2007.12.09

NHK知るを楽しむ・私のこだわり人物伝「澁澤龍彦 眼の宇宙」

見てみた、全4回のシリーズ。今回録画できたのはいいんだけど、なんかHDDレコーダーの調子が悪くてDVDに焼けない。…このまま永久保存でもするか。

今回の番組は生前の澁澤と交流の深かった人物4名の語る証言によって、作家の活動や人物像を浮かび上がらせるという趣向。細江英公って人は初めて聞く名前だけど、あとはだいたいお馴染みのメンツかな。…澁澤がTVで採り上げられる機会自体あまり無いと思うし、動く姿や本人の声まで聴く事が出来たのはそれだけでちょっと感激。まあ内容的にはほとんど知っているような話ばかりなのは仕方ないけれど、それでも直接関係者の発言に触れられたのには価値がある。

個人的に物凄い影響を受けてしまった人物だけに、そういう意味でも感慨がある。…高校時分、オカルティズムに興味を持って手に取った「黒魔術の手帖」が最初だったかな。なんか色々と手当たり次第に読んでいた頃を思い出してしまうよ。

そういやこの番組見て、横須賀で澁澤龍彦展が開かれていたって初めて知ったんだけど、気付くのが遅すぎてとっくに会期が終わってしまった後だった…orz
posted by ぬきやまがいせい at 22:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 文芸

2007.11.21

無限大の宇宙―埴谷雄高「死霊」展

行ってきた、横浜の神奈川近代文学館。また会期終了間際になって慌てて。…よく考えると、結局自分は埴谷作品というと「死霊」しか読んでいないんだけどね。

まあ自分が辿って来た読書遍歴からしたら、出逢うべくして出逢った作家とは確かに思う訳で。…でも具体的にどこで知ったのかは、逆によく思い出せなかったりするけど。澁澤龍彦がエッセイで触れていたかな(「偏愛的作家論」あたり?)と思ったりもするけれど、今いち確信が持てない。うーん、一体どこでだったかな…

まあそれはいいや。…ただ自分が「死霊」を読んだのも結構以前の事で、正直内容は完全に忘れてしまっていたな。今回の展示を一通り見ても、モヤモヤ〜っとした霧がちょっとばかり晴れただけみたいな感じ。でもそんな事言ったら、実際読んだまさにその時の作品内容に対する印象そのままなんだけれど。あっは。

確か場所を替え人物を替えひたすら続く難解な対話劇で、「何が起きる」かではなく「何が語られるか」が主題(思想)となる作品じゃなかったかな。かくいう自分も「虚体」とか「無出現の思索者」なんて考えに一時かぶれたもんだ。当時感じた、茫漠とした虚無主義に形を与えられた印象はある(ぶっちゃけ今でもカッコイイ)。

今回の展示内容は、埴谷の作家人生を自筆原稿や出版物の展示から年代順に振り返るもので、まあそういう意味では実に真っ当。だがそれ以上に圧倒されてしまうのが作品の構想として書き留められた、膨大な量の草稿やメモ類。ここまで、まさに人生を擲って取り組んだのに結局完結出来なかったというのは何とも残念。…だがだからこそ未だに「無限の宇宙」へと連なる物語や思索を未来永劫に残す、そんな作品たりえたのではないか、などと愚考してしまう。ぷふい。
posted by ぬきやまがいせい at 21:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 文芸