメタル等に大きな影響を与えたが、2004年Quorthonの死去により消滅した。

本作は彼らの4thアルバムで、Venom等からの影響を脱して重厚でドラマチックなスタイルへと変化した。…この時期スラッシュメタルにとっては分水嶺とも言える変化があって、BIG4がメジャーに順応したのと入れ替わる様に、後続のバンドが音楽性を進化・発展させている。本作もその中の1枚と言っていいだろう。

SEやコーラスの導入に演奏技術の向上等、今聴いても確かに立派な作品だけれど…個人的には初期の方が面白く聴けたかもしれんなと。ガレージを通過した為か、演奏の上手下手より初期衝動の方に反応する様になってしまったわ。
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2018.12.12

「Zarathustra」MUSEO ROSENBACH

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聴いてみた、イタリアのプログレッシヴロック・バンド。1973年発表。

「ムゼオ・ローゼンバッハ」は1971年頃、La Quinta StradaとIl Sistemaという2つのグループを母体に誕生。1973年には1stアルバム「Zarathustra」を制作したものの、同国の社会情勢に伴い解散となる。長らく幻のバンドと言われたが2000年再結成し、2nd「Exit」を発表。2013年には来日公演も行った。

本作は伊プログレ名盤中の名盤とも呼ばれるアルバムで、ニーチェの「ツァラトゥストラ」をモチーフにしたコンセプト作。…筆者も勿論存在自体は知っていたが、聴く前に興味が他ジャンルに移ってしまったので今まで聴かないままだった。

だから今回初めて接して正直その頃聴いときゃ良かったなと。流石に名作という評価には揺るぎないものを感じたけれど、同傾向の作品…例えばIl Balletto Di Bronzo辺り。そちらのチェンバロの音色の独自性や疾走感と比較すると、少々物足りないなって。それでも(重ねて言うけど)名盤なのは変わりないのよ。
posted by ぬきやまがいせい at 18:58 | Comment(0) | 音楽

2018.07.04

「サーペンス・アルバス 〈白蛇の紋章〉」ホワイトスネイク

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聴いてみた、イギリスのハードロック/ヘヴィメタル・バンド。1987年発表。

1984年の「Slide It In」発表後、David Coverdale(vo.)及びUS版に参加したJohn Sykes(g)を除き一新されたメンバーにより、制作された7thアルバムである本作。米では2位にチャートインし、同バンド最大のヒット作となった。

内容的にはアップテンポからパワーバラードまでと曲調に広がりが出た上、全編でSykesがギターを弾きまくった事で(…なおHere I Go Againでは、後に同バンドに正式参加するAdrian Vandenbergがゲストギターを担当している)、ベテラングループながら当時最新のヘヴィメタルサウンドへと一皮むけた感じ。

でも何故かLed ZeppelinのBlack Dogみたいな曲も入っているけど…これは後のCoverdale‐Pageの結成を予言しているのかもしれない(違うかもしれない)。しかしSykesの演奏はカッコいいね。課長王子もこっちに憧れるべきだった。ちなみに本作も前作と同じく、英・日本盤と米盤では内容が違っているとの事。
posted by ぬきやまがいせい at 22:21 | Comment(0) | 音楽

2018.07.03

「スライド・イット・イン」ホワイトスネイク

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聴いてみた、イギリスのハードロック/ヘヴィメタル・バンド。1984年発表。

Deep Purple解散後のDavid Coverdale(vo)が、ソロアルバム制作のために集めたメンバーを母体に、バンドとして発展させたのが「Whitesnake」。グループの正式スタートとなるミニアルバム「Snakebite」(1984年)から、数度に渡るメンバーチェンジを経て現在もなお活動中という、英国を代表する重鎮バンド。

本作もメンバーの脱退に伴い、Cozy Powell(dr)を始めとする新たなメンツを加えた6枚目のアルバム。本作ではまたレコード会社の移籍もあって、そうした意向からか曲順やミックスの変更、John Sykes(g)ら後任メンバーの演奏に差し替えた米国向けアルバムも制作された(…なお筆者が今回聴いたのはUK版)。

内容的にはミドルテンポ中心で少々一本調子という感もあるが、Coverdaleのソウルフルな歌唱と共にまさに英国産ハードロックという演奏が楽しめる。一方US版は派手目な音作りになっている様だが…個人的にはこっちで充分かな。
posted by ぬきやまがいせい at 21:26 | Comment(0) | 音楽

2018.07.02

「迷唱!絶唱!人間の声の栄光????」フローレンス・フォスター・ジェンキンス

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聴いてみた、アメリカの女性歌手他のクラシック歌曲集。1962年発表。

「Florence Foster Jenkins」は、1868年ペンシルベニア州生まれ。両親の遺産や夫からの離婚慰謝料を手に入れた事で、以前からの念願である歌手活動を開始。彼女は大変な「音痴」ながら周囲から愛され、1944年にはカーネギー・ホールでのコンサートを実現した。その1ヶ月後、この世を去ったとの事。

本作はそのカーネギー・ホールでの実況録音を収録したアルバム(別の微妙歌手の曲も一緒に入ってる)。モーツァルトやシュトラウスの曲の他、彼女の専任ピアニストだったという奇特な人物、マックムーン作曲の2曲も収録されている。

ジェンキンスの歌は、感動を覚える程の並外れた音痴。音程やテンポの外し具合が尋常ではなく、伴奏するピアノの人の苦労が忍ばれるが…見事に追従している辺り、彼女の歌の要領を心得ていて感動する。まあ余程の酔狂者でもない限り聴く必要のない作品だけれど、音痴界のカリスマって名は伊達ではないね。
posted by ぬきやまがいせい at 22:27 | Comment(0) | 音楽

2018.02.14

「Magický hlas rebelky」MARTA KUBIŠOVÁ

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聴いてみた、チェコの女性シンガーのコンピレーション盤。2014年発表。

「マルタ・クビショヴァー」は1942年チェスケー・ブジェヨヴィツェで生まれ、1963年より歌手としての活動を始める。同国内で発生した「プラハの春」、それに伴うワルシャワ条約機構軍の軍事侵攻の際に象徴的な役割を果たし、国民的存在にまでなった。その後の東欧自由化を経て、現在でも歌い続けているとの事。

本作はそうした彼女の半生を採り上げた、本国製作ドキュメンタリーのサントラ・アルバム。彼女の作品の数々を60年代の代表曲から、本作用?最新曲までを収録している。…Kubišováの曲で最も知られるのが、実はBeatles「Hey Jude」のカバー。上記の抵抗運動では、人々の心の支えとなったとも言われている。

そういう話を筆者NHKの番組で知り感動して音源が欲しかったんだけど、案外無かったんだよねえ。漸く手に入ってよかった。…アルバム全体としてもドスの効いた声で歌われる辺境60'sポップスという辺りは、仲々に興味深く聴けた。
posted by ぬきやまがいせい at 21:35 | Comment(0) | 音楽

2018.02.13

「Good singin' good playin'」GRAND FUNK RAILROAD

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聴いてみた、アメリカのハードロック・バンド。1976年発表。

「グランド・ファンク・レイルロード」は、同じグループで活動していたMark Farner(vo,g)とDon Brewer(dr)に、Mel Schacher(b)を加えて結成。1969年にアルバム「On Time」でデビューする。その後は米国を代表するハードロック・バンドとして、日本をはじめ世界的にも人気を博し、現在でも尚活動中である。

本作は彼らの11枚目のアルバムだが、流石に人気に翳りが訪れていた時期であって、それを払拭するべくプロデューサーにFrank Zappaを迎え製作された。ところがアルバム完成直後に解散、5年後の復活まで沈黙する事になる。

内容はザッパが絡んだだけあって、初期のシンプルな楽曲とは違い様々な手練手管が投入されているのが面白い。まあ(Janik Top在籍時のMagmaみたいに)ベースの音がでかい「Live Album」が個人的には好きかな…でも代表作と呼べないまでも異色作として水準は高く、面白く聴ける盤なのは間違い無い。
posted by ぬきやまがいせい at 21:32 | Comment(0) | 音楽

2018.02.11

「Rrröööaaarrr」VOIVOD

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聴いてみた、カナダのスラッシュメタル・バンド。1986年発表。

「ヴォイヴォド」は1982年、ケベック州ジョンキーレでSnake(vo.)、Piggy(g)、Blacky(b)、Away(dr)というメンバーにより結成。1984年には1stアルバム「War And Pain」でデビューした。一時期は元MetallicaのJason Newstedが参加。また2005年のPiggy逝去等、変動を経ながら現在も活動継続中。

本作は彼らの2ndアルバムで、移籍先のNoise Recordsよりリリースされた。内容は後に変貌を遂げるプログレッシヴなアプローチとは異なる、初期の同バンドらしいスラッシュサウンド。でもそれがとことんまで突き詰められており、バーバリックでカオティック…ジャケットの戦車を連想させる、まるで地響きの如き演奏。

ハードコアパンク的とも評されるが、ストップ&ゴーやトリッキーなリフを用いた一癖ある複雑な楽曲は、その後への展開を予感させる。でもプログレと言うよりは混沌そのもの。呆れる様な狂乱振りは、今聴いても圧倒されてしまうのでは。

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posted by ぬきやまがいせい at 23:39 | Comment(0) | 音楽

2018.02.10

「(same)」BROKEN BONES

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聴いてみた、英ハードコアパンク・バンドのコンピレーション盤。2016年発表。

「ブロゥクン・ボゥンズ」はDischargeを脱退した双子の兄弟、Anthony “Bones” Roberts(g)とTerence “Tezz” Roberts(b)により1983年結成。同年にはシングル「Decapitated」にてデビューを果たす。その後もTezzの離脱(現在は復帰)や数度に渡るメンバーチェンジを経ながらも、今もなお活動中である。

本作は「Dem Bones」「Bonecrusher」「F.O.A.D」の3枚の初期スタジオアルバムと、シングルやライブを3枚のCDに収めたアンソロジー。…いずれも1983年から1987年頃の音源なので、80年代英国ハードコアの神髄が楽しめる。

後々音楽性はメタルへの接近を見せる様だが、本作の時点ではメンバーの出身通りDischarge直系の演奏(まあDischargeも変なメタルになるけど)。本家に較べると多少シリアス感は薄れたものの、緩急もへったくれも無い一直線振りが潔い。まあ個人的には、ライブ音源でのガレージ的ラフさが面白かったかな。
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2018.02.09

「アジアの逆襲」石井聰亙&バチラス・アーミー・プロジェクト

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聴いてみた、日本のポストパンク/ロック・プロジェクト。1983年発表。

かねてよりロック音楽と関わりの深かった映画監督「石井聰亙」(vo.)により結成されたグループが、「Bacillus Army Project‎」。メンバーは花田裕之(g)、下山淳(g)、井上富雄(b)、池畑潤二(dr)というThe Roostersのメンバーが中心となって演奏した他に、何故か小林克也もナレーション等で参加している。

(前回から続く)映画「アジアの逆襲」の劇中音楽は、同監督自身作詞やボーカルまで担当したバンドで当たっているのだから。…本作はそちらの映画のサウンドトラックとしてリリースされたものだが、「ロック」アルバムと呼んでいい内容。

実際出来としては(バックのお陰?)映画監督の副業にしてはしっかりしたもので、石井のボーカルも仲々サマになってる。ただ雰囲気も歌詞も、やけにスターリンを連想させるのが微笑ましい。まあ「爆裂都市」に起用した事からして相当好きだったのだろうな。…その分逆に、Roosters好きは面白くないみたいだけど。
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2017.12.09

「Letters home」NEWS FROM BABEL

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聴いてみた、イギリスのアヴァン/プログレ・バンド。1986年発表。

Art Bears解散後のChris Cutler(dr)とDagmar Krause(vo)に、Lindsay Cooper(sax他)とZeena Parkins(harp)を加える形で結成したのが「ニューズ・フロム・ベイブル」。1984年に1stの「Work Resumed on the Tower」、1986年にもアルバムをリリースするものの、同年には解散してしまった。

本作はKrauseの脱退後(ゲストとしては参加している)に制作された2nd。…前作はHenry Cow、Art Bearsからの流れをそのまま汲んだ、まるで現代音楽の歌曲みたいに晦渋な作品だった。対して本作はゲストボーカルRobert Wyattの雰囲気そのままに、何だかカンタベリーロックまで逆行したかの様な感じが。

Aksak Maboul風のユーモアやサロンミュージック感が採り入れられていて、Art Bearsや前作までとはかなり違う印象だけれど…まあいわゆる「レコメン系」の音楽が聴きたいのであれば、多分こちらの方が向いているんじゃないかな。

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2017.12.08

「20 greatest hits」GARY GLITTER

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聴いてみた、イギリスのロック・ミュージシャンのベスト盤。1993年発表。

「ゲイリー・グリッター」(vo.)は1944年英国生まれ。早くから歌手としてステージに立ち、15歳の時に初のシングルをリリースする。1970年代には「グラムロック」を代表するミュージシャンとして、大きな成功を得た。ところがその後、児童ポルノの所持や性的虐待といった数度に渡る有罪判決を受けて、現在も服役中。

日本での知名度こそ今一つという感じながら、英本国ではグラムに「グリッターロック」という別称がある程の浸透度がある。ただそれも、数々の犯罪で台無しになってしまったけれど…音楽性としては同じジャンルのDavid BowieやT-Rex等の尖ったスタイルに較べると、平易でポップな親しみやすい楽曲が中心。

少々野卑なBay City Rollersとでもいった感じか。どの曲も良いメロディが揃っていて楽しく聴けるだけに勿体ない(YesなんちゃらNoタッチ)。…個人的には本作のリリース元が、サイケ再発でお馴染みのRepertoireというのが面白い。
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2017.12.07

「Fifth dimension」THE BYRDS

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聴いてみた、アメリカのウエストコースト・ロックバンド。1966年発表。

「ザ・バーズ」は1964年のL.A.で、Roger McGuinn(g)、David Crosby(g)らにより結成。翌年にはBob Dylanの曲をカバーしたシングル「Mr. Tambourine Man」の大ヒットにより、一躍西海岸ロックの代表的存在となる。その後もメンバーチェンジや音楽的な変遷を経つつも活動を続けたが、1973年に解散した。

本作は彼らの3枚目のアルバム。デビュー作で「フォークロック」というジャンルを打ち立てた彼らが、収録曲「Eight Miles High」を始めとする「サイケデリックロック」へと変化を遂げた作品。世界的に見てもサイケの先駆けとなった楽曲と言われており、同ジャンルの愛好家としては避けて通れない偉大なアルバム。

同バンドは数枚サイケアルバムを制作し(その後カントリーロックに変化)そのどれもいいんだけど…最初の本作が模索期という事もあってか、最も飛び道具的演奏や音作りで面白い。Dyranじゃないけど、「Hey Joe」のカバーもイカす。
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2017.12.05

「Odessey and oracle」THE ZOMBIES

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聴いてみた、イギリスのサイケポップ/ロック・バンド。1968年発表。

「ザ・ゾンビーズ」はRod Argent(key)を中心に1962年結成。1964年に発表した1stシングル「She's Not There」で、早くもヒットを飛ばす。1968年にはアルバム「Odessey And Oracle」を製作するも、リリースを前にバンドは解散してしまう。その後散発的な再結成を繰り返し、2015年には来日公演も行った。

このバンドはシングル「Time Of The Season」でよく知られており、その曲を収録した(燃えよドラゴンみたいな)本作「Odessey And Oracle」は、名盤として長らく親しまれている。…ただ個人的には、正直余りピンと来なかったかなあ。

無論大変に優れた作品なのは間違いないのだが、本作はサイケポップというか多分「ソフトロック」的な感性の持ち主の方が気に入るんじゃないかな(まあ非オサレの筆者は違うわな)。個人的には「ふたりのシーズン」でのビザール感なんか面白いのだけれど…あれだけでアルバム1枚やられても、なんだか気持悪そう。
posted by ぬきやまがいせい at 21:46 | Comment(0) | 音楽

2017.12.04

「(same)」BAKER GURVITZ ARMY

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聴いてみた、イギリスのハードロック・バンド。1974年発表。

「ベイカー・ガーヴィッツ・アーミー」は1974年に元CreamのGinger Baker(dr)及び、元Gun,Three Man ArmyのAdrian Gurvitz(g,vo)とPaul Gurvitz(b)兄弟により結成される。同年には1st作をリリースし、翌年翌々年にもアルバムを制作するも、彼らのマネージャーの死を切っ掛けに解散してしまった。

本作は彼らの1stアルバム。バンド名の最初にBakerとあるものの「Army」と名付けられた通り、ほぼThree Man Armyから引き続いた音楽性を持っている。それでもBakerのドラムプレイが大々的にフィーチャーされていて、インタープレイ中心のインストゥルメンタル的曲構成へと、変化している辺りが聴き所だろう。

とは言え全体的にメロディーが良く、聴いていて充実感があるのは素晴らしい。まあ個人的にGurvitz兄弟は好きなので、大物メンバーの加入でブレイク…と行かなかったのは残念だけれど、こういう作品を残してくれたのは嬉しいねえ。
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2017.07.26

「(same)」SHESHET

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聴いてみた、イスラエルのプログレッシヴロック・バンド。1977年発表。

「シェシェットゥ」(現地語表記:ששת)は1977年、No Names解散後のShem-Tov Leviにより結成。女性ボーカリストYehudit Raitsを始めとする若手演奏家を集め、同年アルバムを発表する。その後も新作録音を行ったものの、未発表に終わった。現在ではイスラエルロックの名作として評価されているとの事。

本作は彼ら唯一の作品であるところのアルバム。当グループは「イスラエルのHatfield & The North」と評される事が多い様だが…実際それで9割方音楽性を言い表してしまっている気がする。個人的にはそれに加えて(女性vo.の印象もあって)ボサノヴァ辺りのブラジル音楽の雰囲気を加えた様な感じがした。

現在流通している2枚組CDには、幻の2ndアルバム用音源も収録されており聴きもの。多少ジャズロック要素が強められていて、個人的にはこっちの方向性の方が好きかな。…まあイスラエルにも色々面白い音楽があるもんだねえ。
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